【韓国ドラマ】プランマン 〜恋のアラームが止まらない! の感想 チョン・ジェヨンはこういう役が似合う!

コメディーだろうと軽い気持ちで見たら結構良かった!ってな映画だったのが「プランマン 〜恋のアラームが止まらない! 」でございます。
深刻で重いテーマの映画も大好きだし、むしろ好んで見ることが多い気もするのだけど、いつでもそうだという訳でもなくて、ラブコメを見て楽しい気分になりたい~って気分の時ももちろんあるんだなあ。そんな時に見たんだけど、コメディー部分だけじゃなくって、じんわりとしちゃう部分もあって喜怒哀楽がドッカンと詰め込まれた良い映画でありました。

いやーしかし、チョン・ジェヨンに偏屈な男を演じさせたら最高ですね。あまりにもしっくり来過ぎる気がしちゃう感じ。今回のハン・ジョンソク役はすべてを計画通りに過ごすプランマンな男の役なんだけど、ハン・ジミン演じるユ・ソジョンに振り回されてどんどん予定が狂っていく姿が面白くてキュートなんですよ。

寝るときにクマちゃんを抱いてて、それはなんで?几帳面と関係あるの?と思ってたんですけど、計画通りに過ごす良い子でいようとする子どものままだったってことなんだろうな。彼がプランマンになった理由が明かされるシーンは思わず泣いてしまった!マジ~

図書館の仲間たちもハン・ジョンソクのことを変わり者扱いはしているんだけど、彼のそのままを受け止めてる感じが好ましかったです。彼が遅刻したら喜んだりとかどこか暖かい感じが良かったです。

あとはもちろん、ヒロインのハン・ジミンちゃんも可愛くてとっても良いです。ちょっと破天荒な女の子の役なのに彼女が演じるとそれでも品があってね、キュート。あと、歌手の役なので歌も披露してくれるんですけど、歌詞が独特で面白い歌なんだけど、なぜか耳に残る名曲?です。彼女の個性的な声もピッタリ合ってます。

人気プロデュースのカン・ビョンス役で出演してるチェ・ウォニョンもいい味出してます。既婚なことを隠してユ・ソジョンを弄ぶ悪い男なんですけど、良い感じに胡散臭いおっさん感が最高。ドラマでしか見たこと無かったけど、映画でも出てるんですね。

色々なエピソードを詰め込んだようで、最後も綺麗にまとまってすっきり楽しく見れた感じ。おうちで見てるとすぐに一時停止をして何か他のことを始めてしまう事もあるんだけど、この映画は一気に見ましたね!悪い人は痛い目を見て、メインキャスト達が分かりやすくハッピーエンドっていうのは定番だけど、ストーリー展開がうまいとそれもまた良しと思わせてくれますな~ 結構好きだったなあ。

 

プランマン 〜恋のアラームが止まらない!が見れるのは・・・



【香港映画】イップマン 完結 の感想 視聴者も彼の人生を確かに一緒に駆け抜けたのです

いやーもうやっと書きますよ。イップ・マン4の感想を!とうとう!
去年の夏くらいに見たんじゃない!?その頃に見たのに書けてないのいっぱいある・・・ この映画に関しては、ぶわ~とこみ上げるものがあってなかなか書けなかったというのが正しいですね・・・

シリーズもので好きなものもあるけれど(思い出してみれば男たちの挽歌とか)、一人の人物についてのシリーズものってこのイップ・マンシリーズしか見たことがないんじゃないかなと思うんですね。だからかなのか、実際に映像にも回想シーンも出てくるんだけど、それとは別にイップ・マンシリーズのこれまでのエピソードが、自分の脳裏に走馬灯のように流れていたというか。映画を見ていてそんな経験が初めてでビックリしてしまったんですね。

もちろん、イップ・マン本人の人生に映画のストーリーとしての脚色をされた物語であり、あくまでも作られた人物像であるというのはちゃんと理解しているけれど、それでもその人生を追体験したような不思議な感覚に陥りました。こうやって映画を見ることで、あくまでも映画のストーリーとしてではあるけれど、彼の人生を私も確かに一緒に生きて味わったのだなとそんな感覚。そう考えると、本当に得難い経験をくれた映画でしたね。

それにしても映画館の展示の力の入れ方が半端ないわね。

もう本当に完結編なんだな~とそんな寂しい気持ちをこれでもかと煽ってくるんですわ・・・

さよならイップマン、ありがとうイップマンとか宣伝文句で書いてあるんですけど、映画を見ながら本当に名残惜しい気持ちでいっぱいになって、ちょっと涙ぐんだのは内緒(言ってるし)。

シリーズそれぞれ、好きな部分があって、どれか一つを選ぶのはとても難しいけど、私はこの完結が一番心に残ったかもしれないです。それは3までは配信サービスで見たけれど、完結についてはこうやって公開を心待ちにして映画館で見ることが出来たからかもしれません。映画は見ているものの映画館から足が遠のいてしまっていた時期もあるんだけど、やっぱり映画館に足を運んで見る映画はまた違う格別な味があるなあと再確認させてくれた映画でもあります。それと、彼の思春期の息子との関係への葛藤が人間らしくて好きだったというのもあります。

そうそう、ヴァネス・ウーが出ててビックリしたんですよ!こんな映画にも出てるなんて~すごいなあ。あと川井憲次氏の音楽も素晴らしいですね。この映画の音楽を聴いただけで涙腺ボタンと高揚ボタンが押される感覚がありますよ。映像と音楽が完全に結びついててそれも凄いな~と思います。なんだか感想になってるんだか何だか分からないような文章になって来てますが、とにかくイップ・マンシリーズはおススメってことで!また4本一気に特集上映とかして欲しいわ~!

 

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【中国映画】王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件 の感想 権力誇示欲って普遍性があるんだな~

王朝の陰謀シリーズもやっと全部見ましたよ~ 公開年は私が今回見た「王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件」が一番先なんだけど、内容的には他の2作よりも後日譚なのである意味順番通りに見たと言えるかもしれません。

なので、以前のディー判事とその仲間のその後を見ている感覚なんですが、少しくらいは整合性が取れない部分もあるような気もしつつ、大部分では大丈夫なのでなるほどなあ・・・と思いながら見ることが出来ました。

それにしても権力者は巨大な自分の像を建造しようとし過ぎ。最近他にもそういうの見たなと思ったら、あれですよ。バーフバリ。インドも中国も同じなんだな~と思ったのでした。そして敢え無くその像が崩れ去るのも同じ。こういう権力誇示欲というものは民族とか人種とか関係ないんですな~などという理をこんなところで感じましたねー

判事が謎を解明していく純粋な推理探偵ものと思って見てたら、そうだったそうだったこのシリーズはファンタジー的なストーリーだったのだと思い出しました。架空のものがたくさん出てくるんでしたね。なので人体発火の理由なんかに合理的な推理を期待してはいけません。そういう部分を楽しみにするというよりは、人間関係が一番の肝なのかなあ。

ディー判事やシャトーは、それまでも先帝の信を得て問題解決に尽力しているのに、則天武后にとっては邪魔だったり複雑な関係の存在で今回は不遇な立場に追いやられての登場。その上で今の彼らが何を信じ、何を守ろうとするようになっているのかが焦点となる訳ですね。結局、彼らは道を分かつという結末になってしまうのだけど、彼らのそれぞれの選択にちょっと複雑な気持ちになりましたね・・・ 私だったらどうするかしらなんて考えつつ。

カリーナ・ラウはここでも則天武后を怪演。ここだけはすべてのシリーズで変わらない。確かにここまで来ると他の人は考えられない。チンアル役のリー・ビンビンは男装の麗人的な役がとても似合いますねえ。キリッとしまくったお顔だなあとしみじみ思った!そしてやたらと最近見てる気がするダン・チャオがここにも出てた~(ドラゴン・フォーシリーズを私がまとめて見ただけ)。ディー判事をマーク・チャオが演じてたシリーズでも同じような風貌の司法官役をウィリアム・フォン演じてたけど、彼の役名はユーチで、ダン・チャオはペイだったから、違う人なんだろうな~?小説ではどういう設定になっているのか気になるなあ。むしろディー判事シリーズの小説を読んでみたい気持ちになっちゃいました!

本格的なミステリーを求めて見るものではないけれど、エンターテイメントな映画としては楽しい映画でした。ディーが投獄されてたりとかシャトーがこうなるにはもしかしらその原因になる事件が間にもっとあったのかも?そうだとしたらそのエピソードを描かれた映画も見たいなあ~

 

王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件が見れるのは・・・




【中国ドラマ】晩媚と影〜紅きロマンス〜 の感想 刺客と影の禁断の恋

晩媚と影〜紅きロマンス〜の視聴を終了いたしましたー こういう世界観がしっかりと形成されている中国ドラマはとても面白くていいですね。こういうダークファンタジーっぽいの好きです。

そして、最近はヒロイン像が男に頼って保身を図るというのではなく、自分自身が戦うというパターンが多くてとてもいいです。男に取り合いされる美人みたいなストーリーのはもう飽きちゃった感じあるかなあ。その点、このドラマでは最初は守ってもらってばかりだった晩媚が成長していくのは見ごたえがあります。演じていたリー・イートンも素晴らしくて、純粋だった頃からどんどん強くなっていく演技も良かったですしね。何より瞳が美しく力があって良い。

まあでも、どうしてもこのドラマを見てると、長安にぽーってなりますよね。こういう風に何があってもあなたを守るって誰でも言われたいよねえ。珍しくこのドラマは主役二人の声はの吹替ではなく、本人の声らしいんだけど、訥々と話す長安の低めの声がまたいいんですよ。あまりにもお似合いな二人を見てると姽嫿城の刺客と影は恋に落ちてはいけないという掟なんて守られるの無理だよ~なんて思っちゃう。ずっと一緒にいて守ってくれる人のことを信頼して愛さないでいることなんて出来ないよねえ。禁断だからこそ燃え上がるというのもあるのかもしれないけれど。

ところで長安を演じていたチュー・チューシアオがあまりにもこの役にピッタリで本当にこんな人なのでは!?なんて気になったものの、うっかり百度を見てたら実際の女性関係ではそういう訳でもないのを見てしまって複雑・・・ まあでも反対に演技が素晴らしいってことだな!そういう事にしておこう!!!

長安とは全然違うタイプの李嗣源を演じるワン・ドゥオも雰囲気があって大変良かったです。晩媚を好きだと実感するまでの彼の心の動きや、実感してからの彼の行動。自分の境遇なりの愛し方が苦しくて切なかったな・・・
ワン・ドゥオはどこかで見たことあると思ったら、幻城ですね。確かにこういう古装ファンタジードラマにお似合いの透明感のある儚い容貌かも。部屋着で髪が乱れて病弱みたいなシーンでの姿があまりにも美しかったです!

あとはパフ・クオも刺客の一人の流光として出演しています。彼女もたくさん大陸ドラマに出演していますね!今回は演じた流光のテーマカラーが紫だったのですけれど、これはあんまり似合ってないかなあなんて思っちゃった。色というよりは彩度の問題かなあ。もう少し淡い色合いの方が映えるのかもしれない。でも流光という役自体はとてもいい役でした。

あとなかなか独特で良かったのは、晋王役のスー・シャオディン。今までドラマで見たことのある皇帝像とはちょっと違って面白かったな。容貌的にもね。ファンタジーっぽさが増して良い感じ。

他にも姹蘿と刑風の愛も実は切なかったし、長安の背景なんかも色々と複雑だったりで、作りこまれた物語は非常に見ごたえもあって見るのが楽しかったです。わりと一気に見ちゃったな。惜しむらくは、晩媚の音が中国語だと「ワンメイ」と美しいのに、日本語読みしちゃうと「バンビ」と濁っちゃってイメージがちょっと違っちゃうことくらいかなあ。でも色彩、小道具など目にも美しく、ストーリーも面白くて好きなドラマでした!

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【韓国映画】チャンシルさんには福が多いね の感想 映画愛に溢れていて素敵でした!

「チャンシルさんには福が多いね」を見て来たんですよね。なかなか面白かったです。最近、韓国映画は女性監督の作品が増えてきているようで、日本にやって来た時に、女性監督の作品というだけで一括りにして紹介されるのはあんまり好きではないけれど、確かに最近見た中で「はちどり」とこの「チャンシルさんには福が多いね」に関しては、きっとご自分が経験して感じたであろう感情をこうも色鮮やかに再現してみせるというのはなんという才能なんだろうと感嘆したのであります。なので確かに自身の経験を投影したような作品作りは女性監督の方が得意なのかもしれないなあとは思う。もしくは、見てる自分が女性だから、表現されている感情に覚えがあるからそう感じるのかもしれない。そうだとしたら、それはそれで興味深いこと事実ですねえ!

そしてこの映画の面白かったところは、コメディータッチなので緩和はされてるけど、なかなか辛辣だったりするするところ。一番ぐはって笑ってしまったのは、チャンシルさんの父親からの手紙の追伸。「今までプロデューサーとして関わっていた映画は実際のところ、どこが良いか分からなくて眠くなりました」みたいなとこ。ここもだし、そもそも監督が死んで無職になったという設定もだし、なかなか皮肉が効いてる。長年に渡ってホン・サンス監督作のプロデューサーを務めてきたというキム・チョヒ監督なので、辞めた経緯とか詳しいことは知らないけど、なんとなく「察し・・・」みたいな気分にはなっちゃうね。ははは。

プロデューサーという立場の何者でもない感とか、その年ごろの女性の立場の微妙さとか苦しい気持ちの吐露もあるのだけど、タイトルにあるように実は生きていること自体がとても幸せなことだというのがしみじみと伝わってくるような感覚があって、見終わった後の感触がとてもいいのでした。まぶしいほどの光ではないけれど、夜道で彼女が持っていた懐中電灯のようなささやかな光のような希望を見た感じ。そう考えると、柿の木やら、躓いても転ばないところやら、その懐中電灯やら、細部まで気を配って作られた映画だなと思うのでした。

あと、脳内レスリー・チャンという存在も突拍子も無いようで、チャンシルさんのイメージにしっくり来てて良かったですね。レスリー・チャンはああいうランニングシャツのイメージの人が大半なのかもなあ。私にとっての彼は覇王別姫の程蝶衣のイメージが強いので、ああそうなのだなあと思いながら見ていました。亡くなってからもう17年も経つんですねえ・・・

まあそれは置いといて、ああいう存在を作り出せるのも監督が映画を好きだからこそで、小津安二郎の作品の話も出てきましたが、それだけ好きなものがあるということは、実はとても幸福なことなのだなと思ったのでした。捨てようとした本をもう一度部屋に戻すところも良かったですね。一度手放して、でも心の中に出来た空白にやっぱり好きだともう一度取り戻すという選択が素敵だった。ずっと握りしめたままだと気づかない気持ち。

そうやって、監督が再確認したであろう映画愛が溢れた作品なのでした。だからかな、自分の中にある映画を好きな気持ちにも触れることが出来た感覚があって、それがすごく幸せな気持ちをくれたような気がしたのでした!

 

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