「アチアラの秘密」の視聴を終了しました!陰惨なとか陰鬱なというような言葉が似合うようなストーリーと言えるかな。話自体は全然違うのですが、岩井志麻子の書く小説の舞台になる田舎の村と雰囲気が似ている気がします。閉鎖的な村の隠された恥部が少しずつ明らかになって行くような感じ。こんなお話、もしかしたら実際にもあるのかもしれない。
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見る前はもっとホラーっぽい感じかなと思ったんですが、ホラーというよりも人間のおぞましい本性の怖さという思ってたのと違う怖さのあるストーリーでしたね。
私は、ムン・グニョンを清潭洞アリスとシンデレラのお姉さんで見たことがあるだけなんですが、どちらも演じていた役があまり好きじゃなかったせいもあって彼女が実力派だと言われるのはあんまり分からないんですね。でもこのドラマの英語教師っていう役はわりと合ってて良かったなと思います。深く考え込むとか思索にふけるような頭の良さそうな役がいいと思うなー
オン・ジュワンも意外とよく見る気がする。パンチ~余命6ヶ月の奇跡で演じてた葛藤する検事役が印象的で良かったんだな~ なんとなくお金持ちの役職のついた偉い人って感じが似合う。
チェ・ジェウンはなかなかに独特な役を演じてましたね。大風水のチサンの父役の時は正統派で素敵だったけど、どんどん癖のある役が多くなってきたような。今回は女装までして熱演でしたねえ。変態と一言でいってみても演じるのって難しいよなと思ってしまった。ちょっと色んな嗜好や性質が入り混じった変態だったのでピルスンという人を便利に使ったな・・・なんて思ってしまったかな。
犯罪というものはどれも罪深いものだとは思うけれど、性犯罪というものは特に罪深いと感じてしまうのですよね。それもこのドラマでのそれは子どもまで生まれてしまうという結果を招いていて。望まない相手との子どもを身ごもる母親、そして憎い犯罪者との間の子ども。母親はどう愛情を感じることが出来るのか、子どもは自分自身の存在に対しての自信を持つことが難しいのではないだろうか。そしてそれは一時的なものではなくて、生涯続いて背負い続ける十字架なんですよ・・・ 想像を絶するような苦しみのような気がしてしまう。
そんな立場の人達が何人も生み出されているこのアチアラという町。そしてそんな秘密が隠されてる町。シン・ウンギョンが演じるユン・ジスクも怖い人だと思ったけど、精神状態を病んでも仕方ない部分もある気がするんですね。それくらい引き摺る苦しみだと思う。
だからこのドラマで出てきた犯人がもう足を洗って自分の家族を作って幸せに暮らしていると言われてもちょっと腑に落ちない気分です。そもそも性犯罪は心の病気だと思うので、それを理性で抑えることが出来るなら最初から犯罪を起こしていないはず。ただ、閉鎖された村の中では犯された方の女性が後ろ指をさされてしまうので、警察に届けることが出来ないだろうと思っての犯罪なのかもしれない。余計に罪深いな・・・ ってことでここがちょっと見てて気分悪くなってしまう部分ではありますな。このドラマ。
そうそう、ソンジェが演じるパク・ウジェという警察官が妙に天真爛漫過ぎて、彼を怪しんでいたんだけど、予想が外れて最後までただのいい人でしたー まあ怪しげな人が多すぎたので、一人くらいそういう人がいて救われた部分もあるのかな!