黄軒(ホアン・シュアン)熱が上がっている昨今、空海以外にも彼の出演作の映画が上映されているのを知り早速見て参りました~ (ちなみに空海も見たんですけど、まだ感想を書いていない・・・^^;)
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さて、この映画についてホアン・シュアンが出ているアクションものということ以外、何も知らないで見たものの潜入捜査物と聞いてやっぱり思い出すのはインファナル・アフェアだよな~と思って、帰って来て調べたらどっちもアラン・マックの監督作品でした!なるほど!どうりで面白かった訳だわ~と納得です。
結論から言うと、めちゃくちゃ私好みでした!ホアン・シュアンってどちらかというと文学のニオイがする正統派な俳優さんのイメージだったんですが、こんな体を張ったアクション演技も出来るのだなあと益々興味が沸いて来ました。キャスティングも上手いなあと。あれだけ極限の状態での多人数に対して少人数で戦うには頭脳派であることが必要で、バイクに乗りながら階段を登り、そこにあるガスボンベに気づき、自分は隣のビルに飛び移りつつ、それに発砲して爆発させるとかそんなことを瞬時に判断して出来るって頭良くないと出来ないよなあと、そしてそれが出来そうな雰囲気を醸し出せるような役者さんをキャスティングしててうまいな~って思ったのでした。
アクションのシーン運びも美しくて、監督のアクションシーンへのこだわりが素晴らしいのですよ。火薬や武器もあり得ないくらい使ってどっかんどっかんやってますので、いっそすがすがしい!お金使ってるわ!さすが中国映画!
そして、麻薬組織に潜入捜査して、ヤク中にされるし、ひどい目に合うにもかかわらず、ホアン・シュアン演じるリウは任務を遂行することに何の疑問も感じないという設定なのがこれまた新しい気分。ほら、なんか自分は一体何を信じれば・・・とか思い悩みそうなのにそういうの無し!意外性!
主役はそうなんですが、麻薬組織のボスと主役の上司の警察官の10年前の因縁というストーリーがもう一つあって、後半はその因縁の関係がクローズアップされて行くんですよね~ この二人のおじさまたちが魅力的過ぎてぶっ倒れそうになりました。
そうか、この因縁の関係を描くために主役の方の心の揺れみたいなのはバッサリと捨てたんだろうなあ、と。そしてそれが功を奏してると思う。まあちょっとプロパガンダ臭もありますけどまあそれはそれで。
警察官の上司を演じてる祖峰(ズー・フォン)も、麻薬組織のボスのホークを演じてる段奕宏(ドゥアン・イーホン)も味があってすごく良いです。彼らを見ているとやっぱり復讐って恋に似ていると思ったのです。だって、10年間ずっと相手の事を心の中に置いて、どうやって復讐するか考え続けているんですよ・・・それってまるで恋い焦がれているみたいだ、なんて。そんな濃厚な関係を見せてくれます。満足!
そしてホークの娘役を演じた郎月婷(ラン・ユェティン)も良かったです。ああいう軍服とか色を押さえた地味な服装をしている女性の方が綺麗なドレスを着ている女性よりも心惹かれてしまう。あまり台詞も無いけれど、彼女の物思う雰囲気がとても良かったです。
あと、ホアン・シュアンの体の動かし方はとても美しいな、とアクションシーンを見て思ったのです。どうやら彼は舞踊を専攻していたらしく、それも納得。ただ、地上に降りてマシンガンを構えながら弾を避けて柱から柱に移る時だけ、歩き方がトコトコってちょっとお上品な感じに見えてニヤニヤしてしまった!今までバイクに乗って超ワイルドだったのに~!とまあ、そんなところも満喫。
ラストまた次の任務を命じられそうってところで終わるので、もしかして続編あるかも!?彼の思い悩んで眉間に皺が寄ったところも見てみたいので、次はそういう設定希望!映画館で映画を見るのはやっぱり楽しいな~と思わせてくれた映画でした!