『憶えている』という言葉は誰が主役になるかで意味や言い方が変わってしまう言葉なのかな・・・
このドラマのキーワードは『記憶』なのかなと思うのですが、主人公のヒョンから見ると『君を憶えている』というタイトルで間違いないのですが、私にとっては、彼の弟ミンの目線で見てしまっていたようで『僕を憶えていて』だったのかもしれません。
心に残るとても良いドラマだったのですが、どうしても児童虐待などのテーマを扱っていることもあって、切ない気持ちも残ってしまいます。
でもどこか明るい眼差しに包まれたドラマなので、救いがあって、それは、特殊犯罪捜査チームのメンバーの雰囲気とか、チャン・ナラ演じるジアンの人柄とか、そういう部分が大きかったのかもしれないですね。
タイトルでは、まさか刑事とか出て来るようなドラマだとは想像もつかずで見始めたので、チャン・ナラが刑事役!?って感じだったり、ストーリーもラブコメじゃなくてサスペンス!?ってびっくりだったのですが、思いのほか夢中になってあっという間に最後まで見てしまったドラマでした。
これ、とってもいいドラマでした!!!!
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チャン・ナラは、最近では童顔美女を見たところだったので、こんなアクションもありの刑事役なんて意外過ぎてビックリしましたが、顔が傷だらけになるような喧嘩のシーンも、犯人を追って走り回るシーンもそれはそれは大変だったに違いないのに、違和感全くなしでした。いろいろなドラマを見れば見るほど、彼女の演技が好きになるな~
ソ・イングクは、本当のほんとに好きでも嫌いでもない、むしろ何とも思わないっていうのが正しい感じなのですが、でも、どのドラマでも違和感なくて、それはそれですごい事なのかもしれないなあって思います。変に印象に残ることも無ければ、浮いて見えることもない。それってつまりそれぞれのドラマの役の人にそのまま見えてるってことだからなのかなって。このドラマでそんなことを思ったり。
二人の心の動きが特に丁寧に描かれていて、同じ傷を持つ二人がお互いを理解して行き、少しずつ気持ちを伝えあうシーンは、どのシーンもとても好きでした。
でも、このシーンが一番好きだったかもしれない。
ヒョンが、机に伏せて寝ながら、うわごとで『ミン、あんで~!(ミン、ダメだ)』と苦しんで何度も言うのを聞いたジアンが側にいてあげたいと思って、彼の横にいるうちに寝てしまうのです。
机の上に座っていたのですが、寝ているうちに頭が揺れてそのまま倒れそうになる時に、ヒョンが目覚めて頭を支えてあげて横たえてあげるシーン。
これが2度あって、1度目のヒョンの反応と、2度目がかなり違って、その心が近づいた感じがとても良いんです・・・!
キスシーンなどもありますが、そういう直接的な感じよりも、こういう少しずつ心が近づいたのが分かるような描写が多くて、それが何より素敵でした。
そしてなんといっても机の上にこじんまりとおさまっちゃうチャン・ナラが可愛い!!!
反対にチャン・ナラが落ち込んだ時には横の椅子で座ったまま寝ちゃうソン・イングクっていうのもありましたね。それも可愛かったな~
この二人ももちろん好きだったのですが、イ・ジュノを演じるチェ・ウォニョンとチョン弁護士役のパク・ポゴムの演技も凄みがありました。
彼らが演じる役はとても切ない。
一言では言い表せないような切なさが詰まっていて、苦しい気持ちになってしまいましたよ・・・ 兄を求める切実さに涙・・・( ;∀;)
のだめカンタービレでパク・ポゴムを見たときは、あんまり好きじゃない感じ・・・って思ってしまったけど、このドラマでなんかすごいぞ!と思ったので、他の役も見てみたいかも。好きな顔とかじゃないけど、チョ・インソンのような感じで、発する空気感が凄いなと思いました。
殺人事件を扱うドラマなのに、救いがあったのは、特殊犯罪捜査チームのメンバーそれぞれの持つ暖かさみたいなもののおかげかな。
チーム長役のイ・チョンヒもとてもいい味を出していたし、初めていいと思ったかも。あなた笑ってでは、めんどくさい役だなあと思ってたし、主君の太陽では唐突に出て来た感があったけど、こういう持ち味のある役者さんなんだなあって理解しました!
最後の最後までどうなるか分からない展開で、結末はもしかしたら中途半端と思う人も良いのかもしれないのだけど、私はこれで良かったかなと納得です。
イ・ジュニョンを捕まえることが全ての解決ではなくて、特殊犯罪捜査チームはこれからも彼のような犯罪者を捕まえて行かなければいけないのだから。
いろいろと考えさせてくれるような心に残るドラマでした!私はかなり好きでした!