【韓国映画】コインロッカーの女 の感想 壮絶な運命を受け入れる二人の女

最近、なんだか殺し屋が出てくるドラマや映画ばっかり見てるなあ・・・ たまたまなんですけどもそういうのが重なるとそういうシーンの撮り方や美意識の違いが見えて面白かったりします。

今回見たのは、邦題がコインロッカーの女、原題はチャイナタウン。韓国の仁川にあるチャイナタウンのアンダーグラウンドで生きる者の過酷な運命が生々しく、鮮やかに描かれています。

 

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この映画は、キム・ゴウンとキム・ヘスの二人の女性の迫力ある演技がとにかく素晴らしい。どちらも作品を見る度に違う顔を見せてくれる。

イリョン(キム・ゴウン)は10番のコインロッカーに捨てられていた赤ん坊。だから番号にちなみイリョン(韓国語の10)と名づけられ、チャイナタウン呼ばれるゴッドマザー的存在のオンマに育てられる。生きるために借金の取り立てや臓器売買など、指示通り淡々とこなす日々を送る彼女が、ソッキョンという優しい男の存在に触れたことで少しずつ変わって行く。

オンマ(キム・ヘス)は、自分の仕事に使う子供たちを育てている母親的存在。彼らは家族と言えるのだろうか?ソッキョンを守ろうとするイリョンと対立することで彼らの生活の歯車が狂って行く。その世界の世代交代には厳しい掟があるのだった。

ソッキョン(パク・ボゴム)は父の借金のせいで借金取りに追われている。父は自分を捨てたりしないと信じているが、それは現実逃避と言えるのかもしれない。だからこそイリョンに優しく接することが出来たのだろうか?

チド(コ・ギョンピョ)は、オンマから独立して一人立ちした気で粋がっているのだけれど、結局は彼女の掌の上なのだった。

 

彼らの壮絶な運命に言葉を無くしてしまう。屍を超えていくしかない世代交代。刺されながらもそれをどこか大きな愛で受け入れているようなオンマの姿に色んな感情が入り乱れてしまう。愛と憎はやっぱりどこか表裏一体なのだ。

キム・ゴウンとキム・ヘスの迫力のある演技は一見の価値ありです。オススメ。

 

コインロッカーの女が見れるのは・・・
⇒Netflix