【韓国映画】サニー 永遠の仲間たち の感想 いつからだって自分の人生の主役になれる

日本でもリメイクの映画がまさに今、上映されてるサニー。本家の韓国版の映画がGyao!で配信されていたので見てみました。「友情」とか「仲間」とか「郷愁」というのは実は私はちょっと苦手なキーワードなのです。だから多分「応答せよ」などはあんまりピンと来ないんですが、この映画は良かったな。感動の押し売り感もなく、ただシミジミと心に染み渡る感じがありました。

 

スポンサーリンク


 

高校時代とかどうしてあんなにバカみたいに必死で、小さなことにも全身全霊で悩んで、そしてなんて不器用だったんだろうなあ。私の高校時代とは時期が違うし、隣の国の話なのだけど、でもつまらないことに熱狂して、ギャーギャー言ってたのは同じだなあ。

そしていつの間にか住む場所もバラバラ、生活もそれぞれ違っていくと疎遠になるのも同じ。そういえばお父さんが言ってたな。歳をとると懐かしい人に会うタイミングがお葬式になってしまうって。映画の中でそうだったようにそういうきっかけが無いとなかなか会うことがないのだった。

それぞれのエピソードが多すぎず少なすぎず、そして昔と今の切り替えも非常に秀逸でこの構成は本当に素晴らしい。無理に涙腺を押されるって感じではなくて、でもどれかのエピソードに自分の思い出を思わず照らし合わせてグッと来るように作られている気がします。

私が一番好きだったのは、高校時代のイム・ナミが友達の兄の友人ジュノに仄かな恋心を抱くんだけど、美人の同級生スジにキスをしているところを見てしまって、彼をモデルに描いた絵を渡せなくなり、そして今のジュノにやっと絵を渡した帰り道、ナミが高校時代の自分を抱きしめてあげるシーン。うわーん!そうそうあの頃ってほんとナイーブだったんだよねー!!!!

そして、キム・シフの佇まいが年下女子をときめかせるのにあまりにもピッタリでキャスティングが素晴らしい~!!! 中高生の時ってちょっと年上というだけでかっこよく見えて憧れてしまいがちだったなあ・・・(遠い目)

 

男性も女性も例えば家庭で職場で、○○のパパとかママや○○の部下とか部長とか肩書が出来るといつの間にか自分の名前で生きられなくなっていく気がする。自分自身を生きることを忘れてしまいがちなのだけれど、それは本当は自分の気持ち次第で、いつからでもまた自分が人生の主役になって生きることが出来るんだと思った。

最後のダンスのシーンのみんなの笑顔、最高でした!オススメ。

 

サニー 永遠の仲間たちが見れるのは・・・




【韓国映画】記憶の夜 の感想 どうしようもなくて救いが無くて切ない結末が悲しい

最近、Netflixに入会してみたんですが、今まで知らなかった韓国映画やドラマが沢山あってびっくり。入会しないと配信されている作品が分からないのですよねー 一体どんなのがあるのかな~と思ったら目新しいものがいっぱいあってとっても楽しい。他で配信されていない作品だけでなく、NETFLIXオリジナルなんていうのもあるんですよね。この映画もその一つ。カン・ハヌルが主演ということで見てみましたよー

 

スポンサーリンク


 

兄が誘拐されて19日後に帰ってきたのだけど、様子がおかしくなっていて・・・ということが起きてから色々な事実が見えてくるですが、その裏には驚くような事実が隠されているんですよね・・・ そしてその内容がなかなか救いがなくて悲しい。その上、最後に「記憶を取り戻して事実を知る」兄も弟もどちらもが選ぶ結末も救いがないのだなあ・・・ いや、救いがないストーリーでも心にグッとくる作品はありますが、これはそこまでではなかったです。はあ、そういうことだったんだ・・・という驚きはあるし、切ないのだけど、それで何が言いたかったのだろう?と思ってしまう感じなのでした。視聴者を驚かせる展開に重きを置いてしまったというか。うーん。

でも、弟役、カン・ハヌルと兄役キム・ムヨルの配役はわりと良かったです。人間の持つ2面性を表現することが必要な映画なのですが、その部分は満足。特にキム・ムヨルってこういうのが似合うな。そういえば、ウンギョ、青い蜜でも少し雰囲気が似た役を演じてたと言えるかもしれない。ただの良い人も演じられるけど、その心の闇は深い感じを滲み出させるのがとてもうまいと思います。

 

はじめは弟目線で見えるものを映し、次に兄目線で事実を見せられる。そうやって視点が変わると「家、両親、兄弟」が全く違うものごとであったことが分かって来るんですが、こういった裏がある場合だけでなくても誰の目線で見るかで世界ってまるで異なるのかもしれない・・・なんて思ったり。

ちょっと物足りないところはあるのは、先が読める雰囲気があるのと、もっと削り落しても良かったのではないかな、と思う部分があるからかもしれません。最後のシーン、実は以前に会っていた・・・・なんていうのは本当に韓ドラによくあるけどいらない気がするのでした。

 

 

記憶の夜が見れるのは・・・
NETFLIX

【韓国映画】ベテラン の感想 ユ・アインのイカレた悪役ぶりがぶっ飛んでてすごい!

韓国でも非常にヒットしたらしい映画のベテランを見ました。分かりやすい勧善懲悪もので最後はスカっとします。いや、実にまっとうな映画でして、いわゆる警察のこうあって欲しい姿なんだろうけど現実は違うという思いがこの映画をエンタテイメントたらしめているのかもしれず、それはちょっと皮肉な状況ではあるなあ、なんて思うのだった。

 

スポンサーリンク


 

タイトルに「ベテラン」とあるようにベテラン刑事のファン・ジョンミンが主役で、非常にまっすぐな熱血漢、でもちょっととぼけたところもあるという非常に魅力的な刑事なんですよ。そして広域捜査隊のメンバーも個性的でとても良い!でもその彼よりも印象に残ってしまうのが、ユ・アインが演じるめちゃめちゃ横暴な財閥三世のボンボンなんですよね。

いやー悪さがとにかくぶっ飛んでて、見ながらなんて悪いやっちゃ・・・と背筋が冷える感じ。しかしその迫真の演技にはもう脱帽。あの不敵な笑みが夢に出そうですよ・・・ 財閥っていってもここまで酷くないでしょ、なんて思ったら財閥の人がデモをしてる労働者を金属バットで殴るという事件が実際にあって、それを元にあのシーンを作ってるらしい。恐ろしい。お金がある特権階級というだけで、それをやっても守られて許されると思えるなんて悪い意味で人間の可能性ってすごいな、なんて思った。怖い。

それにしてもチョ・テオを演じるユ・アインの姿がはまりすぎてて、今まで見たことのある彼の演じた役を全部忘れて塗り替えられてしまうようなそれくらいの衝撃でしたよ・・・。あそこまで振り切れられるって演技者としては非常に魅力的ですねえ。なんかともかくスゴイです。

この映画での戦う場面はとにかく素手。銃で撃ちあうとかじゃなくてもっと拳とかキックとかの直接的な戦いなんですよね。そしてソ・ドチョルがベテラン刑事らしく諦めずにそして適当なようで緻密にでも泥臭くチョ・テオを最後には捕まえるシーンは見ててすっきりする。そして彼らが守ろうとしている小さな正義が最後には報われる場面、貨物の運転手の意識が戻ることが示唆されるのがまた良いんですよ・・・!

 

ストーリーもストレート、終わりもすっきりと、とても分かりやすくてひねりはないんだけど、出演者それぞれの演技がとても良くて絶妙で飽きさせません。複雑な情緒を描いた映画も好きですが、こういうまっすぐなエンタテイメントアクション映画もやっぱり良いな~と思いました。面白かったー!

 

ベテランが見れるのは・・・



【韓国映画】美人図 の感想 絵になる景色や美しい絵が見ごたえありかな!

これまたGyao!で配信していたので見た映画です。これも何度か配信されててタイトルだけ知っていた感じ。だんだん、韓国映画もドラマも視聴数が増えてきたけれど、実はキム・ナムギルが出ているのは見たことなかったんですよね。なのでこれが初でした。

 

スポンサーリンク


 

18世紀末の辺りのシン・ユンボクという実在の宮廷画家を軸に話が進んでいきます。自殺した兄のユンボクの代わりに妹が男装して女人禁制の世界に入り込んでいるという設定。こういう男装した女性が主役の映画もドラマも多いですよね。まあ絵になるからな~

主演のキム・ギュリも優しい面立ちながら眉がキリっとしているので、男装が似合います。チョゴリを着るシーンもあるのだけど、なぜか男装の方が色っぽく見える!良い配役!

彼女はずる賢いバツイチの恋ではすごくキツイ印象の役で、ちょっと怖かったんだけど、この映画では市井の人々の営みを見て興味を抱いてぱあ~っと瞳を輝かせる表情や、自分を押し殺して男として生きてきたのにカンムと出会ったことでどんどん女として花開いていく感じがとても自然でほとんど彼女の演技を見ていたかも。だからか、あんまりキム・ナムギルのことが印象に残っていない・・・

しかし、たまたま最近見た韓国映画が濃厚な性描写が多いのばっかり見てしまって、韓国の女優さんの脱ぎっぷりの良さにビックリする。ストーリー上で必要なシーンの場合は良いと思うけど、時々too muchだと思う映画もあるよね。この映画のユンボクとカンムの官能シーンは綺麗で良かったですかねー。肌に墨で絵を描くのエロティックだ・・・

そこは良かったけど、二人が雇い主の蔵の中で羽を飛ばしまくり、布を広げまくったりしてはしゃいでるのが、隠さなければいけない、しめやかな二人の愛に似つかわしくない気がして違和感があったかな・・・ 絵がテーマの映画なので、美しい色彩や絵になるシーンが必要だと思ったんだろうけど、あそこでおいおいって正気に返ってしまったから、あれいらんかったと思う・・・

美しい景色や、絵など、そういう見どころも沢山あって綺麗な映画だったので、全体的には楽しんで見ました。感動とかそういう心に訴えかけてくるものは残念ながらなかったですけどもね。

 

このドラマが見れるのは・・・



【韓国映画】あなたの初恋探します の感想 何かを手放さないと新しいものは手に入れることはできないんだ

これまたGyao!で無料配信していたので見ました。コン・ユとイム・スジョンが主演の「あなたの初恋探します」。そうですねえ、コン・ユのファンの方には良いのじゃないでしょうか?見てる最中、見終わった直後は、う~~~ん・・・とかなりイマイチな印象でピンと来なかったのですが、しばらくたってから色々となるほどそういうことだったのかな、と腑に落ちるところがあり、まあ悪く無かったかなと今はそんな感じの印象に変わりました。

 

スポンサーリンク


 

それにしても韓国ドラマや映画では「初恋」というものが非常に神聖なものとして扱われている気がします。日本では高校生が主役のドラマぐらいだったら初恋モチーフもないことはないけど、いい大人になってからあんなにも初恋にこだわってる作品がそこまでたくさんある気はしないなあ。単に自分自身が初恋に全く思い入れがないからそう思うところもあるかもしれないけども。

しかし、鶏が先か、卵が先かなんてことも考えてしまう。こんなにも「初恋」というものをテーマに置いた作品が多いと、それを見ることによって初恋が大切なものだと刷り込まれる気がするし、それとも韓国の方には初めから共通認識として初恋は特別なものという感覚があるのが当たり前なのでしょうか?どちらにせよなんらかの格別な思い入れがないと初恋を探す会社なんて成り立たないよなあ・・・

まあ、とはいえこの映画は初恋至上主義ではなく、ラストで主人公は今を選んだので私としては良かったです。彼女はキレイだったなんかの話の運びはあまり好きじゃなかったんです。初恋を成就させることをロマンチックだと思うかどうかに寄るのかもしれません。

結局、この映画で私が理解したことは、人って手は2本しかないし、限られた分量のものしか掴めないんだな、ということ。何かを手に入れるためには何かを手放さないといけないのだな。だけどジウはあえて最後までやり切らないことで、すべての可能性を握ったまま手放そうとしなかったんですよね。恋もしかり、歌もしかり。だから新しいものを手に入れることが出来なかったし、もしかしたら手に入れることを怖がってわざと握りしめていたのかもしれない。でも、劇中で恋も歌も最後までやってみてやっと手放すことが出来たのだな。そしてやっと新しいものを手に入れることが出来たってことなんだと思う。

この映画で分かりにくかったのは、ジウのインドでの初恋の相手までなぜかコン・ユが一人二役で演じていること。でもあとでいろいろ考えてみたらもしかしてこういうことだったのかな、と思ったのです。最初の方ではインドの回想シーンが流れてもあくまでも初恋の相手の顔は出てこない、つまりジウにとって顔の記憶はやや薄れてたのかな、と。でもあとあとのインドの回想シーンではハン・ギジュン(コン・ユ)が初恋の相手を演じている映像が出てきて、視聴者としてはなんで?と混乱する訳です。でもこれってジウがいつの間にかだんだんとハン・ギジュンに惹かれて来ていることを表してるのかな、と思ったのです。過去のエピソードをハン・ギジュンが再現ドラマとして演じてるのをジウが見てるみたいな。そんなジウ視点の思い出を視聴者も見せられてたのかな。いつの間にか初恋の人とハン・ギジュンの優先順位が変わっていたことを表していたのかもしれないと思ったのでした。さあどうでしょう?単にコン・ユの出番を増やすためだったかもしれん。分からない。

なるほどそういうことかと考えたらなんとなく悪くない映画だったかな、と思えたのでした。でもまあそんなつべこべ考えなくても、コン・ユのファンの人には見どころが満載な映画のような気がします。今のところ私はまだ彼の魅力が分かる作品に出会えてないのですが、一体何をみたら気づくことが出来るんだろうか・・・!?

 

 

あなたの初恋探しますが見れるのは・・・