【中国ドラマ】宮廷の諍い女 の感想 時代の運命に翻弄される女性たちの愛が悲しい・・・

琅琊榜の54話を楽しんで視聴終了できたことに味を占めて、またまた中国歴史物に挑戦することにしました。考えてみたら今のところ中国ドラマは韓国ドラマや台湾ドラマと比べると日本に入って来る本数も圧倒的に少なく、その中でも人気だったという話題のドラマを選んで見たら面白い確率が高いのでは!?と思ったのですよね。実際に面白いと聞いて見た中国ドラマは楽しめることが多いなと私自身も思うことが多いですし、これは積極的に見て行くことにしようと思った訳です!なので76話と長いけれど、よくタイトルを聞く宮廷の諍い女に挑戦することにしたのでした。

 

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いやー本当にこれも緻密に練られたストーリー展開だったなあと思います。登場人物が多そうだし理解できるかなあ・・・とちょっと不安に思いながら見たものの、ひとりひとりの性格や背景などがしっかり描写されていて、夢中になって見ました。死ぬ人も多く、入れ替わりが激しいんだけど、ストーリーの中でのそれぞれの女性の役割があったのが分かるのですよ・・・

でも、「宮廷の諍い女」というタイトルは私的にはしっくりこないです。実際の後宮がどうだったかは分からないけれど、このドラマに関していえば、彼女たちは愛ゆえに悩み、嫉妬し、そして陛下の愛を乞うが故に他の女性たちと諍うのですよ。もちろん直接的な嫌がらせも陰謀的なこともたくさん渦巻いているんだけど、でもまず「愛」があっての諍いであって「諍い」がメインではないように思いました。そんな風に思ったので、ちょっと違和感があります。「後宮・甄嬛伝」という中国のタイトルのままで良かったのでは?諍い女というタイトルをつけちゃうのはドラマに登場する後宮の女性たちに対しての愛情を感じないゾ!まあ個人的な思いですけども。

しかし、女性は綺麗な人がこれでもかと沢山出て来るのですが、男性陣はカッコいい人は一人でした(あ、言っちゃった)果郡王役のリー・トンシュエのみ!辮髪姿の男性はさすがにかっこいいと思えることは無いだろうと思ったのですが、そんなことは無かった。イケメンはやっぱりどんな格好をしてもカッコいいのだとまたもや思い知らされる結果となりました。まあ日本人のチョンマゲだってそうですよねえ。カッコイイ人だったら侍姿もかっこいいのだった。てな感じでまたもや自分の中の許容範囲を広げる結果となりました。収拾つかない!これは若曦も行けそうだ。

果郡王は、役柄的にも良かったし、すごくリー・トンシュエに合っていたので、きっとこのドラマに出演後は人気が出ただろうな~ なんていうか好感度が高いイケメン。人が良さそうな雰囲気があっていいです。中国の俳優さんは美しい人多いわ。どんどん出て来る!

そして言外にかっこよくないと言及してしまっているような皇帝陛下役のチェン・ジェンビンですが、イケメンではないけど、おじさん的渋さはあります。陛下としての威厳もあるんだけども、甄嬛の幼い妹のことを気に入って彼女も後宮に入れようと執拗に見つめる視線がもう本当に変態親父みたいですっごいな!と印象に残りました。そのシーンまでそういう感じのところは無かったから役者さんってすごいなと思ったのでした・・・ちょっとずれた部分に注目してしまう癖がここにも。ああ

甄嬛役のスン・リーもとてもとてもお綺麗でした。まだ愛を信じている天真爛漫な頃から、もう一度後宮に戻って来てからの濃いお化粧の仮面の下に本心を隠している時の変わりようなどすごく見応えがありました。屋根の上のエメラルドの時はそんなにお綺麗だと思わなかったけど、このドラマでは圧倒的にお美しかった!SPIRITも画皮も見たはずなのに彼女のこと全然記憶に残っていないなあ。なんでだろう?

あとは華妃役のジャン・シンも美人でしたねえ。ウルムチ出身の回族なんですって。だからちょっとオリエンタルな雰囲気の美人なんだな。まあ最初の頃は華妃がすごく悪い女のように思えるように描かれているんだけど、本当は彼女は陛下を愛しているのに裏切られてしまう悲しい定めなのですよね。切ない。
ここでもやっぱり教訓を得るのですが、彼女のように単純で表だって敵対してくる人は恐ろしい敵では無く、そういった人に隠れて味方のフリをして陰で悪事を働いている人が本当の恐ろしい敵なんだなということ。所在が分からない敵はそれだけで大きな脅威なのだなと思うのでした。

こういうお金をしっかりかけたドラマというのは衣装や小道具なども見どころですが、女性たちの衣装は本当に綺麗。でもそういうきらびやかなものより、書が美しくて見入ってしまいました。中国ドラマは特に文字を書いているシーンが多いのでそれだけでも見る価値がある!私はキラキラしたものよりどこか枯れたような控えめな美の方に心惹かれてしまうようです。だからかもしれませんが、このドラマの美しい女性陣よりも、琅琊榜のフー・ゴーの所作の方がエレガントに感じてしまったかも。

そして紫禁城には何度か行ったことがあるけれど、実際にこのドラマみたいなことが行われていたんだと思うとまた見学の仕方も変わって面白そうだからまた行きたいなあ。1700年頃だとするとまあ約300年前で想像することも出来ないほどの昔ではないので、後宮の女性たちが流した涙や思いが残っていそうで切ない気持ちに浸りそうです。今の時代は完全にではないにせよ、女性もやりたいことが出来るのは有難いなあと思いました。

 

 

宮廷の諍い女が見れるのは・・・