【韓国ドラマ】追跡者(チェイサー)の感想 権力の実態とは一体なんなんだろう?

なんというのでしょうか。これは見応えがあったともいえますが、なかなかにビターというか苦々しさが残るエンディングでありました。
そして一体「権力」とは何なんだろうか?と思わず考え込んでしまったのでした。そういう意味では非常に意義のある問題提起をしてくれているドラマと言えるのかもしれません。

 

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いやーしかしここまで演技派な俳優さんで固められていると圧巻ではあります。
が、言い換えるとイケメンが潔すぎるくらい出て来ません(失礼!)
「あえて」なんだろうとは思うんですけど、でもPKジュンはアイドルなんだからもう少しイケメンでも良かったのでは?イ・ヨンウが悪いって訳ではないのですが、女子中学生にキャーキャー言われるにはもう少しフレッシュさとか、物が分かっていない若者感がある配役だった方が、ペク・スジョンを何度も車で轢くなんてことが出来るような怖さを感じたのではないかなと思ったりも。イ・ヨンウは悪そうな感じが出過ぎてて私的にはイマイチでした。

それでもやっぱりソン・ヒョンジュ、キム・サンジュン、パク・クニョン辺りのやり取りは迫力があって思わず見入ってしまいました。ソン・ヒョンジュにとっては娘の名誉を晴らしたいとか、事故の真実を知りたいという目的が明確でしたが、キム・サンジュンやパク・クニョンは状況に応じて敵か味方なのかが、瞬時に変わっていく様が非常にスリリングでした。緊迫感があって暑苦しさまで感じてしまうほど・・・!お腹いっぱい!

ちなみに私はキム・サンジュンが結構好きなんですが、あそこまで眉間の皺を寄せて芝居がかった感じなのに、なんかちょっと色気を感じるんですけども、それって私だけ!? キム・ソンリョン演じるジスが愛してもらえないのにカン・ドンユンを愛してしまう気持ちがちょっと分かるような気がして良い配役だと勝手に満足していたのでした。

そして、めっちゃ演技派な男優たちの中で、シン・ヘラ役のチャン・シニョンがすごく頑張っていて負けてない!という印象でした。ちょっとした表情の変化など、女心と冷徹なところがうまく混ざりあっていてとても良いな・・・と何度か思いました。あと、大谷亮平も韓国人役で出ていて、なかなか悪役が似合っていて、全く違和感なし!まあ、あまり台詞が無い役ではあったけれど、演出などは韓国語なのだろうから、きっと苦労したんだろうなと思って、すごいなあと思いました。ロマンスが必要3に出てたパク・ヒョジュはこんな刑事役とか似合いますね。めっちゃ走ってたけど、かなり早くてきっと運動神経が良さそう・・・とか思った!笑

 

しかし、ラストは何とも言えない空しさが漂い、苦い味が喉の奥に残る気がします。自分が誰かに何かをされた、酷い境遇だった、から今度は自分が権力を持ちたいという目標を持つことの意味の無さというのが描かれていたのでしょうか?
権力があれば、自分の都合の良いように回りを動かせるというのであれば、一体「権力」とはどのようなものなのでしょうか?総理大臣とか社長とか地位の高い人になって、得た権力で自分のためにその力を使いたいと思うということは、反対に自分が地位が低いとしたらそういう人に自由に思い通りにされても仕方ないと思うことのような気もしてしまう。

けれど、権力を持っていても、最後にはまわりには誰もいなくなってしまったソ会長のように、その力の使い方を間違えると本当は何も手に入らないのだなと思ったのです・・・

ペク・ホンソクも罪を償うと実刑を受けたけれど、娘からのパパは無罪!の幻想のようなシーンは私はちょっと納得がいかない気がしてしまったのです。PKジュンが悪い事をしたからと言って事故とはいえ、殺していい訳では無かったのではないだろうか、と。娘を失った悲しみを知っている人にしては、誰かの息子を失わせたことに対しての台詞が軽すぎたような気がしてしまう。

 

とまあ、いろいろグルグルと考えてしまうようなドラマなのでした。
いまいちうまく感想にまとめられないー^^;

 

追跡者(チェイサー)が見れるのは・・・