これまたGyao!で無料配信していたので見ました。コン・ユとイム・スジョンが主演の「あなたの初恋探します」。そうですねえ、コン・ユのファンの方には良いのじゃないでしょうか?見てる最中、見終わった直後は、う~~~ん・・・とかなりイマイチな印象でピンと来なかったのですが、しばらくたってから色々となるほどそういうことだったのかな、と腑に落ちるところがあり、まあ悪く無かったかなと今はそんな感じの印象に変わりました。
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それにしても韓国ドラマや映画では「初恋」というものが非常に神聖なものとして扱われている気がします。日本では高校生が主役のドラマぐらいだったら初恋モチーフもないことはないけど、いい大人になってからあんなにも初恋にこだわってる作品がそこまでたくさんある気はしないなあ。単に自分自身が初恋に全く思い入れがないからそう思うところもあるかもしれないけども。
しかし、鶏が先か、卵が先かなんてことも考えてしまう。こんなにも「初恋」というものをテーマに置いた作品が多いと、それを見ることによって初恋が大切なものだと刷り込まれる気がするし、それとも韓国の方には初めから共通認識として初恋は特別なものという感覚があるのが当たり前なのでしょうか?どちらにせよなんらかの格別な思い入れがないと初恋を探す会社なんて成り立たないよなあ・・・
まあ、とはいえこの映画は初恋至上主義ではなく、ラストで主人公は今を選んだので私としては良かったです。彼女はキレイだったなんかの話の運びはあまり好きじゃなかったんです。初恋を成就させることをロマンチックだと思うかどうかに寄るのかもしれません。
結局、この映画で私が理解したことは、人って手は2本しかないし、限られた分量のものしか掴めないんだな、ということ。何かを手に入れるためには何かを手放さないといけないのだな。だけどジウはあえて最後までやり切らないことで、すべての可能性を握ったまま手放そうとしなかったんですよね。恋もしかり、歌もしかり。だから新しいものを手に入れることが出来なかったし、もしかしたら手に入れることを怖がってわざと握りしめていたのかもしれない。でも、劇中で恋も歌も最後までやってみてやっと手放すことが出来たのだな。そしてやっと新しいものを手に入れることが出来たってことなんだと思う。
この映画で分かりにくかったのは、ジウのインドでの初恋の相手までなぜかコン・ユが一人二役で演じていること。でもあとでいろいろ考えてみたらもしかしてこういうことだったのかな、と思ったのです。最初の方ではインドの回想シーンが流れてもあくまでも初恋の相手の顔は出てこない、つまりジウにとって顔の記憶はやや薄れてたのかな、と。でもあとあとのインドの回想シーンではハン・ギジュン(コン・ユ)が初恋の相手を演じている映像が出てきて、視聴者としてはなんで?と混乱する訳です。でもこれってジウがいつの間にかだんだんとハン・ギジュンに惹かれて来ていることを表してるのかな、と思ったのです。過去のエピソードをハン・ギジュンが再現ドラマとして演じてるのをジウが見てるみたいな。そんなジウ視点の思い出を視聴者も見せられてたのかな。いつの間にか初恋の人とハン・ギジュンの優先順位が変わっていたことを表していたのかもしれないと思ったのでした。さあどうでしょう?単にコン・ユの出番を増やすためだったかもしれん。分からない。
なるほどそういうことかと考えたらなんとなく悪くない映画だったかな、と思えたのでした。でもまあそんなつべこべ考えなくても、コン・ユのファンの人には見どころが満載な映画のような気がします。今のところ私はまだ彼の魅力が分かる作品に出会えてないのですが、一体何をみたら気づくことが出来るんだろうか・・・!?