天龍八部〈新版〉の視聴を終了いたしました!54話とまあまあ長かったですが、いっぱい人が出てきて色んな事が起こるのでまったく飽きずに驚きながら見ることが出来ましたね~ 金庸作品だしタイトルに新版とついてるくらいだから、何度かドラマ化されてるんでしょうね。他のバージョンは一体どんな配役なのか、どんな演出なのかってやっぱり比べてみたくなりますね。誰に肩入れした脚本にするかで全く違った印象のドラマが出来そうであります。
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武術とかも空を飛んでくるくる回ってすごいんですけど、他にもいろいろ面白シーンがありました。
碁を打つとか言って、まず碁盤の線を石に刻む人たち。触らなくても指先から「気」を発するだけでなんでも出来る人たちなので、石に線を描くのなんて簡単なんですよ。まあそういう荒唐無稽なところも金庸作品の魅力ですよね。まあ見てたらだんだんそういうノリが普通になってきて楽しめちゃうって感じ。私は嫌いじゃないし慣れてるけどそうじゃない人はなんじゃこりゃと思う事請け合いです。
喬峯そして後の簫峯はとにかく徹頭徹尾英雄として描かれてましたね。武術に長けており、非常に義に篤く、そして愛を貫く男。ウォレス・チョンもそんな人物像をしっかり演じていてとても素敵でした。でもそんないい男は女に惚れられやすいけど、彼はそんなのに惑わされたりしない堅物なので、それがのちの災いを招いてしまうところもありますよねえ。
そして突然韓ドラで見たことある顔が!と思ったら段誉役でキム・キボムが出てました。ちゃんとしててお育ちのいい、優しい人をうまく演じてましたよ!ピッタリ。頼りなさそうに見えて意外と男気があるんですよね。I LOVE イ・テリしか見たことないけど、こんなところで出会うなんてビックリしました。話数も多いし撮影期間も長いし、アクションも多いし大変だっただろうな・・・なんて思うけど、ダンスはお手の物ですもんね。割といい感じの動きでした!
虚竹を演じるのはハン・ドンです。出番は後半以降って感じなのですが、彼も中心人物。この3人が義兄弟になるくだりもなんか凄い。まず喬峯と段誉が義兄弟になり、その後に段誉と虚竹が義兄弟になるんですが、その時に段誉が虚竹に対し、自分は喬峯とすでに義兄弟だから虚竹も喬峯と義兄弟になったんだって言ってたんですね。そうなんだ。知らない間に義兄弟が勝手に増えることがあるんだ!?なんて思いましたね・・・
まあ、この3人はまともな人達なので義兄弟になっても支障はないのですが、それにしても武侠ドラマ見てると相手の人と成りも知らないうちに簡単に義兄弟の契りを交わすよな・・・ そしてその後にそのせいで窮地に陥ってたりするよなあと思うことがよくある。このドラマもラストに簫峯が悲しい結末を迎えてしまうのはそれも一因って感じがする。
さて、他にもよく見る顔の盧勇(ルー・ヨン)が鳩摩智(くまち)役で出てたりして中国ドラマ~って気持ちを高めてくれるんですが、毛むくじゃらな姿も似合ってましたねえ。
それよりも何よりもビックリしたのは、鹿鼎記で見た女性陣がほとんど出てたことですよね!小宝の妻たちが勢ぞろいですよ・・・ まあこの2作品の監督が同じ賴水清という方だし、他のスタッフ陣も同じだったせいかもしれないですけど!ちなみにこの作品が2013年で、鹿鼎記が2014年の作品のようです。
康敏役でジャン・シンユー(張馨予) ちょっときつめだけど美人さんよねー
木婉清役でジャオ・ユエンユエン!ときめき旋風ガールでもおなじみの彼女。段誉と愛し合うんだけど、気の多い父親のせいで苦悩するっていう可哀そうな女性役。でも最終的には血が繋がっていないことが分かるのでめでたしってことでいいのかな?
王語嫣役はチャン・モン(張檬)。燕の再興にしか興味のない慕容復を愛してるんだけど、報われない愛で悲しい。段誉は彼女のことを妹のように大事だと言ってたけど、二人の間にはそれ以上の思いがあったような気もする・・・ 原作ではどんな描写なんだろう?
喬峯が生涯愛した女性、阿朱を演じたのはジア・チン(賈青)。喬峯が全面的に彼女を信じ始めた頃からもしかしてこれは罠で裏切られるのでは・・・と思ったらそんなことはありませんでした~ 深読みし過ぎ!二人の愛はとても深かったけど、悲しい結末を迎えてしまいます・・・
阿朱の妹の阿紫もジア・チンが演じてます。妹の方はかなり性格が破綻した感じでかなりひどい人物。残酷だしマジでサイコパスって感じ。自分が失明したからって人の目玉を奪って自分のものにしようとしたりするし。鉄丑の扱いなんて見るにたえませんし。簫峯はそれでも姉の阿朱の「妹を守って」という願いをしっかり守るんですけど、そのせいで余計に好き放題って感じ・・・ しかし、阿朱と阿紫を徹底的に違う人間性の人物にしたのは、簫峯が絶対に阿朱への一途な思いを貫き、間違っても妹に恋慕することはないというのを明確に描きたかったからかもしれないのかな・・・と。ジア・チンも2役演じた訳だけど、ここまで違う姉妹だと演じ分けるのに苦労することもなさそうって感じでしたな。
そして、夢姑の銀川公主を演じたのは、王雅慧。マジで小宝の妻たちオールスターズが勢ぞろいなのでありました。
後はマオ・シャオトン(毛暁彤)も出てましたねー 彼女も現代劇、古装劇問わず色んな所で見る女優さんですね。
慕容復を演じたのは、ゾン・フォンイエン(宗峰岩)。とにかくこのポーズが多い。彼も父親の燕復興の思いを受けてそれに執着する人生で気の毒ではあったけど、如何せん皇帝の器じゃないというか・・・ それで悉く失敗して、「どうしてなんだ~」って手を挙げて天を仰いでるシーンがやたらと多かったなあという印象。最後はとうとう気がふれてしまったけど、本人にとっては幸せだったと言えるのかも。
金庸の作品で多いなあと思うのは女性に弱い男。今回も強烈に浮気性な男が出てきます。段誉のパパの段正明です。そんな色男を演じるのはグオ・カイミン(郭凱敏)。彼が愛した色んな女性の元に自分の子を作ってるものだから、それを知らずに兄妹で恋に落ちてそれが道ならぬ恋と知って悩む子供たち。気の毒~ まあ最終的に段誉は他の妹たちとは血が繋がっていないと分かるんですけどね。
この人もあの人達もみんな段正明の女・・・
子どもはいないけど、康敏もだったな・・・ それでもみんな恨みながらも段正明を愛してるんですよ!マジっすか!?
なんというか親の世代の遺恨のせいで苦労する子どもたち世代の物語って感じでした。みんな武術は超人的なんだけど、精神は非常に人間くさいので、修行なんて人間性の成長には全然役に立たないのかななんて思っちゃうような内容。とにかく徹頭徹尾、喬峯だけはかっこよく描かれてるので、それを楽しむドラマなのかもしれません!
天龍八部〈新版〉が見れるのは・・・