【中国映画】ラスト・サンライズ の感想 もしもあと8分で太陽が消滅してしまうとしたら

あと8分で太陽が消滅してしまうとしたら、という危機的状況を描いた映画「ラスト・サンライズ」を見てきました。実際にそんな状況が訪れるとしたら科学の進歩によってちゃんと事前にそうなるということが分かるのでしょうか?それともこの映画のようにあっけないほど突然その時が訪れてしまうのだろうか。一応、この映画の中でも少し前にそうなることは予測されていたけれど、そういう不都合な事実は民衆には周知されないのであった。そこは妙にリアルだな、なんて思った。

 

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生きるためになんらかのエネルギーが必要というのは間違いのない事実なんだけれど、それが太陽光でなくても他の方法があれば生きていけるのかもしれない。だけど、私たちが生きていくのに本当に必要なものは心の中に灯る光なのかしら。

監督もそれが描きたかったのかな、と思った。映画の中でもそれを無くした人は、生きる手段があるとしても、それを模索するよりも諦めることを選んでいたから。

私たちは暗闇という概念があってはじめてそれに対比する概念として光を認識できる。だから暗闇になってはじめてそこにあった光を認識できるようになるのかもしれない。

こう書いて来て少し思い出したのは韓国映画のシークレットサンシャイン。全て無くしたと思った心に刺した一筋の光が見えたラスト。あの感覚を丁寧に追いかけて描いてあったようなイメージ。

スンとその隣人のチェンはたまたまこの苦境を一緒に乗り越えようと支え合う存在になって行く。そんな極限の状態で知った守りたいと思う存在があること。それは生きるに値する理由のひとつなのかも。恋とか愛とかそういうものをもっと超えてただ寄り添いあう体温が人間にとっての光なのでしょうか。

ディザスタームービーとして見たら、パニック感はそこまで伝わって来ないって感じかもしれないのだけど、わたしは結構好きな映画だったな。監督が描きたかったものが伝わって来た気がしたし、ラストサンセットじゃなくてラストサンライズというタイトルの意味も理解できた気がした。

映画の中での描写では本物の太陽に関しては、沈むシーンしか無くて、その後は暗黒の世界。けれどその後に昇った太陽=サンライズは、心の中で見つけた光だったんだろうなって。

あと、不安を煽るようなソナー音みたいな音声が非常に効果的で効いてましたね。登場人物の少なさやシーンを見てると、きっと低予算の映画なんだろうと思うのだけど、ストーリー展開がうまく運んで行って見入ってしまったし、面白かったです。

レン・ウェン監督の作品を他も見てみたいなーと思いました。だけど災害ドキュメンタリーを3年ほど撮っていて、今回みたいな映画は初めて撮影した監督さんみたい。じゃあこれからに期待だな~

もし、本当に8分間で太陽がなくなるなら、私はその時間は珈琲豆を挽いて、コーヒーを淹れたいななんて考えた。美味しくなりますようにと丁寧にお湯を注ぐドリップは祈りに似ている気がして。そんなふうに日常生活の中にささやかな祈りの光があることを噛みしめたいな。

 

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