【韓国映画】ディヴァイン・フューリー 使者 の感想 ヨンフがめっちゃファザコン・・・

さてー溜まってる感想をどんどん書いていきますよおおお!!!といいつつ、映画館で見た映画だけでも6本くらいまだ書いていない感想が溜まっております。ドラマはもっとあるぞ!もっとスピード感をもって行動しなきゃと思ってはいるんですけど、そんなこと言ってても仕方ないので、一つ一つ書いていきます!頑張ろう~と自分に言ってみる・・・

話は戻すと、この映画は、なんとなく悪魔退治系の内容かな~などと予想しつつ見た訳なんですが、エクソシスト物でありました。表面的にはそうなんですけど、根底に貫かれているものが「ファーザーコンプレックス、つまりファザコン」なんでは?としか思えなくてねー なんか主人公のヨンフの行動のきっかけがすべてそれなんですよ。韓国映画やドラマでマザコンの青年はよく出てくるんですが、ファザコンってあんまり見ないよな~とちょっと驚いたような新鮮なような。終始そんな気持ちで見てたので、実際の悪魔との闘いはあんまり集中できなかったよ!

パク・ソジュンが演じるヨンフは、幼少期に父親を亡くしてまして、その父親が敬虔なキリスト教徒で彼も連れられて教会に通っていたんですね。で彼の父親が事故にあった時に、神父さんに神に祈れば「お父さんはきっと助かるよ」なんて言われて一生懸命祈ったのに結局父親は助からなかったと。そこでヨンフくんはその神父さんと神様を逆恨みして憎むようになっちゃうんですね。それなのに、大人になった彼の体に聖なる力みたいなのが宿ってどうやらそれが悪魔退治が出来る能力だったんですね。そのことを調べているうちにエクソシストのアン神父と知り合って、なんとなく悪魔祓いの手助けをすることになるんです。が、彼はまだ神を信仰することに抵抗感が拭えず、自分の能力のことも受け入れられないのです。が、アン神父が危険な状態になった時に彼を助けるために戦いに赴いてクライマックスへ!って感じであります。

まあ、神への信仰を無くすのも父親の死によってだし、アン神父を助けるために受け入れることが出来なかった自分の能力をとうとう使おうとするし。ちなみにアン神父への思慕はまるで父親に対するそれで、父親という存在を渇望していた彼はそれまで本当の父親に対しての思いをそのままアン神父に受け渡す感じ。その上、盛大なネタバレになりますけども、なんとラストにヨンフはエクソシストの勉強をするためにアン神父と一緒にバチカンに行くんですよ!なんだかヨンフの壮大な父親への思慕を見せつけられている気分になる映画でしたな。バチカンへ行くのも使命を果たすためというよりはアン神父大好きでついてっちゃっただけなんじゃ・・・とか思ってしまう~ まあこの終わり方は続編も作れちゃうぞ~ってな仕込みも感じましたけど。

そして、ヨンフの母親は全く不在で、死別したのかそうじゃないのかはもう描かれていたかも覚えてないんだけど、どっちにしてもそれくらいの小さい子どもは母親に対しても思慕を抱くと思うんだけどな。そういう描写一切無し!気持ちの良いくらいの潔さ。女性不在!

パク・ソジュンは総合格闘技のチャンピオン役なんですけど、まんまサム、マイウェイやんと思いました。あれはチャンピオンではなかったですけどね。まあそんな肉体に神父さんの服を素肌に纏うのは反則~とは思いました。しかし、エクソシストの戦い方ってこんな感じなんだなあとちょっと冷静に見ちゃったり、ラストのラスボス、ウ・ドファンとの対決も割とあっけなく感じてしまった。多分ねえ、私がこの映画を見る少し前に悪女を見たので、アクションシーンを無意識に比べてしまったのかもなあ。

あと、ウ・ドファンは良かったんです。良かったんだけど、あまりにもはまりすぎるというか、いかにも過ぎるというか、それでこのキャスティングも物足りないような気もしてしまった。意外性がない感じ?彼は冷たそうな外見のわりに傷ついたような繊細な表情が似合うので、そういう部分が出せる役の方が断然好きだなと。

ですね。なので私はあんまりストーリーは面白いと思えなかったです。でもパク・ソジュン、ウ・ドファン、アン・ソンギはそれぞれ素敵だったので、その姿を楽しむにはいいんじゃないでしょうか!

 


⇒Netflix







【韓国映画】ブリング・ミー・ホーム 尋ね人 の感想 どうか僕のことを忘れないで諦めないでいて

「ブリング・ミー・ホーム 尋ね人」を見てきましたよー!イ・ヨンエの14年ぶりのスクリーン復帰作だそうなんですが、よく考えてみたら私は彼女の出演作はドラマも映画も見たことがないのでありました。私ってばメインストリームを通ってきてないので、こういうことよくある。なので、初イ・ヨンエだったんですが、やつれても戦って汚れてもイ・ヨンエは美しかったですなあ。はい。

6年前に行方不明になった息子のヨンスを探すジョンヨンとミョングク夫妻なんですが、夫のミョングクが捜索中に不幸な事故で亡くなってしまったり、ヨンスの目撃情報が届くも、ジョンヨンが受け取ったミョングクの死亡保険金を狙う義弟がそれをネタにジョンヨンからお金を巻き上げたり。そしてヨンスは・・・?というような内容。ほんと見ててやるせない。

ヨンスに似た子がいたという情報があったのは、郊外の釣り場。そこを経営している家族が非常に怪しげで、警官も巻き込んで悪さをやってるんですね。どう見ても普通じゃないので、そりゃジョンヨンもこれは何かを隠してると察しますよね。そこからは妙に壮絶なバトルで、母は強しなんだけども、なんか妙にスリリングな展開過ぎて違和感も感じたかなあ。

子どもの行方不明というのは私が想像している数なんかよりもずっと多いんだなあと知りました。あの釣り場の家族は子どもたちを労働力としてこき使って虐待しているケース。きっとそういうのも多いと思うのだけど、そういう風に虐待してるのとかが外から他人が見てもわかりやすいっていうのは少ないと思うんだよなあ。行方不明の子どもを探すという部分を強調するならば、もっと普通の家族の中に隠されているそんな子どもの存在を丁寧に描いてほしかったような気してしまう。映画としてドラマチックな展開にしようとしたんだろうけど、ちょっとな~と思っちゃう。そんな感じ。

あと、ラストは私はハッピーエンドじゃないのではないかと受け止めました。本当にネタバレになっちゃうのだけど、ミンスは結局ユンスではなかったようなので、ユンスはまだ生きていると探し続けるジョンヨンがラストにまたヨンスかもしれない子を見つけるのだけど、あれはきっとヨンスではないんだろうと思うのです。そしてきっと彼女はこれからも探し続けるのだろうなと。なぜなら、この映画から私が受け取ったメッセージが「どうか僕のことを忘れないで、そして探すのを諦めないで」だと感じたからです。イ・ウォングン演じるスンヒョン(彼も元行方不明児だった)の母親みたいに絶望して自殺してしまわないで、というような。

とはいえ、完全にバッドエンドという訳でもなくて、ジョンヨンは自分の息子と同じ境遇にあるかもしれないジホを助けることが出来たし、それもあってか希望を失わずに探し続ける力を失っていないし。まあそれにしても釣り場の家族もひどいけど、保険金をだまし取った義弟がとにかくひどい。わかりやすい悪人よりも、良い人のふりをしている悪人の方がよっぽど怖いと思うのであった。ブルブル!

 

⇒Netflix







【韓国映画】後悔なんてしない の感想 惹かれあう二人が印象的な映画でした

キム・ナムギルが出演してるので、見てみた映画なんですが、同性愛を真正面から描いた作品でありました。異性間よりも同性間の方が激情的な愛にとして描かれることが多いのは、現在の状況でははじまりからそこに存在している障害が大きいため、気持ちの上で「それでも好きだ」と実感して行動に移すには、それを乗り越えてでもと決めた時点ですでに深い愛になっていることが多いからなのかもしれないのかなあ。

そして、どうやら監督のイソン・ヒイルは監督として初めて同性愛者だと公表した方だそうです。そう聞くと、映画の中の登場時人物たちがとてもリアルだったのも納得かなと思います。

 

スポンサーリンク


 

とにかくこの映画で特に心に残ったのは、いろいろな事件や事柄がほとんどといっていいほど、事前と事後の描写で、実際の過程が省かれていることが多いことです。例えば、ジェミンが溢れだすやるせなさを抑えきれず、エレベーターの中で鏡を殴るシーン。映されるのは傷ついて血を流す拳と割れた鏡。実際に殴ってる描写はない。他にはカラムの事故シーン。逆さになった車と血を流すカラムが映される。後者は予算の関係かもしれないけれど、前者は違いますよね。実際には起こっている部分の詳細は省いて、視聴者に察してもらうという手法が多様されていて非常に印象に残りました。

そして、逆にジェミンとスミンのセックスシーンに関しては克明に描かれているんですよね。ふつうのドラマとかだとむしろ事後のシーンに飛ばされがちな部分ですが、スミンの仕事がホストということもあるし、この作品では二人の体の関係だけではなく、心の交わりや変化も表現される重要な部分ですもんね。他の事柄では真ん中が飛ばされてるだけに、余計に心に深く刻まれる感があります。という訳でこういう描写手法が大変興味深かったです。そこが一番心に残ったかも。

あとは役者さんの演技もとても良くて、キム・ナムギル(この映画では旧芸名のイ・ハン名義)とイ・ヨンフンの文字通り体をはった熱演が光りました。特にスミン役のイ・ヨンフンの表情がとても魅力的でした。惹かれる気持ちを抑える表情。堰き止めていた箍が外れた後の好きでたまらないという気持ちを溢れさせる表情。ジェミンがスミンに惹かれてしまう気持ちが分かるようなそんな感覚を与えてくれましたなー 他の出演作も見てみたいな。

まあなかなか二人の関係はとんでもない方向に向かうんだけど、それでもあの最後のシーンに同性同士ならではの、お互いの体のことが分かるからこそ、というようなことも言えるのかなあなんて思いつつ。なかなかの力作映画。見ごたえありました!

 

後悔なんてしないが見れるのは・・・


【韓国映画】悪女/AKUJO の感想 冒頭からめちゃめちゃ強いヒロインに度肝を抜かれますよ・・・

本当は公開当時に映画館で見たいと思っていた映画「悪女」を見ました!冒頭から激しかった!なんでしょうか、1対10くらいの戦闘シーンって他の映画で見ないことも無いけど、それどころじゃないですよ。一体何人倒すねん!?数十人?50人くらい?とばっさばっさやっていくシーンを見てたら血が飛びまくってるというのに、もうなんだかすごくてそんな訳ないやんって笑いがこみあげてしまうっていうか。でもゲームをプレイしてるかのような一人称なカメラワークが続いて息をひそめて見ていて、やっとヒロインの姿が写ったところでとうとう息がつける感じの疾走感は凄いです。これくらいの数でいいだろうっていうのをやすやすと超えてくるパワーに圧倒されます。

 

スポンサーリンク


 

ストーリーは意外と単純で、ヒロインは父を殺され、殺人組織に引き取られて暗殺者の訓練を受け、そこのボスと恋に落ち結婚するんだけど、夫も殺されて、その復讐をしたのが冒頭の戦闘シーン。で、警察に捕まるんだけど、その殺人の能力を見込まれて国家の暗殺者として10年間その役目を果たせば自由の身になれるのだが、実は彼女の父を殺したのは○○だった!みたいな。やっぱり韓国映画では「復讐」がキーワードのことが多いですね。

とにかく戦闘シーンが規格外。これでもか!というてんこ盛り。スクヒ役のキム・オクビンはほとんどスタントを使わずにこの役を演じたらしいです。素晴らしい身体能力ですね。かなり見ごたえがあります。男性が演じる殺し屋というのもカッコイイんだけど、女性が演じるとまた違う魅力があります。ウェディングドレスを着て銃を構える彼女の姿の美しい事と言ったら!いやいや、まあそんなのが現実であったら恐ろしいけどね・・・

血のりの使い方も凄いです。偽物だって思ってるんで、それ自体は全然平気なんですが、やたらと顔面に血がぶっかかるのを見てると、AVとかの影響を無意識に受けてるのでは!?とちょっと思ってしまった。もちろん刺した相手の血が噴き出したら顔にもかかるんだろうけど、そんなに顔面向かってばっかり血が噴き出すとは思えなくて、視覚的な効果を狙っているとはいえ、そこだけ不自然に感じてしまったりはあったかな。殺し屋が男性でもそうだったかな・・・と考えてしまうなあ。でもまあそんなところも含め、やりたいことは全部詰め込んであるのも感じます。

共演者もすごく良くて、シン・ハギュンが一筋縄でいかない男を演じてるのはめっちゃ好みですし、ソンジュンも最近良いな~と思える出演作が無くて残念に思ってたんだけど、このヒョンス役はとても良かったな。素直にいい人の役を演じる方がしっくり来るんだな・・・なんて思いました~ あとキム・ソヒョンも訓練所の部長役なんですが、「アトリエの春、昼下がりの裸婦」での少女のような微笑みの奥様とは全く違う空気を纏ってて素晴らしいよね。最近はこういうちょっと悪いというかキツめの役が多いですけどね。

どうしてもバイオレンス要素が多いので、見る人を選ぶ映画ではありますが、それが平気な人だったら楽しめると思われます!でもやっぱり映画館で見たかったな~とは思っちゃう映画でありますねえ!迫力満点です。

そうそう、チョン・ビョンギル監督は、この作品が3作目。1作品目が「私たちはアクション俳優だ」じゃないですか!チョン・ヤギョンに出演してたクォン・テホも出てて見たいと思ってた映画じゃないですか~って、こんなところで繋がりました~

 

悪女/AKUJOが見れるのは・・・





【韓国映画】長沙里9.15 の感想 犠牲になるのはいつも若い命

久々に映画館で映画を見てまいりました!見たのは「長沙里9.15」です。割と映画の世界観に入りこんでしまう性質なので、戦争ものはあまり選ばないんですが、キム・ミョンミンが出演しているという理由で今回は見ようと決めておりました。

内容というよりも一番思ったのは、美しい戦争なんて無いってこと。いつだって命を落とすのは若者たち。そのことを改めて心に留めておきたいと思ったのでした。

 

スポンサーリンク


 

そんなに各国の歴史に明るくない私なので、仁川上陸作戦くらいはなんとなく聞いたことがあるという程度。なので、その陽動作戦として長沙里に学生が捨て駒として送りこまれた事実なんてのは全く知りませんでした。だから、そんな出来事があったことを知れたことは良かったです。すべてはまず知ることから始まりますもんね。

そして、朝鮮半島が経験してきた歴史についても思いを馳せてしまった。上陸した学生たちが闘う相手は、彼らと同じように若い北朝鮮の兵士。同じ民族の彼らが闘わなければいけない状況は胸が締め付けられます。そして今もそれが続いているのですから。

メインはミンホとキム・ソンチョルの学生二人の友情。ミンホも良かったですが、キ・ハリュン役のキム・ソンチョルの演技が大変良かったです。ちょっと気になる役者さんリストに入れておきたいところ。あとクァク・シヤンも良かったんですよ!ところでキム・ミョンミンはどうだったの!?って言われそうなんですが、あまりにもイ・ミョンジュン大尉で、キム・ミョンミンが演じてるという意識が全然なかったという感じ。実はそれが一番理想的なのかもしれませんね。

どうしても映画のストーリーなので、友情を描いたり、ビックリするような偶然や潔い終わりを演出したりというのはまあ仕方ないかなと思うのですが、私はもう少し淡々とした描き方をしてもらった方がより心に残ったかなと思ったのでした。でも見て良かったです。

 

⇒Netflix