【韓国映画】スパイな奴ら の感想 10年ぶりに指令を受けたスパイたちのドタバタコメディー!

映画「スパイな奴ら」を見ました!スパイものにしてはコメディー要素も多くて見やすいんだけど、スパイの存在がリアルに感じられる環境自体に複雑な気持ちを抱いてしまいますね・・・

 

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前半は、10年ぶりに暗殺指令を受けた韓国に潜入している北朝鮮のスパイたちのドタバタぶりを描いています。銃を山に埋めたらマンション開発されてて見つけられないとか、引っ越しで銃弾を無くしたとか、生活のためにお金が必要で大変ですっかり所帯じみてたりとか。そういう部分がコメディータッチで描かれるので気を抜いて見ていると、実際の作戦に移りだんだんとシリアスな展開になっていきます。ずっと韓国で住んでいてすっかり慣れてしまったスパイ達と、この作戦のためにやってきたスパイたちの温度差が面白くも切ない・・・

ユン顧問(ピョン・ヒボン)の死からそれまでのぬるい空気が一気に変わるのはうまい。カン代理(ヨム・ジョンア)とウ代理(チョン・ギョウン)が昔につきあっていたというのを聞いて、ユン顧問がキム課長(キム・ミョンミン)に「二人はやったのか!?」「やってるな」と何度も聞くんだけど、そんなとぼけたおじいさんが置かれている状況というのが本当は平穏とは程遠い場所だったんだな、って引き戻される感じ。

キム・ミョンミンもコメディータッチの役柄もとてもうまい人だし、シリアスな演技もうまい人なので、一作品の中でどっちの部分もある演技が見れるのは良かったな。アクションシーンも思ったより派手で面白かったです。チェ部長(ユ・ヘジン)がどこまでも任務を遂行しようとする姿もすごかったし。

ふとしたセリフで、ストーリーの中にコントラストを作るのがとてもうまい構成だったなと思う映画でした。ユン顧問のセリフも、チョ部長のセリフもしかり。

 

韓国に住んでいるスパイ4人のキャラ設定もしっかりしていたし、北朝鮮から来たチョ部長もいい味を出してたし、登場人物が魅力的だったので、面白かったなと思います。ラストのキム課長のちゃっかりも面白かったし、私は結構楽しく見れた映画でした!

 

 

スパイな奴らが見れるのは・・・

【韓国映画】10億 の感想 オーストラリアのパースの大自然は美しかったがストーリーは・・・

韓国映画の「10億」を見ました~ これはイ・ミンギとパク・ヒスン目当てで見ましたが、生き残りサバイバルゲーム的なお話なので、そのゲームに参加する人数が多いので、他にも割と有名で知っている俳優さんがたくさん出ていました。しっかし、サバイバルゲームと言ったら最後に誰が生き残るかが分からないのが面白いんじゃないの!?って思うのに、そこは冒頭から種明かしされちゃうので、おやおやって感じなんですよね。

 

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結局、プロデューサーがなぜそんなサバイバルゲームを開催したかという理由がラストで明かされるので、1人誰が生き残るかよりもそこがクライマックスだったということですよね。まあ、無作為に選ばれたと思ったメンバーが実は訳あって計画的に集められた人員であった、というのは定石の設定ですが、やっぱりここでもそうだったという訳ですね。

そのサバイバルゲームが行われる場所がオーストラリアのパースなんですけど、私はその景色がなかなか綺麗でいいな~なんて思ったんですよね。夕日とかブッシュとか砂丘みたいなとことか。あんなに大自然が残ってるんだなって思って。
なので、映画の中の登場人物たちが生き残るために必死になっている気分が伝わってこなかったという感じもあるかな。あんなに広大な場所に本当にそこまで監視カメラを設置して、逃げようとする彼らの行動が手に取るように分かるなんてことはやっぱり不可能だなって冷めた気分になりながら見てしまうのであった。

プロデューサー役のパク・ヒスンは、風貌は似合ってて良かったかな。でも近くにいたのに妻を助けずに見ていただけだったという理由でその人たちを殺そうとするのはやっぱりおかど違いだろう。ただ、大切な人を失って空っぽになった心っていうものは何かで満たさないと人間って生きていけないんだろうなとは常々思っているので、彼はその焦点のずれた復讐というものを目的として心に持つことで生きて来たんだろうな、とは想像できる。だからその目的を叶えた時に、すべて終わってしまったんだろう。

サバイバルゲームといってもゲーム自体にもほとんど興味が湧かないようなものばかりだったかな。人間の欲望みたいなものを一番表現していたのが、イ・ミンギの演じてた役だったので見てて興味深かったのはその部分くらい。

茶髪のイ・ミンギは新鮮。今どきの男の子って感じだった。他の人たちは良心を捨てきれない中途半場な人が多かったので、まあそれが普通の人なのかもしれないけれど、極限に置かれたら人間がどうなるのかというところを見せたいんじゃないの?と思うストーリーなのにかなりぬるく感じちゃう。

 

ってな訳で、この映画のどこが見どころだったのかな・・・と考えたところ、オーストラリアの大自然だったんじゃないか、という結論に。私にとってはですけどね。
インターネットで放送されてたっていう設定もあんまり効いてない気がするし、そういう感じでいろいろずれてしまって全体的にイマイチな印象を与えるのかな、と思われる映画でありました。

 

10億が見れるのは・・・

【韓国映画】ダイナマイト・ファミリー の感想 騒々しいけどこんな兄弟も楽しいかも?

映画のダイナマイト・ファミリーを見ました!単純で登場人物もそれぞれ個性的で面白いんだけど、私がタイトルの「ダイナマイト」からもっと強烈でぶっ飛んだでブチ切れた家族を想像してたらそこまでじゃなかったのでちょっと拍子抜けのところもあったかな・・・ 常識の範疇に収まるくらいの個性的な家族ってところ。

 

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父の連れ子二人は長男役のユン・サンヒョンと三男役のチャンソン、母の連れ子の二人、次男役のソン・セビョクと長女役のイ・アイで、あと再婚後にできた歳の離れた末っ子役はキム・ジミン。公務員風とチンピラ風の全く性格が違う兄弟たちが両親の結婚記念日に集まるのだけど、両親が行方不明になって・・・というようなストーリー。ワイワイしてる騒がしいコメディー的な要素もありますが、事件も起こるのでサスペンス要素もある内容です。

ユン・サンヒョンはチャラチャラした役も似合うけど、この映画みたいに真面目でちょっと間が抜けた感じも似合いますね。チャンソンも澄ましてればかっこよいんだけど、お間抜けな役がピカイチでここでもちょっと情けない役が似合っています。私が一番良かったな~と思ったのがソン・セビョクだったんですが、初めて見たと思ってたら春香秘伝 The Servant 房子伝で県監役だった人らしい。ちょっと嫌らしい役だったような気がするんだけど、この役でいっぱい新人賞をもらってるみたい!ほ~ 他の映画もチェックしよう!イ・アイも良かったな。おバカだけど大らかで可愛い長女だったな。末っ子のキム・ジミンは運勢ロマンスでファン・ジョンウムの妹役だったよね。もう2~3年もたったらとっても美人になりそう。実は一番しっかりものなんじゃないかっていう末っ子が面白いよね。喧嘩ばっかりしてる兄弟たちだけど、本当はちゃんと末っ子のことを大切に思ってるんですよ。

そんな感じでそれぞれの兄弟のキャラが面白いので、単純なストーリーでも面白く見れたかな。私は犯人がもうほんとにすぐに分かってしまってですね・・・ その点はめちゃめちゃ物足りなくて、う~んと思って見ていたんですが、全然そこにたどり着きそうにない兄弟たちを見てるのもまあ悪く無かったかな、という感じ。

自分と合う人ばっかりといても面白くないし、全然違うタイプの人と触れ合うのって新鮮だし、こんな兄弟たちもいいななんて思いましたよ~ 毎日だと大変そうだけど!

 

ダイナマイト・ファミリーが見れるのは・・・


【韓国映画】ビューティー・インサイド の感想 自分を形づくる「内面」って一体どういうものなんだろう?

映画の「ビューティー・インサイド」を視聴しました!ドラマ版の同名の作品にイ・ミンギが出ていると聞いて、まずは映画版を見たいな~と思っていたのですよ!毎日眠ってそして起きたら外見が変わってしまうという人物が主役なんですが、その変わり様が激しくてそんな訳ないやん・・・と眉唾ものを見ている気持ちと、でも設定としては面白いな~の気持ちのはざまにありつつも実は「私を形作る要素とは一体なんなのか」という深い問いかけが込められているようにも感じるようなそんな映画でありました。

 

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主人公のキム・ウジンは毎日違う外見になる男。その変わり方は外見だけじゃなくて性別、年齢、国籍などすべてが変わってしまうのです。彼はひとりひとりの体にぴったり合うオーダーメイドの家具を作る仕事をしているのだけど、考えてみたら彼自身は毎日変わる自分の姿にピッタリ合うものを作ることは出来ないという皮肉。例えば、もし私が目が見えなかったらどんな人を好きになるだろう?と想像したことはあるのだけど、その時は内面と後はきっと声、感触、匂いなどを手がかりに好きになるのかな、と思ったのです。でもこのウジンの場合は本当に変わらないのは内面だけで、声も含めたすべてが変わってしまう。待ち合わせをしても見つけられない。

そんなウジンを愛するのは、ハン・ヒョジュ演じるホン・イス。彼女もウジンという特殊な人を愛することで起こる出来事に苛立ったり、悲しんだり。ウジンと歩いているだけなのに、男をとっかえひっかえしていると言われたり、じゃあ結婚となったら親にどう紹介したらいいの、とか。でも少しずつ知って行く彼の内面をやっぱり愛さずにはいられない。

結局一度離れる二人だけど、やっぱりそばにいたいと一緒にいることを選ぶ二人。これ、とてつもないロマンチックな映画なんではないかと思う。ひょえー

それにしてもウジンを演じる俳優陣が非常にバラエティー豊かです。そして豪華!
パク・シネ、イ・ボムス、パク・ソジュン、チョン・ウヒ、イ・ジヌク、ソ・ガンジュン、イ・ドンウク、ユ・ヨンソク、上野樹里まで!イケメンや美人にもなれる反面、老人や子どもになってしまうこともある。

 

一体どんなもんなんだろ~と半信半疑で見たんですけど、同じ役柄にこれだけ沢山の俳優さんを使っているにも関わらずテンポもよくまとめられていて、結構良かったんですよ。出てくる家具なんかもとても素敵だったし、落ち着いた雰囲気が良かったです!ドラマも期待できそう~

 

ビューティー・インサイドが見れるのは・・・



【韓国映画】皇帝のために の感想 ヤクザの成りあがり系ストーリーかと思ったらブロマンス要素もあったのかも

イ・ミンギの出演作を見よう月間なので今度は「皇帝のために」を見ました。先日見たロマンチック・アイランドから180度転換して、ナイフでざっくざく人を刺す悪い奴の役です。どこも見ていない空虚な目つきが怖いし、何を考えてるか分からない表情がうまいよなあ。この感じが韓国のノワール映画って感じなのかな?でもしょっぱなから喧嘩のシーンなんだけど、敵が一人ずつ攻撃してくるのが都合よいなあ~ってちょっと失笑しちゃったのだった。

 

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この「皇帝のために(황제를 위하여)」というタイトルは、実はダブルミーニングなのかもしれない。最初は「皇帝」が指すものが、彼らが働いている皇帝ファイナンスなんだなと思っていたのです。でもラストまで見ると「皇帝」はイ・ミンギが演じた「イ・ファン」も指していたのかもしれないと思ったのです。イ・ファンの名前のファンって音は皇と同じなんじゃないかな。多分。

パク・ソンウン演じるチョン・サンハの行動が実はイ・ファンのためだったのか・・・と分かる場面があって、そこでタイトルの意味に思い至ったんですよね。そうするとなんだか話が繋がってくる印象がある。

さらっと見ると何を言いたかったのか分からない、なんて感想になってしまいそうな映画でもあるんだけど、そういう隠された意図みたいなものが散りばめられている気もしたのですよね。

イ・ファン(イ・ミンギ)は元野球選手だけど、八百長に手を染めて捕まってしまったところをサンハに拾われて皇帝ファイナンスで働くことになる。借金取り立てのやくざなんだけど、とにかく腕っぷしは強くて喧嘩が強い。彼の強さは技術というよりどうなってもいいという捨て身の空虚さから来るんだろうか。とにかく刃物で刺しまくるのがヤクザっぽい。プサンという土地柄かな。

クラブのマダムとのセックスシーンも激しい。相手役のイ・テイムは完璧ボディーで美しいけど、最中の顔があんまり色っぽくないかも。そして喧嘩中のナイフで何度もさすシーンの間に突然セックスシーンが挿入されるのがなんのこっちゃと思ってたんですけど、もしかして刺す行為の反復をリンクさせてたってことなのかな・・・なんて急に思いました。ほお。

チョン・サンハ(パク・ソンウン)が、どうしてファンをかばうのかというのは他の部下たちにもずっと言われていたんだけど、それは彼が義理堅い人だからかと思っていたんだけど、それだけではなかったのかなと思わされるラストだった。もしかしてちょっとブロマンス的要素があったのかな・・・と。

ファンは昔からヤクザの序列の中にいたわけではないから、上下関係なんて気にしてなくてその点では奔放なんですね。そういうところもサンハには好ましく写ったのかもしれない。彼はそれを超えられない人だったから。そしてサンハとファンは昔からの因縁もあったし。

 

そんなストーリー展開を見て最初に書いたタイトルのダブルミーニングに思い至った訳です。元野球選手が裏社会でのし上がっていくストーリーなのかと思っていたらそんな単純な話でもなかったのかもしれない。ただ、ファンの感情が全くと言っていいほどあんまり伝わってこないのです。わざとそういう演技なのかどうかは分からないけど。だから余計に難しくて意図が伝わりにくい映画な気がする。

 

見終わった後はなんだかよく分からないなあ・・・という印象だったんですが、少し時間がたってもしかしてそういうことだったのかも?と思う部分が出てきた感じの映画でした。そしてだんだんと意外と悪く無かったかもしれないな、なんて感想に変わってきた感じですねー

 

 

皇帝のためにが見れるのは・・・