久々に「男たちの挽歌Ⅱ」を見ました。ずーーーーーーーっと前に見てから一体いつくらいぶり!?って感じだけど、やっぱり忘れ得ぬ映画のひとつであります。ただ、男たちの挽歌は1は何度も見たけれど、2はもしかしたら1回くらいしか見てなかったのかもしれないなあ。なんていうか、マークの双子の弟ケンの存在という、そんな人いたの~!チョウ・ユンファをまた出したいだけじゃないの~!みたいな、ザ・香港映画的な展開にギャフーンと衝撃を受けたままそれっきりだったって訳ですね。いやこういう部分が私が香港映画を大好きな所以なのですけどね。
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映画をたくさん見ても、すぐに内容を忘れてしまう作品もあれば、ずっと忘れることが出来ない作品もありますよね。私はストーリーを丸ごとバッチリ覚えているというよりは「目に焼き付いて離れない場面がある」という印象で作品を記憶するタイプ。例えば今パッと思いつくのだと、シークレットサンシャインの鏡に反射する光、女教師のキム・ハヌルがサンドイッチを食べる姿、花の影のコン・リーが「晩了」と言うシーンとか・・・ 私ってそういうワンシーンで感覚的に映画を憶えているタイプのようなんです。
そんな私のこの男たちの挽歌2の強烈な印象はド派手な銃撃シーンではなく、ケンがチャーハンを手づかみで食べるところ。あの部分はたまにフラッシュバックするくらい強烈だったな。映画のストーリーもさることながら、やっぱりチョウ・ユンファってすごいなと思うのでした。だからスタッフ陣がマークの双子の弟を作り出しちゃう気持ちも分からないでもないですね。はい。
ってな訳で、ケンが一生懸命ルンをお世話するくだりとかほとんど覚えてなかったというのは自分でもビックリしましたね。この部分でこんなに映画の尺を取っているのにね。人間の記憶力なんていい加減だねー
ケン、ホー、ルンの三人(+キン)がコーの家に乗り込んでいく弔い合戦は美しくもあり、悲しくもある。大事な人を失った彼らだからこその捨て身のドンパチは燃え尽きる前のひときわ激しく燃え上がる閃光のようだもの。
そういう気持ちもありつつ、やっぱり彼らのような生き様はかっこいい。マークのコートを着るケン、キットの血が残る壁から乗り込む彼ら。それにしても私の中に残っていた記憶よりも銃撃シーンが派手で長くてビックリしちゃった。なかなかに容赦ないよね。撃たれた人が激しくぶっ飛ぶのを見てると、日本の時代劇の殺陣を思い出したりして、この予定調和でもある美意識てのが最高なんだなと思う。そういう部分があるから言ってみれば沢山人が殺される残酷なシーンなのだけど、日常と切り離して映画としての非日常を楽しめるのかな。
いやー今のおうちに閉じこもって出られないような時には男たちの挽歌シリーズが大変うってつけなんじゃないだろうか。あの銃撃シーンでストレスをぶっ飛ばせちゃう気がするなー!