まるで映画みたい!!!!と思ったドラマでした。
抑え目な照明の感じとか、カメラワークとかが、
雰囲気があってとても良かったです。
いわゆる香港ノワール系の映画が好きな私なので、
アクションシーンはかなり色々見慣れているのですが、
このドラマのアクションの動きもとても美しくて良かったです。
特にチョン・テス役のチョ・ドンヒョクの動きがとてもキレイだった!
アメリカ映画とかより、アジアの作品はアクションが殴るとか撃つの攻撃だけではなくて、
引くというか力を抜くことで相手を制するみたいな武術的な動きがあるので、
そういうところが好きなんだと思います。
このドラマにもそういう美しさがあった!
ちゃんと強さの種類が違うメンバーでそれも良かったなあ。
暴力シーンは素直に見ちゃうとしんどいところもあるけど、
映画とかドラマではそういう様式美的なところに注目して見るので、
私は結構得意かもしれません。
お化け屋敷が怖くないのと同じかも。
作り物と分かっているから安心していられる・・・
なので、エンターテイメントとして楽しめたドラマでした!
それぞれのメンバーのキャラもしっかりしてて良かったですね。
誰かが出過ぎるのでもなく、薄すぎる訳でもなく。
オ・グタク役のキム・サンジュン(ドクター異邦人のイ・ジョンソクのお父さん!)
パク・ウンチョル役のマ・ドンソク(イケメンバンドの担任の先生)
イ・ジョンムン役のパク・ヘジン(チーズインザトラップとかいとしのソヨンとか)
チョン・テス役のチョ・ドンヒョク
ユ・ミヨン役のカン・イェウォン
一番かっこいい~って思ったのは、キムサンジュンかも・・・
いいお父さんだった時から、娘が殺されてやさぐれてしまった時の印象とか、
同じ人と思えないくらいなんです。
皺までも素敵だと思えるくらいに狂犬な刑事を演じきっていて、
さすが役者さんだな・・・と思わされます。
マ・ドンソクもね、悪人になりきれない人の好さみたいなのが、
今回の役にピッタリあってて、強面なんだけど、
どうしても隠せない魅力が!たまりません。
そして、パク・ヘジン。
陰のあるサイコパスの役を完璧に演じていて、
チーズインザトラップのユ・ジョン先輩の原型を見た気がしました。
でも、このドラマのイ・ジョンムンの方が好きかな。
男同志の本気のやり取りが好きだったからだと思う。
オ・グダクの頭にピストルを突きつける親指にさけむけが出来ていて、
なんかこう刑務所ぐらしのリアリティーが出てて良かったんだよなあ。
こういう時にあんまりにも爪がピカピカに整えられていたりしたら、
興ざめなんだけど、とても役に合っててなんだか、おお!って来た場面でした。
いや、ただ、撮影が大変で指が荒れていただけかもしれませんがw
たまにそういうところが気になるわたし(^^;
そして、チョ・ドンヒョクもすごく良かったんです。
短い髪も、戦う時に皮の手袋をはめるしぐさとか、
そう、殺し屋として強いのだとしたら、動きが美しくないと、
そこに真実味はでないのだけど、その点がバッチリでした。
カン・イェウォンも紅一点として頑張っていた!
女を前面に出し過ぎたり、ヒステリックなところとか無くて、
基本的に冷静なんだけど、正義というものに熱い志をもって動いているのが、
表現されてて、いいなあって思いました。
「次はこういう作戦にしよう」と相談している時の場面の映し方として、
もうまさにそれを実行している場面に切り替わったりして、
こういうところも映画ぽかったかな。
繰り返しで見るのが面倒という部分も無く、テンポも良かったです。
犯人はなんとなく途中で分かって来るものの、
どうなるかは最後まで分からない感じで、
誰が本当の敵なのかと葛藤する彼らの心の動きに同調して、
最後までドキドキ出来る展開でした。
ミヨンが最終的にどう動くのかな、とかね。
男同志の命を懸けたやり取りは、ドラマだと分かっていても
心が熱くなりました。胸熱!
しかし、サイコパスの定義というのは一体なんなんだろう。
一般的な能力の人間がいちばん数が多いから、その平均値を普通とするしかなくて、
それよりももっと能力が優れている天才と言われる人たちの考え方とか能力を測定できないだけなんじゃないだろうか?
天才と狂人は紙一重という部分があるとしたら、
それは一般人が考えられる範疇を超えているだけで、
自分が思い至らないようなすごい考えを持っている人のことを
サイコパスと言ってるだけなんだろうかとそんなことを思ったのでした。
IQが高くて、そしてサイコパスと診断されたイ・ジョンムンが殺人犯に対して、
「サイコパスと俺は言われるが、お前の方がサイコパスに見える」と。
私にも犯人のやっていることはそう見えたので、考えちゃいました。
ともかく、最後の男同志の信頼感が芽生えたところで終わって寂しいし、
とても面白かったので、シリーズが続いて、2も出ればいいな~