【中香映画】SHOCK WAVE ショック ウェイブ 爆弾処理班 の感想 うわああああ

あ~完全に油断したなあ。この映画「SHOCK WAVE ショック ウェイブ 爆弾処理班」。見る前にこの映画の2もあると知ってたから、平和に終わるんだろうと思ってたら全然違いました~ そうだった香港映画はこういう容赦のない描写しがちだったなと思い出しましたよね。視聴後はやるせない気持ちになって、わりとダメージを受けたね・・・ 軽い気持ちで見て、私みたいにならないように元気な時に見るのをおススメします。

それじゃあ一体どうやって2に続くんだ!?と思ったら、男たちの挽歌の双子の弟いたとかいうノリではなくて、アンディ・ラウが主演で爆弾処理班なのが同じだけで、役名も違い、設定も全く別のストーリーだそうです。あ~なるほどね~

最初は潜入捜査から始まり、それが発端となり、犯人の警察への復讐劇へと繋がって行く訳なんですが、犯人の兄弟の気持ちのすれ違いやら、警察官の家族の描写などもあり、関わる人たちの心情も丁寧に描いていて、感情を揺さぶられる感覚があります。そしてもちろん、多数の普通の市民を人質にしたような海底トンネルを占拠しての爆破劇などは緊迫感と迫力があります。狭い土地で人口が密集しているからこその設定というか、香港らしい描写だなと思ったりもするのでした。

しっかし、アンディ・ラウって一体今は何歳なんだろう?と考えてしまうくらい、ずっと印象が変わらないし、この映画もプロデューサーにも名を連ねていて制作意欲も旺盛だし、素晴らしいですね。ちなみに調べたらもう60歳!マジですか!?
でも、この間見たクリント・イーストウッドのクライ・マッチョは彼が91歳の時の映画だし、まだまだこれからなのかもしれない。期待している。

ところで、チョンの手下のベン役のロン・ンをどっかで見たことある・・・とずっと考えてたんだけど、ジェリー・イェン主演のドラマ「最高の元カレ」に出てた人だ!と思い出しました。ちなみに彼はこの映画の2にも出演してるみたい。

警察の使命感などをあんまり直接的に描かれると、ふ~んってなってしまう時もあるんだけど、この映画ではすんなり見れた気がします。警察という以前にあれだけたくさんの人の命がかかっていると人間として助けたい気持ちが分かる気がするからかな。あの究極の選択をあんな極限状態で迫られたら、私は一体出来るんだろうか?とそんなことを考えてしまいますね・・・

 

SHOCK WAVE ショック ウェイブ 爆弾処理班が見れるのは・・・



【香港映画】名探偵ゴッド・アイ の感想 アンディ・ラウ演じる生命力溢れる目の見えない探偵がとても魅力的!

アンディ・ラウ主演の名探偵ゴッド・アイ。こちらの作品はゴールデン・スパイと同じ頃に見たんですけど、断然こっちの方が面白かったです。あちらはおすすめしませんが、こちらは大変おすすめ。

原題が「盲探」とあるように、アンディ・ラウが演じるジョンストンは、盲目の探偵。元刑事なんですが、忙しさにかまけて目の不調をほっておいたら目が見えなくなってしまったのです。しかし彼は独自の捜査方法で事件の核心に迫っていくので、名探偵と呼ばれている。そんなジョンストンに憧れを抱くホー刑事(サミー・チェン)に彼女がずっと気になっている失踪事件を依頼したことで一緒に捜査をすることになり・・・というストーリー。

何よりもいいのが、ジョンストンのキャラクター。アンディ・ラウはどちらかというとスマートでかっこいい役とか、真面目でかっちりした役とか、頭のキレる悪い役とかそういうのが多いイメージなんだけど、この映画のジョンストンはなんというか破天荒。盲人ではあるけれど、お金と食べ物に目がなくて、めちゃめちゃパワフル。どういう状況でも生命力が溢れる人ってほんと魅力的。食べ物への執着って生への執着ともいえるよなあ。ともかく私もなにがあってもしょぼくれてないで元気に生きていこうと思ったよね。

あと、サミー・チェンが演じるホー刑事とのコンビも最高。実際に事件の状況を再現して犯人の心境を想像するというジョンストンの捜査方法に振り回されてタトゥーを入れたり、ぶん殴られたりと散々な目に合わされてるんだけど、その二人のやり取りがテンポも良くてめっちゃいいんですよ。

少女の失踪事件の決着点もなかなか想像もしなかったところへと展開していくし、ジョンストンの愛のほろ苦い失恋もありつつも、ちゃんと新しい幸せを見つけたりとラストの後味も良く、まとまりの良いストーリーだったなあ。それも良かったけど、やっぱりメイン二人のキャラクターが魅力的だったことですごく面白い映画になったんだと思うな!

 

名探偵ゴッド・アイが見れるのは・・・

【中香映画】ゴールデン・スパイ の感想 香港映画はアンディ・ラウ主演でも油断できないゾ!

アンディ・ラウ主演のゴールデン・スパイを見ましたよ~っと。まあ彼はかなりたくさんの映画に出演している俳優さんだし、内容にこだわりなく出演するというのは以前から知っていたので、こんなことがあっても驚かないのであります。そう、このゴールデン・スパイはアンディ・ラウとリン・チーリンが主演だからと言って油断してはいけない映画であります。ヤバいです。

ぶっ飛び切っていたらそれはそれで面白いし楽しめるのだけど、そうだなあこの映画に関しては「なんじゃこりゃ」感が満載であります。どこがって言われたらいっぱい上げられます。俳優陣はかなり豪華なんだけどねえ。なぜこうなったのか。ううむ。

まずやっぱりストーリー展開が訳わからんことが一番かな。どうしてもスパイ物って使い古されたネタではあるので、奇をてらった内容にしようとすると登場人物が多くなったり、入り組んだ複雑なものになりがちなのは仕方がない。けれど2時間弱という限られた時間枠なのだから、その複雑さを視聴者にはわかりやすく見せるように作るべきかなって思う。最後まで明かすべきでない部分ももちろんありますが、それを際立たせるためにも他の部分は理解できるように筋書きを見せて欲しいものであります。そういう意味ではやっぱりウォー!はやっぱりうまくできてたななんて思ったりする。比べたらコラー!って怒られそうだけど、同じスパイ物ってことで。

あとは敵役がとんでも案件になってた事かなあ。日本人というものを誤解しているような人物像なのは外国映画にありがちなので別にいいんですけど、トン・ダーウェイが怪演というほど振り切れてはないので、見てて気恥ずかしさがすごい。どうせならもっと古典ファンタジーものに出てくるような鬼と妖怪とか異形の者みたいな設定にしちゃった方が良かったかもね。制作陣が意図してるような強敵感がないから面白くないのだよね。だってさ、最後の対決が謎のフェンシングだよ?え?それ日本も関係ないし!確かに新しいです。他にはない。でもズコーってぶっ倒れました・・・
山本の取り巻きの女性たちは確かに強いし美しいけど、アクションシーンが同じようなのを繰り返し過ぎ。それはアンディ・ラウが出てるシーンでも同じで、アクションに力を入れてるのは分かるけど、最後の方はちょっと飽きてスマホ片手に見てしまったのでした。あかん。

あと気になったのは、「赤い傘」って何かの象徴なのかな?ってこと。博物館も赤い傘博物館だったし、ラストシーンのビーチのHAPPY BIRTHDAYも赤い傘だったし。あれはもう徹底的に頭に????を100個くらい浮かべさせてくれたからいっそ潔いほどの訳の分からなさだったので良かった(?)けどね。なんですかあれ?

そんでもって、結局、チャン・チンチューが演じてた妻のリンもただの保険屋さんじゃなかったの?強かったことが途中で判明したけど、実は彼女もエージェントだったってことですか?私の理解力のなさのせいかもしれないけど、よく分からなかったなあ。そうだとしたらシォウにあなたは一体何者なの?なんて聞くのかなとか。

ただし、そういう分からないところがあるからと言ってもう1回見て確認したいと思えないのがこの映画って感じかな。アンディ・ラウはあんまり優柔不断な役は似合わないのかそこまでかっこよく見えないし、女性陣はチャン・チンチューもリン・チーリンも美しかったけど、山本の女性部下チームも人数が多すぎてすべての美女の印象が薄れてしまった気がするなあ。

ま、そんな感じで香港映画ではたま~にあるこういう感覚。久しぶりに味わって非常に懐かしい気持ちになりました。おススメはしないけど、うわ~って気持ちを味わいたい人にはいいかもしれませんよお!

 

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【日中韓合作映画】墨攻 の感想 非攻兼愛を掲げる墨家思想に興味を持つきっかけに!

この映画もタイトルだけは知っていたけど、まだ見ていない映画でした。
アンディ・ラウが出演しているから知ってたのかな?
それともポスターにあるタイトルの墨攻の文字が達筆だったから印象に残っていたのかもしれません。中国映画の場合はそういう事も多いです。
(どうやらアンディ・ラウ本人の筆によるものとか!?なんでも出来てすごいなー!)

この映画の原作は、日本人の酒見賢一さんの小説らしいのです。
戦国時代が舞台となっています。そして、諸氏百家のひとつの墨家思想についても知識がある方が映画の内容がよく分かるかな・・・と思います。諸氏百家には、今も残る儒家や道家などの思想もありますが、墨家思想は言葉だけは聞いたことがあっても実際の思想内容は全く知らなかったので、私はやや話の内容を飲み込むのに時間がかかってしまった感じ。

ただ、主な思想は「兼愛」「非攻」なので、その考えに基づいて動くアンディ・ラウ演じる革離の動きを追っているとだんだんと分かって来ます。

 

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そして、どうやら日中韓の合作映画のせいか、韓流ドラマで見たことある顔が・・・
なぜかSJのチェ・シウォンが出演していました!見たことあるな~と考えてたらまさかの韓国人俳優さんだったんですよ~
中国映画だと思って見てるもんで、なかなか名前が出てこなかったです。全く違和感なく、そしてなかなか良い役でしたよ。

その他にもニッキ―・ウーが出てたり、女優陣はファン・ビンビンが男勝りな装束をしていてもとても美しかったです。
北京で11月の零下の気温での撮影が大変だったとこと。水の中のシーンも多かったし、馬に乗ったり、鎧をつけたり、スケールが大きい分、本当に沢山の方の力で出来上がった映画という感じ。

その墨家思想にある非攻兼愛の思想は、今の世の中に伝えたいメッセージでもあったのかな。
そういう意味でも日中韓の合作映画であるということは意義深い事なのだと思います。

兼愛については、人を平等に愛することを忠実に守ろうとするあまりに、一人を深く愛することに躊躇した結果、大切な人を守り切ることが出来なかった現実がとても切なかったのですが、全体の幸せと個人の幸せの折り合いのつけ方が難しいのは、大志を抱く人だからこそなのかもしれません。どっちの愛も本当は兼愛の思想に含まれるのではないかと思うのですけどね・・・

なかなか色々なことを考えるきっかけになってくれる映画でした!

 

 

墨攻が見れるのは・・・



【香港・中国映画】新少林寺 の感想 エンディングの歌の歌詞が沁みる・・・ 

特別カンフー映画が好きという訳では無かったので、少林寺は見たことがありません。なので、もちろん「少林寺」という名前は聞いたことがあるけれど、それに関係する映画などは見たことがなく、この新少林寺が初めてでした。

Gyao!の無料配信で映画をチェックしていたらあったので、どんな感じかな~と見てみたら、アンディ・ラウにニコラス・ツェーになんとジャッキー・チェンまで!
有名な俳優さんが出ていて驚きました。
昔やってた少林寺ってそんなのだっけ!?と何の知識もないのでびっくりしたのですが、どんなものだろうと思って見てたらすっかり最後まで見てました。




 

もちろん少林拳の使い手が出て来るので、その修行風景などは美しいのですが、それ以上に人間の欲望について考えさせられる映画でした。

何かを手に入れると、今度はそれを失う不安に苛まれる
何かを手に入れても、もっともっとと欲望は強まり満足することはない
そしてすべてを失ったときに、何かを自分のものにすることなど出来ないのだと気づく

昔も今も人間は変わらず、その欲望に悩まされ続けているんだなあ。
昔からの教えや格言でも言われ続けているのに、それを本当に理解することの難しさを感じます。

最後のエンディングの歌は、アンディ・ラウが歌っているのですが、
エンドロールを見たら作詞もアンディ・ラウになっていたような気がします。
映画で言いたかったことがすべて詰まったような歌で、しみじみと聞き入ってしまいました。

アンディ・ラウが演じた浄覚は、最後は仏さまの手のひらで悟りを得たのでしょうか・・・
アンディ・ラウはどんな役を演じてもクオリティーを保つなあとその点は感心します。どうしてもちょっとアンディ・ラウって感じは出てしまうけど、この役は軍人から出家するまでの心の動きが良かったです。

ウー・ジンが演じた浄能もとても美しかった。
心も動きも美しい僧侶でした。

他の僧侶たちもとても美しかったです。
ストイックな美しさってあるんだなあ・・・
男の友情みたいなものにも心が揺さぶられてしまいます!

 

そして、ニコラス・ツェーも久々に見ましたが、相変わらず美しい・・・!

美しさは残忍さを際立たせますね。
残酷であればあるほど美しく見えてしまう・・・
そしてすべてを手に入れようとしてすべてを失う男を魅力的に演じていました。

 

しかし、カンフーのアクションはすごいだろうなとは思っていましたが、西洋の戦力による寺の破壊まであって、中国の悲しみを見たような気がしたのです。
侵略されて奪われる。
1対1の闘いから、銃や爆弾での戦闘に変わっていく時代を見て、闘いの意味まで変わってしまうという感覚を覚えたのでした。

時代が進んで、色々なものが開発されて文明が発達することは素晴らしいことで、それによって良くなっていくのだと思い込んでいたのですが、さて本当にそうなのかな?とこの映画を見て、そして最近の世の中を見て思うのです。

 

でも、祈り、というものはいつなんどきでも誰のものでも美しいものだと改めて思ったのでした。だから大丈夫なのかな、と。

 

 

新少林寺が見れるのは・・・