【台湾映画】台北の朝、僕は恋をする の感想 ひとつの恋の終わりと新しい恋の始まり

映画の「台北の朝、僕は恋をする」を見ました~ 実はこれもずっと前に見たのですよね。Gyao!で配信していたので見てみたよって感じだったんですが、割と面白かったんですね。台湾映画というか、なんだかオシャレな肌触りの作品でありました。

そんでもってちょっと調べてみたら、ヴィム・ヴェンダース製作総指揮ですって。アーヴィン・チェン監督はエドワード・ヤン監督のお弟子さんらしい。台湾の街がとてもロマンチックに映しとられていて、なかなか意欲作。素敵な雰囲気の映像に浸れます。

 

スポンサーリンク


 

パリに留学してしまった彼女に振られたカイ、毎日フランス語の本を見に書店に来るカイに好意を抱くスージー。カイが元カノに会いにパリに行く費用を叔父に借りる代わりに荷物を運ぶ仕事をすることに。それにまつわるひと騒動にカイとスージー、そして親友のカオも巻き込まれる夜。そしてその夜の終わりと新しい恋の訪れ。

ちょっとあらすじを書いてるとなんでもないラブストーリーではあるんだけど、差し込まれるエピソードがとてもいいんです。特に良かったのは親友のカオの片思いの話。片思いの桃子への思いを自分を監禁してる男たちにまで相談してるシーンね。みんなほんとの悪人じゃないからね。あの辺の描写はとても気が効いてる。そして、やっぱり結局告白できないカオ。初々しい恋の行方が、なんだかたまらずいいんです。

終わりとはじまりは、どちらも同時にやって来て、切なさも期待もはらんでとても美しい。突然のミュージカルっぽいダンスにちょっと驚いたけど、ハッピーなラストに思わず笑みがこぼれる感じ。愛というよりは恋の描写に映像の特質を存分に効果的に利用されてて良かったです。軽めのノリにも思えるけど、美しい映像のおかげか、余韻が残るような素敵な映画でしたよー!

アンバー・クォもとっても可愛いし!恋のおしながきであんまり可愛くないって言われる役を演じてたけど、無理があったよな。だって可愛いもん!

 

台北の朝、僕は恋をするが見れるのは・・・

【香港映画】ハード・ボイルド 新・男たちの挽歌 の感想 銃撃戦も爆発も派手~!

「ハード・ボイルド 新・男たちの挽歌」を見ました!こちら、タイトルに男たちの挽歌とありますが、ジョン・ウーが監督というのは同じですが、あの一連の作品とは全く違う内容です。ただ、挽歌という言葉が似合わないでもないのです。だからいつも邦題になんやかんや言う私ですが、まあこの場合はつけたい人の気持ちは理解できるかな~なんて思うのでした。

 

スポンサーリンク


 

ジョン・ウー作品は銃撃戦やら爆発シーンやらが凄いですけど、彼の作品のかっこよさって「粋さ」から来てるんじゃないかな。

そういう意味では彼の表現したい「粋さ」を体現してくれるのが、チョウ・ユンファなんだと思うんですね。ほんとふとしたしぐさとか、行動とかにあらわれるもの。彼の存在がジョン・ウーの思う粋さのアイコンなんだろうなあ、なんて思う。

だから、ダブル主役な作品であるとは思うし、トニー・レオンは演技はさすがなんだけれど、その粋さの部分ではやっぱりチョウ・ユンファがその存在でメインになるんだろうな、と思うのでした。

こちらの映画は冒頭から飲茶屋での激しい銃撃シーンが繰り広げられるのですが、國村隼が殺し屋で出演しております。そのシーンで出番は終わりですけど、存在感があって良いです。目つきが最高です。

いやーあの飲茶屋でのおじさん達の鳥自慢しあう感じいいね。古き良き香港というイメージですね。ああいうお店は今はないんでしょうかね?そういう意味では、こうやってフィルムに残ってるのは良いですよね。日本ももっと今の風景を色々作品に残してこ!

そして、ジョン・ウー監督も出演しております。教官役でかなりセリフも出番もあります。私、彼のじとっとした存在感もわりと好きです。

アンソニー・ウォンも悪役で出演してますが、若い!彼はうまく行かないなら全部壊しちまえ!みたいなやばい奴。殺し屋も一般人も関係なく殺しちゃう。反対に彼の部下の殺し屋役のフィリップ・コクは、殺し屋にも一定の超えてはいけない一線があるという意見のある人。トニーとの撃ち合いでも一般人には移動しろって指示するしね。だけど結局、片目の殺し屋は、血も涙もないジョニーにやられちゃうんだけど、その前のシーンがあることで、映画自体の印象が全く変わる。まあそうじゃないと、飲茶屋やら、病院やらで銃撃戦も爆破もおかまいなくしてるからかなり非道な映画になっちゃうか・・・

あんまりにも火薬の使い方が激しいから途中で凄いなって笑いがこみあげてしまった!やっぱりジョン・ウーすごいなあ。半端ないわ。この映画が彼のハリウッド進出前の作品だったんですね。このなんともいえない衝撃は国境を越えるんだなあ。

ラストはこれってオープンエンディングなのかな?実は私はバッドエンディングと受け取ったんだけど、素直にハッピーエンディングと受け取ることも出来るのか・・・ このパターンは男たちの挽歌の時みたいに万が一の続編の余地も残してたのかななんて邪推もしつつ、まあそうでなくとも好きなタイプのラストでした。

 

⇒Netflix






【中国映画】ムーラン の感想 ヴィッキー・チャオ×チェン・クンの美しさが際立つね~

さて、ドラマ版のムーランの感想を書き終えてから間髪入れずに映画版のムーランを見ました!ムーラン役がヴィッキー・チャオなのは知ってたんだけど、お相手役がチェン・クンだとは知らなかったので、どっひゃーってなりました。画皮コンビで私に嬉しいビックリのキャスティング。彼らは北京電影学院の同級生で、親友の間柄なんですって。なるほど息のあった感じある。

 

スポンサーリンク


 

さて、私はムーランのドラマを見てから、映画を見たんですけど、この順番で良かったなと思いました。逆だったらドラマは途中リタイアもしくはもっと辛辣な感想を抱いた気がします。どうしても話数が長いので、色々とエピソードを入れなければいけないせいで、ドラマは起承転結がぼやけるんだな。なので、必ずしも映画>ドラマとは思わないけど、そう感じることが多いのはそれが理由のことが多いんだろうな~と。

実際に元の原作ではどうなのかは分からないのだけど、ドラマはハッピーエンドで終わらせたいという意図の元に趙宇という存在を作り出した(違うかも?)もしくは重きを置いたのでしょう。しかし、そのせいでムーランが誰かに頼る女性のまま、自立した素敵な女性には見えないままだったんですよね。

特にラストの選択の部分ですね。映画では国のため、民衆のため、愛する人と二人で逃げるよりもウェンタイと別れを選び、平和を維持するために彼に柔然の公主と結婚することを選んで欲しいと彼女自身が決めた、という部分が非常に大事なエピソードなのだと思うのだけど、ドラマだとムーランのために皇子が身を引いたってなっちゃっててね。ドラマだけ見た時も、フーンこんな話なんだと思っちゃったんだけど、その気持ちの理由が判明しました。めっちゃ大事なクライマックスが台無しになってるんだな。それは私的になんで、重きをどこに置くかではあるとは思うんですけどね。趙宇がいて、愛も幸せも功名もどちらも手に入れたハッピーエンドの方が良いという意見もあるでしょう。

でも、そばにいられなくても続くもっと大きな愛が存在すると思うのです。だから映画の方がとてもロマンチックに感じてしまう。

しかし、チェン・クンの顔面パワーは凄いな。イケメンだけど、それだけじゃなくて非常に彼の醸し出す雰囲気の持つ力が強い。砂まみれでも傷があっても美しい。途中でいなくなったかと思って嘆き悲しんだけど復活して嬉しかったよーーーー

戦闘シーンも非常に大掛かりで見ごたえありましたし、あとは主題歌が結構好きでした!血気盛んな柔然の王子役のフー・ジュンも良かったですし。私が好きなのは、やっぱりドラマチックな映画の方でしたね~

そういえば、ディズニーでも実写版があるんですよね。こっちはもっとファンタジーっぽいのかな。そちらはまだこの先の公開予定なので、これからの楽しみにしておきたいと思います!

 

ムーランが見れるのは・・・



【中香映画】ドラゴン×マッハ! の感想 SPLシリーズ第2弾の邦題がどうしてこうなった!?

映画のドラゴン×マッハ!見ましたよー マックス・チャン、トニー・ジャー、サイモン・ヤムにルイス・クーまで出てると知ってちょっと見てみるか~と思ったらめっちゃ見ごたえありましたよ!色々凄かったわあ。

 

スポンサーリンク


 

謎のオオカミの登場があったし、エンディングの歌の歌詞に殺破狼って出てくるし、「ん!?」と思ったらこちらの映画はSPL 第2弾の作品だったんですよ!ほんとビックリしたわあ。なるほどね、それでこんな豪華なキャスティングだったんだなっていう。何がどうなってこんな邦題になっちゃったんですかねえ。SPL臭をこれっぽっちも感じさせないタイトルで逆に凄いけどさ。

しかし、マジでこれはガックリのガックリのガックリな邦題だよね。カンフーからドラゴン、ムエタイからマッハを連想させるという発想なのかしら。イケてないにもほどがあるな。とはいえ、邦題は関係なく作品としては非常に見ごたえがあるモノでしたよーーーーー だから余計残念な気分になるとも言えるけど。どうやら第一弾の設定は全く引き継いでない独立した内容なので、この作品だけを見ても楽しめるのが救いではありますが!

まあタイトルの件は置いておいて、アクションシーンはすごいよー 本国のポスターを見たら3Dって書いてあるんだけど、こんなの3Dで見たらめちゃくちゃ迫力あって大変な気がするよ。変な悲鳴が出ちゃいそう。

凄かったのは、刑務所での大乱闘シーンと、ナイフ使いの亞囝のシーンと、チャイ(トニー・ジャー)+チーキット(ウー・ジン)×所長(マックス・チャン)の戦闘シーンですな。

刑務所の受刑囚たちと看守との乱痴気騒ぎ的なアクションシーンは200名以上いて、なんとワンカットで撮ってるんですって!もうどこ見ていいか分からなかったもんなー そんなに沢山いたならそりゃそうだなあ。ナイフ使い役のチャン・チーも殺気が非常に良かったですよね。彼は聴覚障がい者という設定だったんだよな・・・ そういう色々とこまごまと心に訴えかけてくる部分が割とあったな。そして最後のマックス・チャンの強さが異次元で凄かった。だって、トニー・ジャーとウー・ジン二人がかりで歯が立たないって感じなんですよ。まあもちろん最後は正義が勝つって感じですけども。マックス・チャンのツーブロックな髪型とスーツ&革靴の衣装があまりにもかっこよかったです。悪なのに美しいっていうね。

心臓の悪い兄が弟の心臓を狙うという非常に冷酷な利己的な精神と、娘を助けるために奔走する父親との親子愛という利他的な精神とそういう相反するものが表現されてて、人間って一体なんなんだろうなあと考えさせられてしまう部分もありましたね。世の中の不条理ってやつね。そういう感情的に揺すぶられつつ、アクションで身体的にも揺すぶってくるという香港映画らしい作品でありました。純粋にムエタイもカンフーも楽しめるという意味でも見ごたえありましたよ!

 

 

ドラゴン×マッハ! が見れるのは・・・



【中香映画】プロジェクト・グーテンベルク 贋札王 の感想 自分の中の記憶に騙される感覚

そうそう、実は「プロジェクト・グーテンベルク 贋札王」も2月の公開当時に映画館で見て来たんですよ。うーん。まだまだ書けてない感想が多いですね。ちなみにただ今、19本分溜まっていますよ・・・ 出来るだけ毎日書くぞ~と頑張ってるんですけども、また視聴終了するドラマや映画もあるので、宿題を終わらせてもまた溜まって行く感覚で総数は全然減らないんですねえ。困った困った。

 

スポンサーリンク


 

さて、この映画を見終わって思ったのは、「凄いなあ」って感覚。この作品自体が大きな装置っていうか、実験みたいな印象を受けたのでした。

「チョウ・ユンファ」という俳優の今までの出演作で役とか彼の歴史とか、その部分までも使って、観客を騙しにかかってくるんですよね。むしろそれが無かったら非常に単純なストーリーなんですよね。私なんかはチョウ・ユンファの出演作を見てきた人間だから、「プロジェクト・グーテンベルク」内の役柄だけでなくてやっぱり今までのチョウ・ユンファ像を映画の中で見てるんですよね。だから、最後に種明かしをされたら、なるほどな~と思うんですけど、ああ自分の頭の中の記憶によって騙されたなあと感じる訳です。

だからこの映画はキャスティングでもう成功なんだろうな。ただ、この時はあんまり映画を見てない友人と一緒に見に行ったのですが、多分ピンと来てなかったっぽいんですよね。それも分かる。男たちの挽歌シリーズを見てからじゃないと、この映画でチョウ・ユンファの演じた役が本当に表現しているモノは理解できないんじゃないかな。氷山の一角というか、水の上に出てる部分だけではこの映画を堪能することが出来ない気がする。オマージュ的な要素を入れ込んだ映画って他にも沢山あると思うんだけど、ここまでそれを前面に押し出して来てる作品はあんまりないかもしれないなあ。

そして、騙される部分だけじゃなくて、郷愁をくすぐるという部分でもかなり刺激してきますよね。まず題材が偽札づくりだし、チョウ・ユンファが二丁拳銃をぶっ放すと来たら、うああああと堪らない気持ちにならざるを得ませんよね。ただし、戦闘シーンはバージョンアップされて、爆薬めっちゃ使ってドッカンドッカン言わせてますよ。わー張りきってやってるなあ~ってちょっと笑っちゃいましたよ。しかし、あんだけ広い場所で乱射してるのに、味方には当たらないなんて訳あるかなってそこは冷静になっちゃってスンとするねえ。

一応、この映画は、アーロン・クォックとチョウ・ユンファのダブル主演となってますけれども、ストーリー的には実はアーロン・クォックがメインのはずですよね。だがしかし、見る側としてはどうしてもチョウ・ユンファの存在感にロックオンして見てしまうんだな~ ね。なんだか映画を見ているんだけど、映画以上にそれに付随する外側の何かを見ているような不思議な感覚になる映画でありました。これから見る方はやっぱり、男たちの挽歌を見てから、この映画を見るのがオススメです!

 

⇒Netflix