【香港映画】100回目の別れ の感想 「別れ話」というイベントで保っていた二人のバランスが壊れた時

イーキン・チェンが出演しているので「100回目の別れ」を見ましたよー!私にとってのイーキンは黒社会での役柄のイメージが一番強いのでこういう作品に出演しているのを見るのはとても新鮮でした!この映画に出てくるカップルは実際にいそうだなあって思ったなあ。

 

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しっかり者の女と夢みがちな男のカップル。いつも別れを切り出すのは女。彼らは二人の間の恋愛感情を保つために「別れ話」という手段を利用しているんですよね。だから別れを告げた後にすぐによりを戻すのがお約束の二人。でも99回目の別れを迎えてた後に二人でカフェを開き、それが成功することで少しずつすれ違っていく気持ちに気づき・・・というようなストーリー。

そんなことを思いつつ、面白ウェイター4人衆が出て来たり、友達たちも賑やかで楽しいつくりの映画になっている気もするんですが、実はじんわりと悲しくて切ないストーリーなんだなと思うのでした。

99回目の別れ話の後、小嵐に「もう別れるなんて言わないで」と伝え、カフェを開店し失恋倉庫の構想をを得てその好評を受け少しずつ成長して変わって行く阿森。でもその方法で関係を保っていたところがある二人なのです。だから阿森は、二人の関係を維持するために他の方法を考えることになります。それが結婚だったのですが、買った指輪を小嵐に渡すことが出来ず、そして突然「もう小嵐を愛していない」ことに気づいてしまうのです。

なので、ラストはオープンエンディング風に作られているように見えるけれど違うのかな・・・と思うのでした。99回目の別れまでは小嵐にあったイニシアティブが、いつの間にか阿森の手にあったのです。そしてもう別れを切り出さないでと言われるまでも無く、彼女はそれを言う立場ではないのでした。だから100回目の別れはきっと阿森が切り出すしかないのかしらなんて。

そう考えると、少しずつ壊れていく恋人たちを見ていたような気になってだんだん切ない気持ちになってしまう・・・

あと、二人の性格がやや極端に描かれているのだけど、恋愛ってそういうものなのかもしれないな。自分に無いものを相手に求めてしまうものなのかもなあ。とはいえ自分と同じ感性の人と一緒にいた方がいい人もいるだろうし、全く違う人といた方がいい人もいるのかも。恋愛は答えがないのだな、なんて。

見ている最中は、あんまり何も考えずにさら~っと見てたんですが、後からじわじわとそういう事だったのかな・・・なんて考えちゃうストーリーの映画でした。悪く無かったかも!という気がして来たのでした。

 

100回目の別れが見れるのは・・・
⇒Netflix

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