【韓国映画】昼間から呑む の感想 酒に呑まれてトラブルに巻き込まれてダメダメでも人生って悪くないかもね!

Gyao!で無料配信されていたので、外出中に空き時間があったタイミングで見ました。『昼間から呑む』というタイトルになんとなく惹かれてたのは私もお酒が好きだからですねっ!知っている俳優さんも出ていないし、映像の感じから見ても低予算映画なのではないかと思うのですが、人間のちょっとおバカなところとか可笑しさが非常に軽妙に描かれていてとても面白かったんですよ!

 

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失恋したヒョクチンをお酒の席で慰める友人3人、そして傷心の時は旅が一番だとチョンソンの先輩のペンションに行こうと約束するんですが、待ち合わせ場所にちゃんと来たのはヒョクチン一人。他の3人は酔ってまだ寝てるっていう。そこから珍道中が始まって、もうなんていうかヒョクチンは色々ひどい目に合うんですが、これ意外と別れた彼女のことを忘れるには効果抜群だったんじゃないの・・・って思いました。

しかし、最初のこの約束の場所に一人しか来てないっていうのありがちだなって思って。そう、私もいい加減な約束を真面目に受け止めるタイプなので、こういうシチュエーションに陥りがちなのだなあ。なので、もう最初の部分から、あ~あるある!ってそういう人間の性分みたいなのをうまく描かれてるな~ってすぐに映画に引き込まれてしまいました。

そして、知り合いのペンションには辿り着かず、なぜか違うペンションに行ってしまって、主人はすごく不愛想だしお金も払わされるし、隣の部屋の美人に振り回される煩悩まみれのヒョクチン。その後、彼女とその連れと飲みに行くことになるんだけど、彼女にオイタしようとして彼にばれてお金を取られて寒空の下に掘り出され、ヒッチハイクしたトラックの運転手はどうやら男が好きみたいで寝てると手が伸びてくる・・・っていうなんだか散々な旅。やっと来た友人と合流して、またお酒を飲んで、そしてラストがまた絶妙な終わり方で、ヒョクチンはずっと煩悩に惑わされながら生きていくんだろうな~と思いつつ、後味は悪くない。

ヒョクチン役の役者さんもだし、売店のおばちゃんまでちょっと癖があってみんななんだかいいんです。お酒に呑まれたり、勝手に勘違いしたり、煩悩に振り回されたり、人間っておバカだな~なんて思いながら、でも映画を見て笑ってるとそんな風にダメダメでもいいのかもね、ちっぽけな人間でいいじゃないって気持ちになる。そして人生って素晴らしいことばっかりじゃなくて、些末な出来事の積み重ねだけど生きるってこんな感じで笑ってしまえば意外といいものかもねって思える感じなの。

絶妙に軽快なノリが面白い映画でした。くすっと笑ってしまう構成がうまくて、いや~面白かったなあ。

 

昼間から呑むが見れるのは・・・


 

【韓国映画】情愛中毒 の感想 大人になってからの初恋の方が重くなってしまうものなのかもしれない。

Gyao!で無料配信をしていたので見てみました~!情愛中毒。
ソン・スンホンが主演だということは知っていて、相手役は勝手に中国人の女優さんだと思い込んでたんですけど全然違いました。女優さんが中国人ってわけじゃなくて、韓国人の女優さんが中国人の役を演じてるという設定でした。って言っても途中でちょっとだけ中国語を話す場面が出てくるくらい(発音が・・・だけど)なので、戦争孤児みたいな設定や他の婦人と交らないミステリアスな雰囲気を出したかったのかな?

 

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ソン・スンホンはすごいはまる役とおや?という役があるなと前から思っているのですが、この映画のキム・ジンピョンという軍人の役は彼の堂々とした姿勢や体型に合っているなと思いました。ピシっとしたイメージが似合う。

彼が演じるキム・ジンピョンについて分かるのはベトナム戦争で戦功をあげたもののトラウマを抱えていて苦しんでいる。上司の娘を妻にしているものの愛してはいないが、野心家の妻の言いなりになっている。彼がどうしてそういう生き方を選んでいるのかという生い立ちまでは分からないけれど、考えることにも疲れてしまって空っぽな心に入り込んできたのは部下の妻のガフン。彼女の命を救った時に、彼は彼女に心を奪われることで実は彼のほうが救われて生き始めたのかもしれない。

真面目な人のまっすぐな思いというものは、どこか常軌を逸してしまうことがあるような気がするのだけど、キム・ジンピョンもそうだ。おそらく初恋がガフンで、他のことは何も考えられない。彼女がいないと息もできない・・・と結局は生き急いでしまう。終わりが2度訪れるようなエンディングはどちらにしても切ない。常々、男性の方が女性よりロマンティストだと思っているのだけど、ここでもそう思った。夢の中で生きているのは彼、現実を生きるのは女。

 

ガフン役のイム・ジヨンを見てなんだか見たことあるな・・・と思ってたら、上流社会でヒョンシクの相手役だった人ですね。あの時はあんまりパッとしないなあと正直思ったんですが、ここでは背が高くてすらっとしていてスタイルも良くて、他の奥様方とは一線を画してる雰囲気は良かったです。そうかあの時はユイと出てたから彼女のスタイルの良さには全然気づかなかったんだなあ。この役はもう少し影のある感じが欲しい気もするんですが、まあ悪くないかな。でもやっぱりもっと中国人でミステリアスな雰囲気のある圧倒的な美人をキャスティングして欲しかった気もしつつ。あと、キム・ジンピョンの妻役のチョ・ヨジョンはこの役には可愛すぎたかな。もっと迫力のある妻にしないとガフンに走ってしまうコントラストが際立たない。家庭教師みたいな眼鏡だけではそこは表せないよね。

 

不倫がどうとかは映画だしあんまり気にならないけど、キム・ジンピョンの頭の片隅にも残ってなさそうな子どもの存在はちょっと悲しいな、なんて。正妻に子どもができたということもガフンを正気に戻す理由の一つになったのかも・・・ 彼女は早くに父を亡くしているから。
話題になっていたベッドシーンはストーリーの妨げになるほどではなく、キム・ジンピョンの熱情を表していたという感じで見れたかな・・・ もうちょっと少なくしてガフン本人を好きだというエピソードを入れた方が良かった気もしますが。

思ったより、この役にソン・スンホンがはまっていて興味深く見れたな~と思います!

 

情愛中毒が見れるのは・・・




【韓国映画】サイコメトリー ~残留思念~ の感想 そのたった一言が誰かの生きる力になるのかもしれない

映画のサイコメトリー ~残留思念~を視聴いたしました!キム・ガンウ出演作でオススメだと聞いていて、楽しみにしていたのですが面白かったです。見終わった後、またちょっとじわじわ来てる・・・ ラストも救いがありつつ、余韻にも浸れる感じが良かったです。

 

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そうそう、TSUTAYA DISCASでDVDを借りるしかないのかなと思っていたら、Gyao!ストア楽天TVアマゾンビデオなどで配信されてました。いやー最近は配信サイトがたくさんあるのは有難いけど、あり過ぎて把握しきれない!ちなみにGyao!ストアはTポイントが利用できるので期間限定ポイントが余ってる方にオススメです。期間限定ポイントって実店舗では使用できないので、いつも使うこともないまま期限切れになっちゃってたんだけど、これからは映画とかドラマを見るのに使えるんだなと学習しましたよ!

さて、キム・ガンウはこの映画でも表情がとても良いんですよね。仕事をちゃらんぽらんにやってる刑事なのかと思わせて、それはどこか心の傷を隠すための表面上の姿であって、だからキム・ジュンに触れられて彼のそういう記憶を見透かされてしまった時の愕然とした一瞬の表情で、私まで過去の苦い思いに巻き込まれるような感覚になったのでした。ああ、だから彼はそんなに熱心に犯人を捕まえようとしていたのか、と。

ところで、わたしはサイコメトリーってモノを触ると残留思念が見えるものだとなんとなく勝手に理解していたので、この映画ではヒトを触っても残留思念が見えてしまう設定を見て、それは或る意味、人間の肉体も細胞や水分を含む物質だからなんだな・・・とかなんだか色々考えてしまった!

まあ、それはさておき、キム・ボムは本当に色々な役柄を演じられる役者さんですねえ。にっこり笑えば、可愛らしくも見えるような容貌なのに、こんなにも影がある人物を演じられるなんて!と不思議な気分になってしまう。やっぱり演技って元の顔の造形はあんまり関係ないんだな・・・ 今回もサイコメトラーの悲しみを背中にいっぱい背負って、誰にも見つからないように息をひそめて生きているようで、本心では誰か僕を見つけてと声のない叫びをあげている少年をとても細やかに演じていました。その彼の表現方法が壁へのペイントっていうのがうまいな~と唸ってしまう!

 

そしてこの映画で一番心に残ったのは、たった一言が生きる力を与えることもあるんだな、ということです。そして思い出したのは、それとは逆にドラマのまた!?オ・ヘヨンで、ヘヨンが婚約者に「食べる姿が嫌い」と振られた時のこと。それはどちらもほんの一言だけど、救いにもなるし、絶望にもなるんだ。

触るだけで色んなことが分かってしまう自分の手を「人を殺す手」だと嫌悪して自暴自棄になっていたキム・ジュンにヤン・チュンドンが伝えた「その手は人を救う手だ」という言葉。ああ、きっとキム・ジュンはこれからもこの一言があれば生きていけるんだろう。

映画自体があの壁のペイントみたいにちょっと俯瞰的で登場人物たちの関係性がややサラッとしているのも今っぽくてちょうどいい。そばにいなくてもこれからもどこか繋がっている関係が希望を見せてくれて後味も良い映画でした。面白かった!

 

 

サイコメトリー ~残留思念~が見れるのは・・・


【韓国映画】チャンス商会~初恋を探して~ の感想 優しさがいっぱい詰まった映画でした!

この映画はあかんやつですわ。もちろん、いい意味で!ほのぼのとした老いらくの恋を想像してたら、後半で明らかになる、実は・・・という内容に涙腺を刺激されて大変なことに。いやもうパク・クニョンの表情が素晴らしくて、さすがにベテラン俳優だな、と感嘆いたしました。ドラマでは悪い社長とかややステレオタイプの役が多いので、じっくり演技を見る機会が今まであんまりなかったのだよなあ・・・

 

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出演者も味のある役者さんが沢山出てるので、見応えがあります。チョ・ジヌンのジャージ姿の安心感!笑 ちょっと気の抜けた演技がうまい。
あとはナ・ヨンソクPDのバラエティーでおなじみの顔も見られて楽しい。ペク・イルソブがバスの運転手さんで出て来てパク・クニョンと喧嘩を始めたりするのでニヤニヤしちゃいます。
あとは、短い出番ながらチョン・ヘインがソンチルおじいさんの若い頃を演じてます。学生服似合い過ぎ。野の花を持ってるのとかピュア過ぎて眩しい。ひー

それにしても「初恋」という言葉にうまく騙されて、どんでん返しの展開になることを全く予想つかずに見れたので、町の人々の優しい嘘に自分も触れた気持ちになって涙が出そうになってしまった・・・!

ちょっとあざとくて泣かせに来てるな・・・と思う部分もあるものの、それでもやっぱりこの映画全体を覆う優しさみたいなものがそれを越えて来る感じ。とても良い映画でした。

ああ、私も何度会ってもまた同じ人に恋したい。

 

チャンス商会~初恋を探して~が見れるのは・・・


 

【韓国映画】江南ブルース の感想 ジョンデとヨンギの行きつく先が悲しい

もしかしてイ・ミンホが出演している映画を見るのは初めてかも。今までドラマしか見たこと無かったですね。彼が出演している映画は『カン・チョルジュン 公共の敵 1-1』『うちの学校のET』『江南ブルース』『バウンティ・ハンターズ』の4本。その中で今回見たのは3作目の江南ブルース。いつもとは違うイ・ミンホが見れるかなと思って期待して見ました。

 

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1970年代の韓国。戸籍もなく屑拾いでなんとか暮らしているジョンデとヨンギが勝手に住み着いていた空き家を取り壊されたことで、暴力団の世界に足を踏み入れることになり、江南の土地を巡った政治家まで介入する争いの場に身を置くことになる・・・というようなストーリー

この映画の中の暴力シーンはなかなかハード。生々しくて見ていて痛々しい。ラスト近くの泥まみれになって戦うシーンは息をのんでしまう。生き残るための泥臭い戦いなのに、結局実際には手を汚さない政治家たちはそんな彼らをただ駒として使っているだけで用済みになったらいとも簡単に始末してしまうのが空しくて悲しい。

イ・ミンホにはこの映画でのジョンデ役はすごい挑戦だったんだろうなと思うんです。体当たりで演じてた・・・とは思うのだけども、少しやっぱり演技にもの足りないものを感じました。監督の意図として、ヤクザにはなっても心がどこか純粋なままの人物を描きたかったのなら彼をキャスティングした理由は分からなくもないんですが、利権と欲にまみれた人々の中で彼だけがどこか浮いている。ドス黒い欲望みたいなものが彼の体からだけは放たれていない。

屑拾いだった頃もボロをまとってはいるものの、しゃっきりとして堂々とし過ぎていてそんな生活をしている人には見えない感じ。その後も人をダマして土地を安く手に入れるような姑息なことをしているのだけど、彼一人だけ崩れた感じが足りない。反対にキム・レウォンは汚れてしまったような雰囲気が完全に出ていて見事だったので対比で余計にそう見えてしまったのかな。動きとか雰囲気の問題なのか・・・うーん。

あとはジョンデとヨンギの関係ももっとネットリしてたら好みだったな・・・ちょっとあっさりし過ぎてない?それとも私がそういうのばっかり見過ぎてるのか!?

ところどころとても良い表情だなと思ったり、喧嘩の時の凄みなど良い演技の部分も多かったのだけど、何かが足りない。私としてはやっぱりイ・ミンホはヤクザとかわざと悪い役を演じなくてもいいんじゃないかなと思った。悪役は青い海の伝説の詐欺師くらいまでが良いのかも。カッコいい主役を演じるのがいい気がする。

 

映画としては、政治家がいっぱい出て来てどれが誰で何処と繋がってるのかが分かり辛いところもありましたが、ストーリーはおおむね満足の映画でした。

 

江南ブルースが見れるのは・・・