【中国映画】王朝の陰謀 闇の四天王と黄金のドラゴン の感想 地獄開かねば成仏せず

ツイ・ハークの王朝の陰謀シリーズの第3弾です。第2弾のライズ・オブ・シードラゴン 謎の鉄の爪に引き続きこの映画も見てみました。ここまで来て私ってもしかして第1弾のアンディ・ラウ主演の作品を見てないような気もしてきたのでした。タイトルに聞き覚えがあるからすっごく前に見たような気もするんですけどね。うーん。どうだろう?定かでないので、確認も兼ねて見てみようかな。第1弾の方が後日譚ではあるし、感想も残せてないので、ちょうどいいかも。

さて、第3弾のストーリーは、前作のラストで、ディーが皇帝から賜った「降龍杖」を狙う則天武后が怪しげな異人組を雇って、ユーチにディーから「降龍杖」を奪うように命じるのだが・・・というようなところから始まり、そこに風魔族の皇帝への復讐劇が絡んで物語が展開していきます。ディーが推理して名探偵ぶりを発揮するようなミステリー要素はあんまりないかな。ディーがちょっと先回りして、敵の動きを察知して行動してはいるけれど、そこは鮮やかな謎解きって感じではないです。どちらかというと、アクションスペクタクル映画って感じ。派手なキャラがいっぱい出てきますし、敵が妖術を使って幻覚を見せてくるってな設定なので、なんでもありの壮大な映像になってます。私は配信サービスで見ちゃったけど、映画館で見た方が迫力があって楽しいだろうな。

今作もちょっとマーク・チャオの存在は薄め。地味というではないんだけど、出番も少ない気がしちゃう。それよりもケニー・リンの演じるシャトーと水月役のマー・スーチュンの二人のシーンなんかの方が丁寧に描かれていて印象に残る。しかしそこもちょっと中途半端で水月の心の動きは分かるようであんまりわかんないかなあ。そうそうマー・スーチュンが見たことあるけど、どこで見たかな・・・と思ったら「花と将軍」の将軍様でした。今回も勝気な女性を演じてたけど、とても似合ってたな。

あと、めっちゃ心に残ったのは、三蔵法師の弟子のユエンツォー大師の連れのホワイトゴリラ!めっちゃ動きが可愛いんですよ。なんでゴリラなのかなって考えてたんだけど、三蔵法師と来たら孫悟空関連なんでしょうか?ドラミングしてたから、あれは猿じゃなくてゴリラと思うんだけども。まあともかく、最後のいいところは全部彼らに持っていかれてたような気がするけど、話の流れ的にそれで良かったんかな?彼が助けに来るようにアレンジしたのがディーだから彼の手柄とも言えるのかな?「地獄開かねば成仏せず」がキーワードよね。

ちなみにユエンツォー大師役はイーサン・ルアンです。大師の手がとても美しい。よく考えたら彼とマーク・チャオでモンガに散るチームだ~!

今作は第2弾よりも登場人物たちが個性豊かでキャラが立ってたので、ちょっとわちゃわちゃ感が凄かったかな。でもちゃんと最後それなりにうまくまとめられてたのは凄いなーとは思いました。檻に捕まった婆さんはあの後どうなったんだろうとか思うけど、そういう細かいことはあんまり気にしないのが大事。やっぱりツイ・ハーク作品はエンターテイメントだなあと改めて思うのでした。私は好きなんだなあ。

 

王朝の陰謀 闇の四天王と黄金のドラゴンが見れるのは・・・




【中国映画】シチリアの恋 の感想 感動するべきなんだろうけど共感出来ないんだなー

イ・ジュンギとイーサン・ルアンが出演しているので見てみた映画「シチリアの恋」。どこの映画なのかな~と思っていたら中国映画のようです。
これはちょっと久々にハズレ映画を見たな・・・って気分になってしまいました。感動的な愛を描くぞー泣かせちゃうぞーっていう意図は伝わるんですけど、全く共感できないし、どのキャラにも魅力を感じないの。すべてが説明不足でなんのこっちゃな気分でした。

 

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原題は「謊言西西里」でシチリアでの嘘ってな意味合いかしら。この方がまだシチリアの恋よりは納得だな。どっちにせよ、ジュンホはシチリアから上海に留学してそのままそこで仕事もして、シャオヨウと出会って愛し合うのも上海でなので、シチリアという舞台の必然性は全く感じないんだなー。どっちかというと上海の恋って感じ。シチリアの景色は綺麗ですけど、なんで?と視聴者に思わせる感じ。

内容的には以前に見た韓国映画の「悲しみよりもっと悲しい物語」とストーリーが似ている。愛する人に理由も言わずに別れを告げる男、その理由は自分の余命がわずかだからっていうやつ。ありがち-!

ジュンホが「彼女のために別れを告げる」っていう一方的な思想があんまり理解できないんだな。病気を知った上で彼女が別れたいと思うのか、最後まで一緒にいたいと思うのか、という相手側にもあるはずの選択権を奪っているだけのように感じてしまう。相手を傷つけたくないという言葉でオブラートに包んでいる本当の気持ちは自分が傷つきたくないだけなのかもしれない。

その上、この映画での男は、シチリアで生前葬までしてもう死んだことにして相手に自分を諦めさせようとするのに、その後上海に戻って来て彼女の上の階に住んで見守っているのですよ。そして自分の存在を隠したいのか分からせたいのかどっちやねん!っていう匂わせ的な行動をしまくってましてね・・・ そうねえ、言葉は悪いけど、ちょっとキモイって思ってしまったんだな。最後まで彼女を守るっていう思いでやっていたのかもしれないけど、それは守っていることになるんだろうか?多分守っていたのはジュンホ自身の心よね。むしろ二人を守っていたのは所長だったんでは?いい人でしたな。気の毒。

そして、イーサン・ルアンの存在もよく分からない。最終的にはジュンホが死んだ後にシャオヨウと縁があるのは彼なのかな、という感じなんだけどね。すべての登場人物同志の関係性が浅く浅く描かれていてなんだか心に残らない。

 

ジュンホとシャオヨウが深く愛しあっているのが全く伝わってこないのが一番残念だったポイントかもしれないな。出会いとか恋に落ちたエピソードはちゃんとあるんだけど、ふーんって感じで胸に染み込まない。そのせいで彼らの行動全部が薄っぺらく見えてしまうような印象がある。あ、この時のイ・ジュンギは余命半年の役には全然見えない健康そうな体型だったのもちょっとな。・・・という訳で私は全然好きじゃなかったんですけど、オシャレっぽい雰囲気と感動的っぽい雰囲気はある映画でした。

 

 

シチリアの恋が見れるのは・・・