【韓国ドラマ】ロイヤルファミリー の感想 森村誠一の「人間の証明」をドラマ化した作品

「ロイヤルファミリー」の視聴を終了しました。このドラマはかなり前に見終わっていたものの、なかなか感想に手をつけられずに時間が経ってしまいましたねえ。多分見ている最中からラストまでなんとな~くモヤモヤする感覚があったので、そのせいもあるのかもしれません。

森村誠一の「人間の証明」をドラマ化したものの様ですが、名前は聞いたことはあるものの、原作を読んだことはないのでどれくらい忠実なのかは分からないです。日本でもドラマ化や映画化されてる印象がありますよね。比較のために見てみたいな。

実は一度、1話目で挫折しているんですよね。しょっぱなにチソン演じるハン・ジフンが裁判での証言を得るために人を痛めつけているシーンから始まりまして、そこでの妙に芝居がかった感じがイマイチしっくり来ず、これは見続けるの無理かも・・・なんて思っちゃったんですね。それっきり放置してたんですが、またGyao!で配信が始まったので、チソンだしやっぱり見ようと思って再開をした訳なんですねー そして見終わって感想を書くのを放置している間にもう一回配信が始まってたという。Gyao!は新しいドラマも意外と配信してくれるけど、同じのも何度もやるもんなんだな~なんてビックリしました。

 

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しかしまずロイヤルファミリーっていうタイトルが気になってしまうよね。日本みたいに皇室がある国に住んでると、ロイヤルファミリーはあくまでもロイヤルファミリーだから、JKグループってのは財閥だし別物よな~なんて思っちゃうのでした。もちろん非常に大きな権力を持った影響力のある財閥という意味だというのは分かるんですけどもね。

あとは、キム・インスクが人知れずハン・ジフンに学費の援助をしていたことに関してもKなんて呼ばれて虐げられていた人が自由に使えるお金なんてあったのかしら・・・とか、オム・ギドが首席執事なんてなっているけど、前の経歴を消してJKに入り込むことが出来たんだろうとか思っちゃう。ちょっと調べたらインスクとのつながりなんてJKの力をもってすれば分かりそうなもんじゃない?そういうモヤモヤっとした部分がわりと沢山あってドラマに熱中できなかった感があります。

キム・インスクの復讐も周到に計画されていて小気味よいという感じでもなく、ジフンのインスクへの思いの葛藤も腑に落ちるような落ちない気分だし、ラストはなんで二人で一緒にヘリコプターに乗り込んだんだろうって思っちゃうしな。一応、視聴者に判断を委ねる終わり方だとは思うんだけど、インスクの旦那の末路と同じなのかなと想像でき、そうするとジフンも一緒にというのはよく分からない気がする。オープンエンディングなので二人で一緒なら生きていても死んでしまったとしても幸せなのかもしれない。知らんけど。

キム・ヨンエのコン会長役は女帝みたいで迫力があって良かったし、キャストは豪華だったんですけどもね。最後までモヤモヤが解消されないドラマで私はあまり楽しめなかったです。権力のある人がそうではない人をひどい扱いをするようなドラマを私が苦手なのかも。普段あまり好んでそういうのを見てない気もするのでその可能性もあるなあ。

 

ロイヤルファミリーが見れるのは・・・


【韓国ドラマ】死の賛美 の感想 真に生きるために死を選ぶという二人のお話

「死の賛美」の視聴を終了しました。心中する二人のお話なのだけれど、不思議なくらい彼らがその死を選ぶ前から生の匂いがしないのだった。人間味がないというのだろうか。美しい絵画を見ているような感覚。

彼らの選ぶ死は八方塞がりの中、まるでそれしか方法が無いかのように必然的に起こる美しい結末のようにも見えるのだけど、彼らが有島武郎が心中を選んだと言うことを知らなかったら選択肢にならなかった気がする。知識があると選択肢が増えることにより精神の自由度が高くなって最適解を得ることができるものだと思っていたんだけれど、もしかするとそうとは言い切れないのかもしれないのだな、なんて思ったのだった。分からない。彼らにとっては「真に生きるために死を選んだ」のだからこの結論が正しかったのかもしれないけれど。

 

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ただひたすら人間の汚い部分を省いて二人の愛が選ぶモノを崇高に描きすぎるような気がして、あまりにもファンタジーのお話のような気がしてしまう。彼らの愛が無機質に見えてしまったんだけど、もしかして表面には表れない激情が根底に流れていたのでしょうか?私にはどうも伝わってこなかったのです。

あと実話を基にしたドラマらしいんですけど、ユン・シムドクが留学してまで音楽を学ぶような家庭環境に見えなかったんだよな。食べることにも事欠くような状態で、音楽に触れる機会があるかな?そしてそれを親が学ばせようとするかな?それも3兄弟全員にって言うのがなんだか不自然に思えてしまうような気分。うーん。お金持ちだった人が落ちぶれてあの状況だというならわかるんだけど。学校で音楽に触れたってことかな?余裕のある家庭じゃないと音楽の才能にまで目が向かない気がしてしまう。でもこれはわたしの感覚なので、あの時代の韓国では普通のことだったのかもしれない。そういう時代背景、状況などをもっと知りたいなんて思っちゃう。

そんな感じで二人の姿は非常に美しかったし、切なさも満載でまさに死の賛美って感じではあったのだけど、「生」との対比が無い「死」って印象を受けたんですね。そうか、もしかしたら生前から自分の意思を貫くことが出来ずに死んでるように生きていたから彼らとっては「死」はあの世への境界線ではなかったのかもしれない。そう考えるとなんとなく納得できる気もする。

キム・ウジン役のイ・ジョンソクもユン・シムドク役のシン・ヘソンも古典的な服が似合ってそれは素敵でした。シン・ヘソンが今まであまり得意ではなかったけれど、この役にはピッタリでしたね。とてもお綺麗でした。

パク・スジンはあなたが眠ってる間にの監督だったので、その縁でイ・ジョンソクが主演したそうですね。彼らの切ない恋に浸ることが出来たならとても良いドラマだと思うし、彼の演技も憂いを秘めた感じは良かったな。残念ながら私は浸りきれなかったなあ・・・

あと、日本語の発音などはわりと良い感じだったんだけど、手紙の宛先部分が差出人になっててそこはちょっと惜しかった~ ちゃんと漢字だったんだけどね~ そんなことばっかりチェックしちゃうんだな・・・

美しい映像と二人の悲恋の切なさをまっすぐに受け止めることが出来ればとても素敵なドラマだと思うんですが、自死というものを美しく描きかれ過ぎることに私はなんだかぞわっとする不安のような違和感を覚えてしまって不思議な気分で見たドラマでした。

 

死の賛美が見れるのは・・・
⇒Netflix

【中国ドラマ】擇天記~宿命の美少年~ の感想 生きて相守り、死して相思う

「擇天記~宿命の美少年~」の視聴を終了しました!見る前はサブタイトルにある美少年という言葉に思わず気を取られてしまって一体どんなストーリーなのか想像もつかなかったんですけど、ちゃんとメインタイトルの擇天記にあるように「天を選ぶ」つまり天を動かす力を持つ者が世界を手に入れる、という感じのストーリーでしたね。なるほどなるほど。いやまあしかし、確かにルハン(鹿晗)は美少年だとは思いますが、その「美しさ」自体がストーリーに関係している気がしないので、このサブタイトル必要なのかな・・・とは思ってしまう。謎。

 

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見始めてすぐに反応してしまったのは、ルハンが演じる陳長生の師父役でエリック・ツァンが出てたこと。大陸のドラマにも出てるんだなって驚き!どんな役を演じててもやっぱりエリック・ツァンはエリック・ツァンだなという謎の感動を覚えましたよ!いいね!

実はルハンの演技が良かったのかどうかはよく分からなかったのとグーリー・ナーザー(古力娜扎)はお顔が整い過ぎてるせいなのかなんだか主役二人に興味が湧かなかったんですよね・・・ 二人のお互いへの思いはすごく強かったんだけど、いつの間にそんなに思い合うようになったんだ!?とはちょっと思いましたな。

まあでも特に違和感はなかったし、仲間たちが若手で仲良しだったので、彼ら全体のノリは嫌いじゃなかったな~という感じ。悲しい宿命や運命が待ち受けてはいるのだけど、どこか明るく感じられたのは落落や唐三十六や軒轅破のキャラのおかげかな、と思います。

唐三十六役のツォン・シューシー(曾舜晞)はアイドルグループ出身なのかな?1997年生まれのフレッシュなイケメン!軒轅破役のガオ・ハンユー(高瀚宇)もアイドルグループだったみたいだけど、彼は1989年生まれ。役柄のおかげかもしれないけど二人ともとっても好きだったな。誰かに片思いをしている登場人物で相手に対して行動に出してしつこいタイプが苦手なのですが、このドラマでは報われなくても愛して、ただひたすらその人のために尽くしてしまうという感じの片思いだったので良かったのかもしれないなあ。もちろん、そうじゃない人達もいましたが!

そしてそんな尽くしてしまう片思いを長生にしていた白落衡役のウー・チェン(呉倩)の選択が切なかった・・・!でも彼女の生き方はすごくカッコよかったよ。妖族のお姫様役でオレンジの眉やチークの独特のメイクだったけど、ウー・チェンにとっても似合ってて可愛かった!彼女の出演作を結構見てる気がするけど、このにドラマの落落が一番合ってて好きだったかもしれない。そしてそんな落落をずっとそばで見守る軒轅破!永遠に向き合わないそれぞれの矢印の方向が切ないですねえ・・・

秋山君役の徐有容への片思いはただの一途な思いだったはずなのにどんどん悪い方へ転がって行くのがこれまた苦しい気分でした。魔族の南客の彼への執着心ゆえの策略にはまってしまったせいな気がするので、秋山君が気の毒には見えちゃう。しかし演じるチャン・ジュンニン(張峻寧)は初めの頃のさわやか衣装よりも魔族に堕ちた後の黒衣装の方が似合って見えちゃうのであった。そして南客役のヤォディー(姚笛)と言えば、あれですね、紅楼夢の王熙鳳が印象的ですが、普通に美人なのにどこか癖のある女性の役が多いような。ここでも魔族だし。でも彼女の恋も実は切ないのよね。

このドラマを見てて、天の図を操るみたいなシーンになると、これって後からCGの効果をつけるんだろうから、役者さんたちは何もないところで熱演をしているんだろうな・・・なんていう想像が頭に浮かんでしまって、勝手に大変だな~なんて思ってしまいましたよ・・・わわわ

悪だくみしている人が意外な人だったり、ラスト近くでいわゆる「美少年」の存在の種明かしがされてみると、わりとビックリの真相だったり、天の支配することが世の中を握ることだという設定なんかは面白かったです!それこそ美少年や美人もたくさん出てくるしわりと楽しめましたよ~

 

擇天記~宿命の美少年~が見れるのは・・・




【韓国映画】ペルソナ -仮面の下の素顔- の感想 IUの魅力が詰まったオムニバス形式の映画

「ペルソナ -仮面の下の素顔-」を見ました!これは主役がIUの4作品のオムニバス形式の映画。それぞれ違う4人の監督が演出をしています。これが凄く良かったんですよ・・・ 最近はNETFLIXでドラマや映画を見ていたんですが、見た作品の中で1番くらいに良かった!それぞれが短編映画としても良かったんですが、通して見ることで浮き上がってくるIU、イ・ジウンの魅力、そして人間というものの可能性、複雑さや根底にあるものに触れたようなそんな感覚に陥りました。

 

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4作品それぞれの監督はこちら。

【LOVESET】イ・ギョンミ
【コレクター】イム・ピルソン
【キスの罪】チョン・ゴウン
【夜の散歩】キム・ジョングァン

私が知っているのは愛のタリオのイム・ピルソン監督くらいですな。なるほど、愛の残酷さを描いているところが彼の作品っぽいです。

このオムニバス映画を作るにあたって、IUからインスピレーションを受けて各作品が作られたのだろうな~ということはよくわかるのですが、個々の単体の短編としてだけではなく、それぞれの作品の繋がりとかストーリーの兼ね合いとかそういう事まで考えて作られたんでしょうかね?そこまでは分からないんだけど、とにかく最初から最後までの流れがあまりにも素晴らしくてとうとう私は最後の「夜の散歩」で泣いてしまいましたよ・・・ その作品中のセリフとか演技のせいかもしれないのだけど、それだけではなくてペルソナ全編を通して見ることで迫ってくる、人生の中にある「生」と「死」その色の濃い香りに酔ってしまったようなそんな感覚になったのでした。

そこにあるのは明と暗のコントラスト。明暗、生と死、昼と夜、少女と大人の女
二面性をあまりにも鮮やかに描き出していて、見ていて苦しいくらい。それはIUの中にあるものでもあり、見ている者の中にもあるものである。特に「LOVESET」の生と「夜の散歩」の死が対照的なのが印象的でした。それでいて彼女一人でそれを体現出来ることからも分かるように、その境目は非常に曖昧なのです。

LOVESETは、テニスの試合なのに擬似セックスのように艶めかしく描写される。すごい。ただのエロではなくてそこには脈々と息づく生の香りが立ち上っていて、その濃厚さに目眩がしそうなのです。膝から流れる血や吹き出す汗が非常にエロティックではあるけれど、性=生なんだなあと。キム・テフンがパパ役というのもめっちゃいいキャスティング!あの「パパじゃない」っていう意味深な台詞も、パパとしても素敵っていうギリギリのラインが素晴らしい。

「夜の散歩」で泣いてしまった。何も悲しくなんてないのに。でもそう、そばに誰かがいてもその他の人のせいで寂しかったと吐露する彼女の気持ちがわかる。死んでしまってもそうやって夢の中で会えるくらい確かな存在のようでいてでももう触れられないというのはどういうことなんだろう。全ての境目が曖昧で、全てが闇に溶けていくようで、それに共鳴したわたしの中の闇が涙を絞り出すのだった。結局、わたしたちは一人で、最後まで孤独なのだと。それを知っている。

一つ一つの作品としても良かったのだけど、すべてを通して見た後に見えてくる流れが素晴らしかったです。オムニバスの醍醐味。人間にいろんな面があるように、どんな面も全て合わさってはじめてひとつになるような。そんな感じ。

このペルソナの2がソルリ主演で撮影が始まっていて、2作品は撮り終えた状態だったそう。IUのがとても良かったので、ソルリのも全作品を通した形で見たかったな。もうそれがかなわないのがとても悲しいけれど・・・

 

ペルソナ-仮面の下の素顔-が見れるのは・・・
⇒Netflix

【中韓映画】逆転の日 の感想 ウォレス・チョン×イ・ジョンジェ出演の心理サスペンス

ウォレス・チョンが出てるからと見ようとした「逆転の日」ですが、イ・ジョンジェも出てて、あれ?これどこの映画?と思って調べてみたら、中国国営映画会社のチャイナフィルムとハイルン、韓国映画会社のドゥタヨンが制作に参加した韓中合作映画らしいです。監督さんも中国の李駿だし、中国が主体で韓国も協力した合作映画と言えるのかなー?なのでカテゴリーは悩んだけど、華流映画の方にしました。

 

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それにしても、中国映画だと思って見ないと突然のイ・ジョンジェの中国語吹替えにびっくりするかも。いっそずっと吹替えの中国人役だったら良かったんだけど、中国語を話せる韓国人役なのでちょっと無理があるなあ・・・ いくら似てる声の人を選んだとしても吹き替えは違和感がある物だと思うけど、ここでは声が似た人を探したかも怪しいレベルで全然違うので切替の度にハッとしてしまう感はある。話し方って声だけじゃなくて、間の取り方とか話す速度とかね。そういう癖が思った以上にあるので、違和感を覚えるのも仕方ないですね。

ただ、わたしは少し中国ドラマを見るのに慣れてきたところがあるので、こういう時はそういうもんだから・・・と自分に言い聞かせてわりと平常心で見ることができましたよ!訓練の賜物〜(っていうのかな・・・分からないけど)

一応イ・ジョンジェが演じる姜承俊は、設定的には奥さん(ちなみに離婚寸前)が中国人だから中国語に堪能という土台は作ってあるんだけど、だがしかし。その離婚寸前の設定をうまく利用してる風のシーンなんかもあるんだけど、イマイチなんだなあ。ベッカムの質問に答えるところね。ここ、ピリっとひやっとするとこなんだろうけど、「はあ……」って感じでした。なんかここだけじゃなく、全体的にそういうのが多くて、惜しいな〜と思ってしまうのです。郭志達との心理戦が面白いはずなんだろうに、私はノリ切れなかった・・・

ウォレスはいい感じにいやらしい雰囲気を醸し出しててそれは良かったです。カッコいいも胡散臭いも自在に纏う俳優さんだなあ。そこはすごい。

双子を一人二役で演じているんだけど、志華が志達を演じてたのが割と初めからだったようだし、結局ほとんどが志華を見てた感じなのだなあとよく分からん気持ち。

そして心理学者役の郎月婷(ラン・ユエティン)はスーツ姿が素敵でしたー!なんとなく名前に聞き覚えがあると思ったらミッション・アンダーカバーに出てたんだ~!!!あの時も迷彩服とか着てアクションシーンもこなしてたけど、とっても綺麗だったんだよなあ。今回の心理学者役も彼女の知的な雰囲気にマッチしてて良かったな。

タイトルにある「逆転」という言葉で、形勢が逆転するんだろうな~っていうのと、ウォレス・チョンが双子役なので、その双子が入れ替わるんだろうな〜というのは早くからわかっちゃうんだな。まあそれがいつからなのか、いつバレるのかってのが見所なんだろうとは思うんですけどね。
あとはあれか、サッカースタジアムが舞台になってるから、サッカーの試合の内容的に点数の逆転の意も含めてあるんだろうけど、韓国と中国のサッカー事情がわからんので、そこはあんまり緊迫感が理解出来なくて。それは私の予備知識が足りないせいかなと思うんですけどもー

ラストのラストでうまく解決したと見せかけて〜のどんでん返しのところがおもしろかったけど、あのブレスレットは誰のなの!?️ってもう一度映画で内容を確認したくなってしまった。それとも続編的なのがあるという含みなのか、はたまた特にだれってのはきまってないのか、どうなんでしょうね。ここは気になるー もう一回ウォレス・チョンの双子の入れ替わりがどこからだったのかも確認したいので、もう一回見ようかな・・・ そうしたら理解できるところが増えそうな気もします。

面白くないことも無いんだけど、すごくオススメかというとそうでもないという感じですねー

 

逆転の日が見れるのは・・・
⇒Netflix