韓国映画の「お嬢さん」を見ましたよ!簡単に言えば「女を下に見て利用しようとする男なんかいらないわ。ポイ」ってラスト。ある意味、今という時代に相応しいストーリーだったような気がします。エロ要素やらミステリー要素でいろいろ包み隠されているけれど、結局は虐げられていたお嬢さんが選んだ道が結論というか。そんな感じ。
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表現されているのが女性の解放とか生易しいものでは無くて、もっと突き抜けた感覚。彼女たちみたいに性欲だって女性同士で昇華出来るのであれば男なんていらないってああいう結末を選ぶわなと思うのでした。このラスト、男性が見たら恐ろしさを感じるのじゃないかしら?平気なものです?ストーリーのどんでん返しの痛快さを感じてる場合じゃ無いような気がしてしまう。まあもっと進んでて性別なんて超えてる表現なのかもだけど。
あと映画の中にへんてこりんな部分が色々あってこれわざと面白く作ってるんだろうな~と思った。なんだか笑っちゃうシーンがいっぱいあったんですよね。この辺りはパク・チャヌク監督の意図しているところなんだろうな。ほら、渇きとかでもシン・ハギョンが幻で出てくる間に挟まれたセックスシーンとかそういうへんてこりんな絵柄を挟み込んでくる印象があるんだな。この映画でも地下室での二人のやり取りとかね。チョ・ジヌンが演じた上月も存在自体がすでに可笑しい。そして日本人は日本語が分かるから余計に面白く感じてしまうよねえ。それも面白おかしくわざとそうしてる気がするんだな。知らんけど。
キム・ミニとキム・テリのセックスシーンはとても美しかったです。お嬢様役のキム・ミニの肌がそれは白くて、メイド役のキム・テリの肌はそれよりは黒めで。その対比も美しかったな。でも、秀子お嬢様が木にぶら下がった時に腕があらわになるんですが、肘が黒っぽくてですね。それまで怪しい建物とか配役とかの映像面はとても気を使われてて良いなあと思っていたのに、そこで突然「あれ?お嬢さんぽくない・・・」と思ってしまって正気に返ってしまったのでした。他はすごく気を配っているのが分かるのに、ほんと些末なことなんだけど、そういうの気になるタイプなんですよーーー!ほらメイクとかでなんとか出来なかったのかしらと思っちゃう~
しかし、秀子お嬢様にエロい小説を読まれて喜んでるおじさん達のシーンはゾッとしましたが、あとあとそれを知ったスッキが怒り狂って本を破りまくって水に放り込んでるのを見て溜飲が下がりましたねえ。変態とかフェチとかそういうのは好きすればいいと思うけど、嫌がる人に強要してあんなことをやらせるのは気分が悪いですな。この映画では、ちゃんと因果応報な結末を迎えるのでいいんですけども。
実は、原作のサラ・ウォーターズの荊の城を読んだことがあるんですが、読む人によっては構想が広がってこんな映画が出来るとはすごいなーと思いました。映画での時代背景や状況なんかも深読みしようと思えばいくらでも出来そうな気がするなあ。好きとか嫌いとかそういう言葉では表せない、なんかすごいもん見たなーってそういう映画でした。
そうそう、原題は「アガシ」、邦題は「お嬢さん」で直訳なんだけど、英題が「The Handmaiden」で女中になってるんですよ!まるでスッキが主役見たいな感じになってるのが興味深いですよねえ。翻訳する人が破壊者のスッキの方がメインだとそう感じたのかしら?言語って奥が深いですねえ。