そうそう、実は「プロジェクト・グーテンベルク 贋札王」も2月の公開当時に映画館で見て来たんですよ。うーん。まだまだ書けてない感想が多いですね。ちなみにただ今、19本分溜まっていますよ・・・ 出来るだけ毎日書くぞ~と頑張ってるんですけども、また視聴終了するドラマや映画もあるので、宿題を終わらせてもまた溜まって行く感覚で総数は全然減らないんですねえ。困った困った。
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さて、この映画を見終わって思ったのは、「凄いなあ」って感覚。この作品自体が大きな装置っていうか、実験みたいな印象を受けたのでした。
「チョウ・ユンファ」という俳優の今までの出演作で役とか彼の歴史とか、その部分までも使って、観客を騙しにかかってくるんですよね。むしろそれが無かったら非常に単純なストーリーなんですよね。私なんかはチョウ・ユンファの出演作を見てきた人間だから、「プロジェクト・グーテンベルク」内の役柄だけでなくてやっぱり今までのチョウ・ユンファ像を映画の中で見てるんですよね。だから、最後に種明かしをされたら、なるほどな~と思うんですけど、ああ自分の頭の中の記憶によって騙されたなあと感じる訳です。
だからこの映画はキャスティングでもう成功なんだろうな。ただ、この時はあんまり映画を見てない友人と一緒に見に行ったのですが、多分ピンと来てなかったっぽいんですよね。それも分かる。男たちの挽歌シリーズを見てからじゃないと、この映画でチョウ・ユンファの演じた役が本当に表現しているモノは理解できないんじゃないかな。氷山の一角というか、水の上に出てる部分だけではこの映画を堪能することが出来ない気がする。オマージュ的な要素を入れ込んだ映画って他にも沢山あると思うんだけど、ここまでそれを前面に押し出して来てる作品はあんまりないかもしれないなあ。
そして、騙される部分だけじゃなくて、郷愁をくすぐるという部分でもかなり刺激してきますよね。まず題材が偽札づくりだし、チョウ・ユンファが二丁拳銃をぶっ放すと来たら、うああああと堪らない気持ちにならざるを得ませんよね。ただし、戦闘シーンはバージョンアップされて、爆薬めっちゃ使ってドッカンドッカン言わせてますよ。わー張りきってやってるなあ~ってちょっと笑っちゃいましたよ。しかし、あんだけ広い場所で乱射してるのに、味方には当たらないなんて訳あるかなってそこは冷静になっちゃってスンとするねえ。
一応、この映画は、アーロン・クォックとチョウ・ユンファのダブル主演となってますけれども、ストーリー的には実はアーロン・クォックがメインのはずですよね。だがしかし、見る側としてはどうしてもチョウ・ユンファの存在感にロックオンして見てしまうんだな~ ね。なんだか映画を見ているんだけど、映画以上にそれに付随する外側の何かを見ているような不思議な感覚になる映画でありました。これから見る方はやっぱり、男たちの挽歌を見てから、この映画を見るのがオススメです!