【韓国ドラマ】空港に行く道 の感想 丁寧な内面の描写と風景の美しさが良かった!

空港に行く道の視聴を終了しました。ソウルの風景、済州島の風景などとても美しくてそれだけでも見ごたえがありましたが、落ち着いた雰囲気で大人の恋を描いていてかなり好きなドラマでした。不倫の恋ではあるんだけど、すでにやや破綻した夫婦関係にある二人なので、その点はあんまり気にならないかな。あえてその辺を分かりやすい設定にすることで主役二人の感情を綺麗に描けたのかな、と思います。

 

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冒頭はいきなり「子どもの死」という話題が出て来たので、ちょっとズーンときてしまって悲しかったんですけれども、それをきっかけにチェ・スアとソ・ドウの心が近づいたり、キム・ヘウォンとソ・ドウの心が決定的に離れてしまう理由になったりと、物語の中で大きな要素だったのかな。でもアニーがとっても良い子だったので、ドラマだと分かっていても彼女はもっと幸せに暮らせたのではないかと思ってしまうのでした。

今は平均寿命が伸びて100歳までとか生きられてしまうのだとしたら、結婚する相手と本当にそんな長い時間ずっと一緒に生きられるのだろうかと考えてしまうし、子育てをするとしてもその時間は20年だとしたらその後の時間のために自分というものをしっかり持っていないといけないのかしらと思ったり。

そんな風に考えると、チェ・スアとソ・ドウがこれから先を一緒に過ごしたい相手を一度立ち止まって考えている姿はいいなあと思ったのでした。チェ・スアの娘のヒョウンへの接し方も好感が持てて、守ろうとはするけど娘を所有しようとしたり自分の思い通りにしようとせずにきちんと意見を聞いて人間同士として扱っているのがいいなと思ったのでした。

 

反対にスアの夫のパク・ジンソクがあんな風に妻や娘を振り回していたのは見ているだけでもとても恐ろしかったんですけどね。きっと彼も育った環境か何かにああいう性格になった理由があったような感じなんだけど、その辺りは軽くしか描かれていないので共感できるほどは彼のことはよくわからなかったな。

映画の彼女を信じないでくださいを見てから、キム・ハヌルがとても好きなんですが、このドラマでもとても綺麗でした。エアアジアの真っ赤なキャビンアテンダントの制服がとても似合っていてお美しい。そういう意味では疲れた主婦感が無さ過ぎたかもしれないかなあ。

ソ・ドウの事務所からの風景、住んでいる伝統家屋、済州島の風景など、本当にどこも美しく撮影されてて行ってみたくなるって感じでした。その背景が彼らの心情とリンクしていてうまく利用されていてとても素敵に感じました。

イ・サンユンとシン・ソンロクが一緒に出演しているドラマを見たことがあるなあと思ったらLIAR GAME~ライアーゲーム~ですね。顔の長さとかが似てる気がして、タイプ的に似た姿かたちの二人に思っちゃうのでした。雰囲気は全く違うんですけど、なんとなく私だったらもっと違うタイプをキャスティングするのにな~なんてことは思うかな・・・

 

タイトルの「空港へ行く道」というのもいいですよね。ソ・ドウのことをスマホに「空港」と登録しているチェ・スア。仕事のために空港へ行く道という意味だけではなくて、ソ・ドウの元に行くまでの彼女が選んだ道程のことだったんだなって。

Gyao!で見たんですが、毎週の更新が楽しみだったドラマでした!好きだったな~

 

空港に行く道が見れるのは・・・




 

【日韓合作映画】ノーボーイズ、ノークライ の感想 表現し難い「なんとなく」の共感の描写がうまい!

「ノーボーイズ、ノークライ」の映画を視聴しました!日韓合作映画なんですが、派手さはないんだけど、しみじみと良い映画でした。人間同士の交流ってこういうなんとなくの共感、理解というもので成り立っているんだなって思うのでした。国と国を超えるっていう大仰なものじゃなくてね・・・ ああ、とても良かったな。

 

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決して恵まれた環境で生きている訳ではない二人の心が少しずつ近づいていく過程がとても丁寧に描かれています。役者さんたちの演技もとても良いです。

ハ・ジョンウが演じるヒョングは、プサンから山口県に古いボートで物品を運んでいる。キムチや普通の商品を運ばされていると思っていたら本当は麻薬を運ばされてて騙されていることも知らないちょっとぼんやりしたジョング。そしてチスという人質の女性を運ぶ依頼を受けてからそれまでの彼の人生の道がそれてしまう。

妹やその子ども、祖母などの家族に振り回される亨(妻夫木聡)。ヒョングから荷物を受け取る仕事をしている。彼は家族に振り回されて悩んでいるけど、結局掘り出すことはしないんだな。優しいんだけど、だからいつもお金のことで悩んでいる。

そしてチス(チャ・スヨン)の3人で彼女の父親探しと、組織から逃走する生活が始まる。

その間にジョングと亨の心の交流が描かれるんだけど、それは声高に叫ばれるものじゃなくて、本当にささやかな、なんとなくの感情。いつもは煩わしいと思っている家族だけど、外出から帰ってきた亨が見たジョングやチスと御飯を食べる自分の家族の風景の温かさに気づく彼の姿とか、ジョングが亨に「もし妹の子の誰か一人を置いて行かなければいけないんだったら誰にする」と聞いた時の返事「選べないよ。でもどうしてもだったら健康で社交的なまん中かな。あいつならきっとなんとか生きていけるから。」自分の母親がどうして病気の弟じゃなくて自分のことを捨てたのかとどうしても考えてしまうジョングへの慰めのつもりじゃない本当の言葉とか。

人類は人種を問わず仲良くするべきだ、とかそういう上滑りする言葉じゃなくて、もっと根底にある私たちが共有できる思いを丁寧につづっていて、人間って同じなんだなって思わされる。生きるって悪いことじゃなのかもしれないってそんな気持ちをくれる映画だったな。

物理的にも韓国ってあれくらいのボートで渡れるほど近いんだなあってそんなことも思いました。妻夫木聡の演技も私は多分初めて見たんだけど、悪く無かったな!

合作の映画としても違和感が無くて、活かしあえてる感覚でとても良かったです。じわっと余韻が残る映画でした。

 

このドラマが見れるのは・・・



【中国ドラマ】萍踪侠影 の感想 中国版ロミオとジュリエットみたいなストーリーの武侠物

中国ドラマの「萍踪侠影」の視聴を終了しましたよー 親が仇通しの二人が恋に落ちるというロミオをジュリエットみたいなお話なんですが、やっぱりこういうストーリーはどこででも人気があるようで、萍踪侠影録を題材としたドラマは中国ではよく製作されているみたい。2004年にはヒロイック・レジェンドという邦題で黄海冰(ホアン・ハイビン)と范冰冰(ファン・ビンビン)が主演で、2018年にも馬可(花千骨の殺阡陌役の人)と王曉晨(ワン・シャオチェン)が主演でドラマ化されているらしい。ちょっと見比べてみたい気がしますねえ。

 

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で、今回私が見たのは、原題では「新萍踪侠影」で2011年製作のドラマです。主役のパン・ユエミンを見たことがあると思ったら、白夜追凶で主役だった人じゃないですか~ そうかそうか昔はちょっとアイドル的立ち位置の俳優さんだったのねえ。なるほど。あのドラマではすっかり演技派って感じだったのでちょっとビックリです。

その上、このドラマで主演のパン・ユエミンとド・ジエの二人は実際にご夫婦だったそう(現在は離婚済みらしいけど)。このドラマで恋に落ちたのかは分からないけど、息の合った演技を見せてくれるのは納得ですねえ。

ド・ジエはなんとなく、イ・ボヨンに面立ちが似ている正統派美人。アクションシーンの動きも綺麗で結構好きでしたなー

このドラマの裏テーマって親と子の関係性なのかなとも思いました。いつも時代もどんどん新しい思想が生まれてきて、親と子の考え方ってどうしても相容れないものなのかもしれない。この時代は子どものために何かをするというよりも大義のために生きる方が大事という感じだったのかもしれないですねえ。
しかし、本当に復讐というのは終わりのない連鎖になってしまうよね。復讐って何のためにするものなのだろうかと考えてしまうのであった。

そんな親が仇同志の張丹楓と雲蕾ですが、張丹楓は“元元剣”を、雲蕾は“玄機剣”を習得していて、二人のその技を合わせて双剣術みたいなのを使えるんです。こういう技が出てくるのってロマンチックだなあなんて思っちゃうんだなあ。でも一番の敵の上官天野は二人がその技を使っても倒せなかったのにラストどうなるのかと思ったら、張丹楓と雲蕾+お互いの師匠の謝天華と葉盈盈もその技を使うというダブルの攻撃で倒したので、ストーリーがうまく出来てるわ~と思いました。いつもは負けてるのに最後だけ同じ術で勝利とかだとなんでやねん!って言いたくなりますからねえ。納得の倒し方でスッキリしましたなあ。

何気に好きだったキャラは、黒摩訶と白摩訶。敵だったのにいつの間にか味方になってましたねえ。毒を使って強いのに、ちょっとおとぼけでいいキャラでした。最後の方は全然出てこなくなって寂しかったな~

そして一番衝撃だったのが、トプハの最期。激烈に張丹楓を愛していたのだなあという結末。ただ一途に彼を愛してただけなのにね・・・ 張丹楓も大義のためとは言え、目的のためにトプハを利用し過ぎだし、見ている私でもトプハが気の毒になりましたねえ。そして全く反省が見られず悪びれない張丹楓。雲蕾への気持ちは変えられないというのは分かるけど、もうちょっとトプハのことを考えてあげて欲しかったねえなんて思っちゃうくらいであります・・・

 

武侠ものなので、闘うシーンも多いし仕方ないけど、意外と人がどんどん死んでいってしまうのでちょっと悲しかったなあ・・・ でもストーリーはよく出来ていてなかなか面白いドラマでした!これはやっぱり同じ原作を題材にした他のドラマも見て比べてみたいものですねえ!

 

萍踪侠影が見れるのは・・・

【韓国映画】新しき世界 の感想 韓国ノワール映画の潜入捜査もの!最高!

韓国映画の「新しき世界」を見ましたよ~ これは正しく韓国ノワールというジャンルの映画だな~と思いました。おじさんばかり(失礼!)だけど渋くてたまりませんね!!! それぞれ癖のあるキャラに目が釘付けになること請け合いです。とても良い~

 

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タイトルも秀逸でプロジェクト名の「新世界」でもあり、イ・ジャソンにとっての「新世界」への一歩でもあるわけです。こういうのを見ると映画本編だけでなくてタイトルだって非常に大切な作品の一要素なんだと実感しますなあ。

ノワール系の映画ではよくあるとも言える潜入捜査モノなんですけども、警察、犯罪組織ゴールドムーンのメンバーそれぞれの思惑が絡み合って非常に見ごたえがあります。

イ・ジョンジェが演じるイ・ジャソンが潜入捜査官なんですけども、もう10年近く組織に潜入しているので、警察官としての任務と組織の兄貴分との間で気持ちが揺れ動いているんですね。中国の潜入捜査モノだと国への忠誠心がもっと強力に描かれることが多いのかな~って思うんですが、この映画は一味違う。このジャソンの心の動きがこの映画の肝だと思います。なんとなく私が今まで見たイ・ジョンジェは高慢で人を見下ろすような役が多かったので、不安そうに揺れる瞳の演技を見るのが新鮮でしたねえ。ハウスメイド観相師だから、まあたまたまですね。

そして素晴らしい演技だったチョン・チョン役のファン・ジョンミン。義理堅い、いい人風なノリの、でもやっぱり極道っていうこの人物にこんなに見事に息を吹き込むことが出来るのは彼だけなんじゃないだろうか。アクシデント・カップルのドンペクみたいな実直な公務員も演じられるし素晴らしいですねえ。

彼がゴールドムーンの中の華僑系のグループで、その下の弟分としてイ・ジャソンが潜入しているという。チョン・チョンとジャソンのやり取りが迫力がありますね。軽口だったり信頼感だったり、駆け引きだったり。彼の捨てきれなかったジャソンへの愛情がしみます・・・

ジェボム組出身のイ・ジュング役のパク・ソンウンもこういう役がお得意だなー 華僑系のチョン・チョンと韓国系の彼の対立の構図も分かりやすくて良い。そうじゃなくても潜入捜査官やらなにやら意外とたくさん出てきますからねー

そしてジャソンを潜入捜査官として送り込んだカン課長(チェ・ミンシク)。もうね、警察として組織壊滅という大義のために動いているのは分かるのですが、潜入捜査官を辞めたいというジャソンに家族を盾にとって脅迫して続けさせたりとやり方が全くもってヤクザと変わらないんですよねえ。人の弱みを握って思い通りにするっていうのがね。裏切れないようにジャソンに監視もつけていたりね。

この辺りが皮肉を効かせたところでもあって、ラストのジャソンの選択に繋がるんだろうな~とは思うので、とてもよく出来ていますねえ。感心する。

組織の壊滅のためには自分たちの武力を使わず内輪もめさせるっていうのは兵法で非常に有効ですし、カン課長が一番の策士ですな。しかし結局は返り討ちに合うんだな・・・ でもそういう流れも納得で、私もジャソンと同じ立場にいたらそうするかもしれない、なんて思っちゃうなあ・・・

 

いやー、一気に見れちゃうとても面白い映画でしたな。めっちゃ痺れたなー!

 

新しき世界が見れるのは・・・


【韓国映画】チョン・ウチ 時空道士 の感想 誰もが楽しめるファンタジーアクション映画!

韓国映画の「チョン・ウチ 時空道士」を見ました!こういうファンタジー時代劇みたいなの結構好きです。まあ時空道士ですから500年の時を超えて現代でも活躍しちゃいます。なので時代劇部分より現代部分の割合の方が多いかな?

 

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「道士」というものをかなり拡大解釈してすごい力を持っている者として扱っているので、使える技が何でもありなんですよー。一応、お札を持っていないと何もできない事にはなっているんですけどね!

チョン・ウチ(カン・ドンウォン)は怠け者の道士。師匠を殺したという罪を着せられて掛け軸に閉じ込められちゃう。調子のいい軽妙な役もいい感じのカン・ドンウォン。私が見てきたのはもっと堅物だったり深刻な役ばかりだったから新鮮!古装も美しく着こなしてて素敵。しかし、口上を述べてる時は思ったより活舌が悪いのかイマイチに感じてしまったかな・・・ 現代語では全然そう思わないんだけどね。

そして、めっちゃ好きだったキャラがチョレン(ユ・ヘジン) だったんですよー!この前、スパイな奴らで北朝鮮の殺し屋役を見たのと全然違う役だけど、違和感ないわ~。チョレン役はめっちゃ生き生きしてて最高だった~ 好き~!

全体的にコメディー要素もかなり多いけど、仙人三人組が特に面白かったですねー。もちろん彼ら+チョン・ウチとチョレンの掛け合いがいいんですけどね。ダメ仙人ぶりが何とも言えない味があっておかしいの。

ファダム役のキム・ユンソクは特に現代のシーンで、シェーディングが凄すぎてそれが気になって気になって!妖怪に乗り移られて悪い人になったイメージを出すためなのかなあ?それにしても濃いよな。キム・ユンソクの顔をどこかで見たなあと思ったら、亀走る10人の泥棒たちでしたー 意外と見てたな。

不満をひとつ言うとしたら、私があんまりイム・スジョンが好みじゃないので、ヒロインが物足りなかったな~ってことぐらい?紫のアイシャドー塗って出てきた時は思いっきり引いたよー それまでナチュラルメイクだったからちょっと濃いぐらいの化粧で良かったんでは・・・?なので女性陣では、女優役で出てたヨム・ジョンアの方が好きだったな~ スパイな奴らのカン代理!

まあ、カン・ドンウォンって造形的に美しすぎて女性より綺麗に見えちゃうせいで余計にヒロインに関してそんなことを思ったのかもしれないないですな。

エンターテイメントなアクションと分かりやすいストーリーで誰でも楽しめる映画でした!ノリの軽さもちょうどいい感じで楽しく見れました。カン・ドンウォンの美しさも堪能できたよね~

 

チョン・ウチ 時空道士が見れるのは・・・