いやもうこれを見逃すわけにはいかないですよね。レイジング・ファイア!
ドニーさん主演なのはもちろんのこと、ベニー・チャン監督の遺作ですから、めちゃめちゃ楽しみにしておりましたよ。そうそう、昨年の第34回東京国際映画祭でも上映されてまして、行きたいと思いましたが、チケット争奪戦で敢え無く敗れ去りましたよね。取れたら行きたいな~くらいの軽い気持ちでは無理でした・・・
ま、でもすぐに上映が始まりましたので、見れて良かった良かった。
この映画を見る前は、実は他のことで落ち込んでいたこともあって、ちょっと映画館から足が遠のいてしまっていたんですが、見た後は気分爽快のすっきりさっぱりになて、ああ映画っていいわあああああと思えたので、そういう意味でも良いタイミングで見れたし、非常に感謝の気持ちでいっぱいになりました。
映画館には本国ビジュアルのポスターが飾られてたり。
レイジング・ファイアという文字よりも圧倒的に「怒火」という漢字のタイトルがグッとくるよね。
ンゴウ達がそこまで復讐の鬼と化してしまうのを、そこまで・・・という気持ちで見てしまった部分もあるんだけど、本当に一生懸命仕事をしていたのは本当で、ただ使命感が行き過ぎてしまったその時に信じていた組織が自分たちを守ってくれなかったという失望があまりにも大きかったんだろうな。あまりにも忠誠を誓っていたがための失望というか。
自分の正義感や使命感の行きつく目的地がどこなのか、というのがチョンとンゴウでは違ったのかもしれない。チョンは人としての正義感を重んじていて、ンゴウは警察組織への忠実心や自分の出世欲を重んじていたのかなと。きっとこれがンゴウの最後の問いかけの「逆の立場でも同じことになったのか?」に繋がる話なのだろう。きっとチョンはンゴウと同じ道をたどることはないだろうから。
ことが起こらなければ、意識の違いは問題にならずに一緒に働いていけるのだろうけど、やはりいつかはこうして彼らのようにすれ違い、道を違えてしまうものなのかもしれない。は~人間って難しい。ンゴウが警察として有能だからこそ、犯罪に手を染めるときもとことん出来てしまうのは見ていて少し切ないのだった。
そして、映画を見ている途中で、ンゴウチームの一人、公子のことをなんだか見たことがあるな・・・一体誰だっけ・・・?と思ってたら、ヘンリー・プリンス・マックだったのですよ!!!!
そう彼は、ジャッキー・チェンがプロデュースしてた韓国のアイドルグループJJCCのメンバーだったんですよねえ。そのグループからは途中でいなくなった気もするんですけど、こんなすごい映画に出てるなんて!とビックリしましたよね。ンゴウチームの中の一番のダメッ子役だったけど、なかなか印象に残る演技で良かったです。やっぱりジャッキー関係の映画だとこうやって役がもらえるのかな~なんて。そうだとしても頑張ってる姿が見れて嬉しかったな!
この映画は、明暗でいうと明のチョンがいるからこそ、初めて暗のンゴウの存在が際立つという仕組みではあるものの、二人が対等であってこそ成り立つもの。そういう意味では、ドニーさんとニコラス・ツェーが本当に対等というか、むしろニコラス・ツェーの存在感の方が凄いほどで、とうとうここまで来たかと謎に感激いたしました。ドニーさんの敵として不足が無いなんて本当に凄いことですよ。それくらいニコラス・ツェーが素晴らしかったってことです!好き!
街中で銃撃戦とか、カーチェイスとか、最後の1対1の戦いとか、これでもかっていうくらいお腹いっぱい詰め込んでくれて、大満足の映画でありました。ベニー・チャン監督ありがとう・・・ありがとう。これからは辛いことがあったら、心の中でンゴウばりに手榴弾をまき散らしますね!あくまでも心の中でね!