【韓国映画】ビューティー・インサイド の感想 自分を形づくる「内面」って一体どういうものなんだろう?

映画の「ビューティー・インサイド」を視聴しました!ドラマ版の同名の作品にイ・ミンギが出ていると聞いて、まずは映画版を見たいな~と思っていたのですよ!毎日眠ってそして起きたら外見が変わってしまうという人物が主役なんですが、その変わり様が激しくてそんな訳ないやん・・・と眉唾ものを見ている気持ちと、でも設定としては面白いな~の気持ちのはざまにありつつも実は「私を形作る要素とは一体なんなのか」という深い問いかけが込められているようにも感じるようなそんな映画でありました。

 

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主人公のキム・ウジンは毎日違う外見になる男。その変わり方は外見だけじゃなくて性別、年齢、国籍などすべてが変わってしまうのです。彼はひとりひとりの体にぴったり合うオーダーメイドの家具を作る仕事をしているのだけど、考えてみたら彼自身は毎日変わる自分の姿にピッタリ合うものを作ることは出来ないという皮肉。例えば、もし私が目が見えなかったらどんな人を好きになるだろう?と想像したことはあるのだけど、その時は内面と後はきっと声、感触、匂いなどを手がかりに好きになるのかな、と思ったのです。でもこのウジンの場合は本当に変わらないのは内面だけで、声も含めたすべてが変わってしまう。待ち合わせをしても見つけられない。

そんなウジンを愛するのは、ハン・ヒョジュ演じるホン・イス。彼女もウジンという特殊な人を愛することで起こる出来事に苛立ったり、悲しんだり。ウジンと歩いているだけなのに、男をとっかえひっかえしていると言われたり、じゃあ結婚となったら親にどう紹介したらいいの、とか。でも少しずつ知って行く彼の内面をやっぱり愛さずにはいられない。

結局一度離れる二人だけど、やっぱりそばにいたいと一緒にいることを選ぶ二人。これ、とてつもないロマンチックな映画なんではないかと思う。ひょえー

それにしてもウジンを演じる俳優陣が非常にバラエティー豊かです。そして豪華!
パク・シネ、イ・ボムス、パク・ソジュン、チョン・ウヒ、イ・ジヌク、ソ・ガンジュン、イ・ドンウク、ユ・ヨンソク、上野樹里まで!イケメンや美人にもなれる反面、老人や子どもになってしまうこともある。

 

一体どんなもんなんだろ~と半信半疑で見たんですけど、同じ役柄にこれだけ沢山の俳優さんを使っているにも関わらずテンポもよくまとめられていて、結構良かったんですよ。出てくる家具なんかもとても素敵だったし、落ち着いた雰囲気が良かったです!ドラマも期待できそう~

 

ビューティー・インサイドが見れるのは・・・



【韓国ドラマ】ボイス -112の奇跡- の感想 なかなかに凄惨な殺人事件がたくさん出てきますよ・・・

「ボイス1 -112の奇跡-」の視聴を終了しました!まあまず邦題のサブタイトルの112の奇跡はいらんよね。奇跡と言うとなんだかほんわかしたイメージが湧いてしまいません?しかし、このドラマはそういうほんわかしたところは全くなくて、凄惨な殺人事件がいっぱい出てくるんですよ!!!!鉄球で人を殴り殺すとシーンがいっぱい出てくるので苦手な人は見ないほうが良いかもしれません。そんな感じなんで奇跡ってのはどの部分を指しているんだろう?と思ってしまうのよねー イ・ハナ演じるカン・グォンジュが他の人には聞こえない音も聞こえる能力を持っていることですかね。そうだとしてもちょっとずれてるような気がする・・・

 

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その邦題の件とは別で原題のままの「ボイス」というタイトルも気になってます。グォンジュはボイスプロファイラーでもあるから声も大切なんだけど、他の人が聞き取れないような、例えば看板が回っている音なんかも聞こえてそれを手がかりに事件を解決していくんですよね。だから音も重要なドラマを構成する要素。

これは言語自体の単語が表す意味の範囲も関わるのかなと思うのですが、日本語や英語だと「声=voice」と「音=sound」は全く別の単語のイメージだけど、韓国語だと「モクソリ」と「ソリ」だし、そこまで明確に単語や概念として別じゃない感じなのかな? だから、英語のvoiceというタイトルになっているけど、その英単語を聞いて韓国の方が想像する意味合いには声も音も両方含まれるイメージなのかしら?なんてことを考えていたのです。こういうのを考え出すと止まらない~ 別言語を比較することで初めて認識できる事柄があるのってとても面白いなあ!

 

それにしてもこのドラマで出てくるゴールデンタイムチームの警察官は自分に関係する事件が多すぎで、危ない目に合い過ぎ。もちろん人間なので、自分の大事な人が事件に巻き込まれたら誰しも必死になるとは思うんですけどね・・・ ただ起こる事件のほとんどが同じ犯人と関連があり過ぎな感がありますかね。すべてがそこに繋がって行くので、ちょっとやり過ぎな気がしてしまう。

ム・ジニョク役のチャン・ヒョクは気の荒い、食らいついたら離さない感じの刑事役がとても似合ってます。ただ彼、いつも口が開いてるのがなんとなく気になってそこばっかり見ちゃうのですけど。やり方は激しいけど正義感に溢れた刑事なのですよね。彼のような人が自分の妻を守れなかった時の気持ちは考えるだけでも辛いな。

112通報センター長のカン・グォンジュ役のイ・ハナも意外とこの役にはまっていて良かったです。私はどうしても彼女はナイショの恋していいですか!?のポヤポヤした役のイメージが強いのだけど、こんなキリっとした役も演じられるんだ~とビックリしました。交通事故に遭った12歳の時から他の人には聞こえないような音まで聴こえるようになって無響室に住んでいるグォンジュ。すべての音が聞こえるのって本当にしんどいことだろうな。

そんな二人が同じ犯人を捕まえるために奮闘するのですが、その犯人がまた怖い・・・ 犯人がどうしてそうなってしまったのか、という理由も出てくるのですが、そういう理由があるのだとしてもやっぱり理解は出来ないよな、と思ってしまう。それにしても、刺すとかよりも殴って殺すという撲殺ってなんだか想像の向こう側って感じがあってとても怖いです。でも韓国ドラマでも映画でもよく出てきますね・・・ オールド・ボーイの影響もあるのだろうか。

あとは、主人公が全面的に信頼している人が裏切り者であるという法則があると思うんだけど、信頼の部分をやり過ぎて最初からこの人がスパイなんだろうな~と分かってしまって面白くなかったな・・・ もうちょっとぼかして誰か分からんようにやって欲しい。それと悪徳検事や警察長官辺りの役者さんがいつも同じ人でちょっと飽きたな~なんて。

 

面白くなかったかどうかというと面白かったとは思うのだけど、ドラマとしてはあまり好きじゃなかった、というのが実際のところ。このストーリーにそこまでの残虐性が必然なのだろうか・・・と思ってしまう感じかな?まあそんなことを言っても、韓国ですでに放送されているらしい続編も多分見るんだろうな~と思います。音に注目したという点はすごくアイデアとして面白いと思うんですけどね!

 

ボイス1 -112の奇跡-が見れるのは・・・
⇒Netflix







【韓国ドラマ】太王四神記 の感想 ファンタジー要素が濃い時代劇で興味深かった~

前からちょっと見たいと思っていた太王四神記の視聴を終了いたしました。歴史ものにかなりファンタジー的な要素を取り入れたストーリーなんだろうな~ 広開土王という名前はなんとなく学校で習った気がする・・・という程度の歴史の知識なのでどれくらい史実に忠実なのかは分からないですが、建国時にはどの国でもどこか神話的なお話が残っているものなんでしょうね~きっと。

 

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なんだかこのドラマはファンタジー史劇の割には主要キャストの年齢層が高いな~と思ってしまったのですが、それはヨン様ありきのキャスティングだったからかな。多分、私が中国のファンタジー史劇を見過ぎて、若くてきらびやかなイケメンや美女がわらわら出てくるのに慣れ過ぎてそれと比べてしまったのかもしれないデス(^^;

朱雀・青龍・白虎・玄武という四神の存在とかはファンタジー好きの私はとても興味深く見ていたのですが、ペ・ヨンジュンが演じたタムドクは品行方正で面白く無くてあんまり興味が湧かないですよね・・・ ユン・テヨンが演じたヨン・ホゲもどこか寂しげで自信が無さげでうーん。 私はやっぱりもっと癖のある人の方が好きだなあ・・・

という訳で一番お気に入りキャラは、チェ・ミンスの演じる火天会の大長老でした!極端すぎる!笑 しかし、あのいかにも悪い顔をする時とかマジで目が釘付けです。はあ、良い。芝居がかった設定であればあるほど彼の魅力が前面にドカーンと出てくるので好きです。はい。

そしてもう一人のお気に入りキャラはイ・フィリップの演じるチョロ!実は彼を見たくてこのドラマの名前を憶えていたのですよー しかしなかなか出番がやってこず、やっと16話で登場しました。寡黙な役柄も良かったし、立ち姿もとても美しくて大満足。最近はビジネスに専念していて、もう俳優をしていないらしいのですが、もっと出て欲しい。シンイでしか見てないのに、ずっと印象に残ってる人ですもん。

女性ではキハ役のムン・ソリも迫力があったなあ。凶暴さと母性といろんなものを秘めたキハという女性が恐ろしくもあり魅力的でもありました。スジニ役のイ・ジアも結構良かったな。お酒を飲んでお転婆な姿から物陰からタムドクを見つめる切ない視線など、心に残る表情も多かった気がします。

 

撮影がとても大変だったんだろうな、と思うのですが、やっぱりその分の見ごたえがあるドラマですよね。脇役なサブキャラたちに注目しちゃった部分はあるのですが、こういう神話的なストーリーはどこの国のモノでも興味があるので、楽しんで見ることが出来ました。音楽も良かったな~。なんだか耳に残るメロディーでしたよね。

 

 

太王四神記が見れるのは・・・

 

【韓国ドラマ】完璧な恋人に出会う方法 の感想 意外な結末にちょっとビックリ!

ペ・ドゥナの出演作見たさに「完璧な恋人に出会う方法」を見ました!登場人物も多くて、ラブコメかと思っていたら殺人事件も起こったりして、なんだかどこに着地点があるのだろう~と思いながら見ておりました。

そういえば、最初はカンボジアでの撮影シーンなんかもあったのですが、カンボジアからお嫁に来た彼女は交通事故にあった後、もう出てこなかったな・・・ どうなったんだろう。ちょっと乱暴な消え方であった・・・

 

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ぺ・ドゥナの演じるチョン・ユニがキュートで可愛かったな~ ちょっと型破りで女らしいとは言えないんだけど、こういうタイプの方が好き。お金持ちの男性が庶民の女の子を好きになるっていうのはよくあるパターンで、なんでこの子が!って感じでいまいちストーリーに入り込めないことが私は多いのですが、ユニはサバサバしててでも魅力的でなんだか好きなタイプだったんですよねー。なので、キム・スンウが演じるペク・スチャンも、パク・シフが演じるユ・ジュンソクもユニを好きになるのが共感できる感じで良かったなあ。

まあ、もしかしたらそれよりもワン・ジヘ演じるコ・ヘミが野心満々過ぎて、ジュンソクがヘミを好きになる余地があまりにもなかったからともいえるかもしれない。彼女はジュンソクの前で猫をかぶるということもなかったし。ああいうタイプの女性はライバルの女性の前だけでキツくて男性の前では優しいみたいなイメージなんだけど。そう考えるとヘミも正直な分、心底悪い人ではなかったのかもしれない・・・ 父親の影響を受けすぎたのかな。

ユ・ジュンソクがユニと結婚したいと言った時の彼の母親の反対の仕方が怖かった。ユニと結婚するなら自殺するって息子を脅すの。ほんと命を盾にした脅迫だよね・・・ 彼がユニに愛人になってくれと頼むのはどうかと思うけど、母親の脅し方が強烈過ぎてジュンソクが追い詰められるのは見てて辛い気持ちになってしまったなあ。
こういう時どうするのが正解なんだろう?自分のことを正しく子どもとして扱わない親なら完全に離れてしまう方がいいこともあるのかもしれないと思ったのでした。子どもは親の道具ではないし、別人格ですもんね・・・

ミヒとドッキルの結婚は良かったな~って感じなんだけど、てっきりユニはスチャンとハッピーエンドだと思ったら違ってビックリ。完全にキム・スンウ推しのジャケット写真だったので意外な結末に驚きましたね~ ユニの気持ちはどうだったのかもちょっと謎な気持ちもあるけど、あくまでも友達だってことなのかなあ・・・ スチャンとの方が楽しい生活を送れそうではあるけど、恋愛って理屈じゃないところもありますもんね。

サブキャラたちの描写もしっかりしていたので、登場人物は多かったけど、お話に入り込むことが出来て割と面白かったです。ちょっと意外なラストもまあ悪く無いかな~と思いました!

 

完璧な恋人に出会う方法が見れるのは・・・



 銭の戦争

【韓国映画】皇帝のために の感想 ヤクザの成りあがり系ストーリーかと思ったらブロマンス要素もあったのかも

イ・ミンギの出演作を見よう月間なので今度は「皇帝のために」を見ました。先日見たロマンチック・アイランドから180度転換して、ナイフでざっくざく人を刺す悪い奴の役です。どこも見ていない空虚な目つきが怖いし、何を考えてるか分からない表情がうまいよなあ。この感じが韓国のノワール映画って感じなのかな?でもしょっぱなから喧嘩のシーンなんだけど、敵が一人ずつ攻撃してくるのが都合よいなあ~ってちょっと失笑しちゃったのだった。

 

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この「皇帝のために(황제를 위하여)」というタイトルは、実はダブルミーニングなのかもしれない。最初は「皇帝」が指すものが、彼らが働いている皇帝ファイナンスなんだなと思っていたのです。でもラストまで見ると「皇帝」はイ・ミンギが演じた「イ・ファン」も指していたのかもしれないと思ったのです。イ・ファンの名前のファンって音は皇と同じなんじゃないかな。多分。

パク・ソンウン演じるチョン・サンハの行動が実はイ・ファンのためだったのか・・・と分かる場面があって、そこでタイトルの意味に思い至ったんですよね。そうするとなんだか話が繋がってくる印象がある。

さらっと見ると何を言いたかったのか分からない、なんて感想になってしまいそうな映画でもあるんだけど、そういう隠された意図みたいなものが散りばめられている気もしたのですよね。

イ・ファン(イ・ミンギ)は元野球選手だけど、八百長に手を染めて捕まってしまったところをサンハに拾われて皇帝ファイナンスで働くことになる。借金取り立てのやくざなんだけど、とにかく腕っぷしは強くて喧嘩が強い。彼の強さは技術というよりどうなってもいいという捨て身の空虚さから来るんだろうか。とにかく刃物で刺しまくるのがヤクザっぽい。プサンという土地柄かな。

クラブのマダムとのセックスシーンも激しい。相手役のイ・テイムは完璧ボディーで美しいけど、最中の顔があんまり色っぽくないかも。そして喧嘩中のナイフで何度もさすシーンの間に突然セックスシーンが挿入されるのがなんのこっちゃと思ってたんですけど、もしかして刺す行為の反復をリンクさせてたってことなのかな・・・なんて急に思いました。ほお。

チョン・サンハ(パク・ソンウン)が、どうしてファンをかばうのかというのは他の部下たちにもずっと言われていたんだけど、それは彼が義理堅い人だからかと思っていたんだけど、それだけではなかったのかなと思わされるラストだった。もしかしてちょっとブロマンス的要素があったのかな・・・と。

ファンは昔からヤクザの序列の中にいたわけではないから、上下関係なんて気にしてなくてその点では奔放なんですね。そういうところもサンハには好ましく写ったのかもしれない。彼はそれを超えられない人だったから。そしてサンハとファンは昔からの因縁もあったし。

 

そんなストーリー展開を見て最初に書いたタイトルのダブルミーニングに思い至った訳です。元野球選手が裏社会でのし上がっていくストーリーなのかと思っていたらそんな単純な話でもなかったのかもしれない。ただ、ファンの感情が全くと言っていいほどあんまり伝わってこないのです。わざとそういう演技なのかどうかは分からないけど。だから余計に難しくて意図が伝わりにくい映画な気がする。

 

見終わった後はなんだかよく分からないなあ・・・という印象だったんですが、少し時間がたってもしかしてそういうことだったのかも?と思う部分が出てきた感じの映画でした。そしてだんだんと意外と悪く無かったかもしれないな、なんて感想に変わってきた感じですねー

 

 

皇帝のためにが見れるのは・・・